さぁ!今日はSavignacな日だよっ!と、朝目覚めたら、すっかり雨が降っていて風も強くて薄暗い。。。
マジ?
昨日はあんなにイイ天気だったのに?
今日が一番メインでしかも、外を歩き回る予定なのに?
ガックリ肩を落とす私である。
やられた、、、ノルマンディーに。
そう、ノルマンディーって、ほんとに晴れの日が少ないらしく、、、
いつも曇りか雨らしい。
そんな中、林檎の礼拝堂を見た時も一応晴れていたし、ガイドのMireiileも
「今日は太陽が出ているからとってもステキだったね!」と言ってくれてたのに。。。
そして、今回雨にそんなにむちゃくちゃやられた感じはしなかったので、心の中でラッキー!と思っていたが、、、
ここにきてこの仕打ち?シクシク。
昨日、最後のお店で「いやー、ノルマンディーよかったよ。」と、
過去形で話していたのがノルマンディーの機嫌を損ねたんじゃ???
まだ終わってないよ!ノルマンディー旅行!
ぶつぶついいながらホテルの朝食を食べて部屋に戻って来たら、、、
とりあえず、雨と風は止んだ!
きたーっ!
普段の心がけがいいから、私。笑
ってことで、出かけます。
Savignacの作品は、この街に12カ所あり、それ用の地図まであります。
とりあえず、ネットで調べてすでに印刷済みなそのMAPを片手に出かけます。
その前に、、、Savignacってみなさん、知ってますか?
たぶん、彼の作品をみたら、「あー、見たこと、あるかも!」と思うはず。
彼は、1950~60年代に一世を風靡したポスターデザイナーです。
生粋のパリジャンで、有名なカッサンドラの助手を経て、
売れないイラストレーターでしたが、
1949年、41歳の時に、モンサヴォン石鹸のポスターで一躍有名になり、遅咲きの業界デビューを果たします。
その後は、超×100ぐらいの売れっ子。
フランス以外の国からも続々とオファーが来て、
アメリカはTIME紙のイラスト、日本でも森永チョコ―レートやとしまえんのポスターを描いています。
しかし、、、70年代半ばより、広告代理店制度がアメリカからヨーロッパへも広がり、
クライアントと直接向き合いたいSavignacは、仕事がどんどん少なくなっていきます。
かつ、広告には写真やCMといった表現が主流になっていき、オファーもどんどん少なくなって。
彼は、「自分はパリには必要とされていないようだ」と、Trouvilleへ移り住むのです。
のんびりした海辺の生活、のびのびと好きな絵を小さな商店のクライアントと文字どおり
「向かい合って」描ける日々。
それは、静かで幸せであったかい日々だったでしょう。
しかし、80年代から、信頼できるエージェントとの仕事も増えて来て、最前線に返り咲き。
その時74歳。
それからも、精力的に仕事をつづけ、2002年の息を引き取るその時まで
震える手でデッサンを続けたといいます。
そんな彼の想いと彼を囲んでいた町の空気を感じながら、作品を見て回りたいと思います。
まずは、海岸沿いの遊歩道へ。
ここは、2001年に「プロムナード・サヴィニャック」と名付けられた散策できる海岸沿いの板張りの道です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/40/70d7fa33d904422f06f99ea315ca3ab0.jpg)
さすがに海沿いは風があって、きりりと寒い。
Savignacの作品が、一つずつ立ててあり、それを追いかけて歩く。
夏はこの砂場でみんな賑やかに遊ぶんだろうな~と、初冬の海を見ながら
冷たい風に吹かれつつ、歩く。
やっぱり夏に来るべきだったかな。と思いつつ。(苦笑)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/98/bd719f15d7b9b5ba4f54fb934ec80b03.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/d8/c8c38bf9956dd486501b3838876af45d.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/e3/f9636a0fe5944c18ccd46d6da52279e2.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/f6/24e354d89b5b2abf7a34d546778c0ba9.jpg)
海岸沿いには、文豪フルーベルの名のついたホテルがあり、そこの壁画もSavignacの絵である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/15/27ac67058654c0a5305c4df1e5e946cb.jpg)
木組みの建築が美しい。
他にも素敵なホテルがいっぱいあった。
日本の海辺とは全く違う趣だ。
一通り海岸沿いの絵を堪能した後は、街の中に入って行き、壁画を見つけに行く。
まるでガイドマップは、Googleマップほど精巧に書かれていないので(苦笑)
なんとなくこの辺?といいながら、探しに行くのは、オリエンテーリングに似ている。
全部紹介したいけど、読む人も大変そうなので、セーブしておきますw(笑)
・・・といいながも、紹介(笑)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/52/0f0793a099d7e0f4c86514643ce41f1f.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/ac/6877bd1db0701b4981dd981017cfc0fb.jpg)
これは、かなり色あせてしまってますね。。残念。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/39/77107107a0b5c8cbd78693629920e221.jpg)
洋品店の絵ですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/97/224adc61ed8cbbf562c948bb56bd4128.jpg)
これは、ジュエリー店の。
お店の外観はこんな感じ。
時間的に、開店前のお掃除なのか、せっせとおじさんが窓を拭いていました。
半分ぐらい周った時に、ちょっと離れたところへ行く途中、
日本人らしきおばちゃん二人組とすれ違う。
最初、中国人かな~と思ってしまったがw失礼しました。
その二人が私達を見ているなぁ~とは思ったが、別に声はかけてこないので、
フツーに通り過ぎていると、
その後に一人、地元の人らしき人と話をしていた3人目の女性が走り寄って来て、
「す、すみませぇぇん、サヴィニャックを探しているんですよね?一緒に連れて行ってください」と
言われる。
どうも、彼女たちも片手に同じマップを握りしめている。
推定年齢60歳ぐらいか?
確かに、これから行こうとしたいたところは、メインの海岸沿いからは少し中に入った
丘の上にある学校。
少し急な階段を昇る。
「えぇ~まだ昇るんだ~♭」と彼女たちの悲鳴にもにたため息が後ろから聞こえる。
ど、どーしよ。これでこの場所になかったら、ものすごい冷たい視線を浴びるんじゃ・・・??
意外に小心者の私は、そんなことを気をもんでいたw
ついたっ!
あったーーっ!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/b5/015adde429168cd5b8d12173a887a7db.jpg)
うわーっ。これ、昨日やっていたイベントのポスターになっていたヤツだ。
こんなに大きいとすごいインパクトがあるっ!
感動している私のちょっと向こうで「えーっ逆光でうまく写せないぃ~」と言う声が聞こえたかと
思ったらあっさり「じゃぁ、失礼しますぅ~」と3人は去って行った。
ふぅ~と思ったが、、、、たぶん、次のところでも遭遇する気がする。。。笑
次は、丘を降りていくのでこの道を、、、と
一番近いであろう道の方へ行くと、ものすごい剣幕で犬が吠えている!
どうやら、私達は「敵」と認識されていて、「番犬」としての使命に燃えている彼は、
容赦なく吠える。そして、背の高い生垣の隙間から顔だけ出して、ひたすら睨む。。。
「えーっ。つながれてるだろうし、いーんじゃね?」と、
その家の前を歩きだしたが、、、
「うぅぅぅワンワンワンワンッ!」とほんとに今にも襲いかかってくるぐらいに吠える。
あまりの剣幕に怖くなって、その道を歩くのはあきらめました。。。
うぅ。犬にしてやられた。。。
彼は、番犬としての使命をまた一つ果たしてきっと大満足でしょうね。。。
人間様な私は、ちょっと遠回りになってしまった道をぽくぽくと降りていき、
次なる目的地へ。
これは、元心臓リハビリセンターの壁画。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/d9/e606025cc7cebb337b2fefb34b6bcd99.jpg)
建物がかなり古く、たぶんもう廃屋寸前かも。
付近が新興住宅街的なキレイな建物が多いせいか、けっこう目立つ。
更に探す!
海岸沿いの一本中に入った道を歩いて探す。
おおっ!あった~っ!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/d0/922c609b79e75489d73c82e455cb6d56.jpg)
これは、今まで見た中でも、色がきれいに残っていて美しい。
やっぱり、外壁の壁画は風雨に晒されて色あせていってしまったモノが多く、
たぶんちゃんとメンテナンスもされていないのか、
少しさびしい印象もあった。
これは、ブルーがきれいに白い壁や青い空に映えていて、そのコントラストが見事だ。
最後は、この観光インフォメーションセンターの横に併設されている
ギャラリーへ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/c4/b6fcb6614f571b2e281504e50b0cb095.jpg)
Trouvilleだけではなく、彼が広告をやっていた時のイラストなども展示されていて、
点数は少ないものの、けっこう面白い。
これは、エールフランスのポスターかな。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/4c/afbd45b7701052e1905791ed30950f7e.jpg)
素朴な線に共感する。
確かに、「今」という時代から見るとそれは「古い」のかもしれないが、
ココロのどこかに訴えるモノがある。
Savignacの遅咲きのデビューは、前述したとおり、41歳だそうだ。
フランス人だったら誰もが知っているという、モンサヴォン石鹸のポスター。
「私は41歳の時、モンサヴォン石鹸の、牝牛のおっぱいから生まれた。」と自伝で語っているらしい。
広告の時代は、表現の移り変わりが早く、Savignacのイラストだけの広告は
仕事としては人気がなくなっていく。
しかし、彼のイラストは、1枚の2次元という平面上で、すべてを語りつくしている。
パッとみた時のその鮮烈なイメージとイマジネーションを掻き立てられる構成、色使い。
風刺やユーモア・・・というよりも、「エスプリ」が効いている、そんな表現に
いろんなメッセージが込められているのを実感する。
パリでの仕事があまりなくなり、自分の心の平安を求めてこの海辺の町に行きついたSavignac.
Trouvilleで描いた絵は、風刺的な意味合いはほとんどなく、
どれも、心が温まるようなモノばかりである。
彼がこの地をどれだけ愛していたかがわかるようですね。
今のTrouvilleは、私の印象だと、対岸のドーヴィルに追従するかのように、
賑わうことがイイ事だと思っているようなニオイが少ししたが、
でも、この地にずっと住んでいる人達の、なんていうか、あったかく、気のイイ感じが残っていて、
とても気に入りました。
また夏に来たら、イメージもかなり違うのかな。。。と想像しながら。
さて、、、とりあえず、Savignac巡礼はオワリ、、、と思ったが、
忘れていた!
このブラッセリーでcafeを飲んでいなかった!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/60/4fc8ed730c2639ab90abeeb5d21cd28f.jpg)
そう、昨日、海鮮盛合せを楽しんだブラッセリーと同じお店ですが、、、
このお店、cafeを頼むと、その傍らについてくるチョコレートの包装紙がSavignacなんですよね。
これは、ぜひ!飲まないと!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/41/ac87ff08dd22cf7556d120789cc48a76.jpg)
うーん、満喫。
ほんとか蟹をもう一度食べたかったけど、、、さすがに連日の食事でお腹が重い(苦笑)
Savignacにお別れを言いながら、Trouvilleを後にするのでした。
またね!Savignac!
最後に、、、
サヴィニャックが自伝に書いている言葉で、深く感銘を受けたモノを一つご紹介します。
「アイディアというものは、
普通の人が考えているものとは違う。
散歩していて見つかるとか、
酒を飲んでいて思いつくとか、
失恋のどん底で思い浮かぶとか、そんなものではないのだ。
それは探し出して見つけるものだ。
時として時間をかけて、また汗水たらして。
それは「脳味噌を絞る」ことを要求するのだ。」
========
◆Savignacがわかる!
ほぼ日のページで彼の自伝を元にした紹介記事があります。
すごくわかりやすく作品も満載。サヴィニャックが気になった方は、必見!
「ポスター描きのサヴィニャックさん」
◆Savignac作品の場所をめぐる地図
Trouville-sue-MerのOffice des tourismeのサイトからダウンロードできます。
ここから。
◆Savignacのよく通ったというブラッセリー
店内には、ポスターがたくさん貼られていて、
メニューのイラストも、コーヒーに添えられているチョコレートもサヴィニャック。
・Les VAPEURS
マジ?
昨日はあんなにイイ天気だったのに?
今日が一番メインでしかも、外を歩き回る予定なのに?
ガックリ肩を落とす私である。
やられた、、、ノルマンディーに。
そう、ノルマンディーって、ほんとに晴れの日が少ないらしく、、、
いつも曇りか雨らしい。
そんな中、林檎の礼拝堂を見た時も一応晴れていたし、ガイドのMireiileも
「今日は太陽が出ているからとってもステキだったね!」と言ってくれてたのに。。。
そして、今回雨にそんなにむちゃくちゃやられた感じはしなかったので、心の中でラッキー!と思っていたが、、、
ここにきてこの仕打ち?シクシク。
昨日、最後のお店で「いやー、ノルマンディーよかったよ。」と、
過去形で話していたのがノルマンディーの機嫌を損ねたんじゃ???
まだ終わってないよ!ノルマンディー旅行!
ぶつぶついいながらホテルの朝食を食べて部屋に戻って来たら、、、
とりあえず、雨と風は止んだ!
きたーっ!
普段の心がけがいいから、私。笑
ってことで、出かけます。
Savignacの作品は、この街に12カ所あり、それ用の地図まであります。
とりあえず、ネットで調べてすでに印刷済みなそのMAPを片手に出かけます。
その前に、、、Savignacってみなさん、知ってますか?
たぶん、彼の作品をみたら、「あー、見たこと、あるかも!」と思うはず。
彼は、1950~60年代に一世を風靡したポスターデザイナーです。
生粋のパリジャンで、有名なカッサンドラの助手を経て、
売れないイラストレーターでしたが、
1949年、41歳の時に、モンサヴォン石鹸のポスターで一躍有名になり、遅咲きの業界デビューを果たします。
その後は、超×100ぐらいの売れっ子。
フランス以外の国からも続々とオファーが来て、
アメリカはTIME紙のイラスト、日本でも森永チョコ―レートやとしまえんのポスターを描いています。
しかし、、、70年代半ばより、広告代理店制度がアメリカからヨーロッパへも広がり、
クライアントと直接向き合いたいSavignacは、仕事がどんどん少なくなっていきます。
かつ、広告には写真やCMといった表現が主流になっていき、オファーもどんどん少なくなって。
彼は、「自分はパリには必要とされていないようだ」と、Trouvilleへ移り住むのです。
のんびりした海辺の生活、のびのびと好きな絵を小さな商店のクライアントと文字どおり
「向かい合って」描ける日々。
それは、静かで幸せであったかい日々だったでしょう。
しかし、80年代から、信頼できるエージェントとの仕事も増えて来て、最前線に返り咲き。
その時74歳。
それからも、精力的に仕事をつづけ、2002年の息を引き取るその時まで
震える手でデッサンを続けたといいます。
そんな彼の想いと彼を囲んでいた町の空気を感じながら、作品を見て回りたいと思います。
まずは、海岸沿いの遊歩道へ。
ここは、2001年に「プロムナード・サヴィニャック」と名付けられた散策できる海岸沿いの板張りの道です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/40/70d7fa33d904422f06f99ea315ca3ab0.jpg)
さすがに海沿いは風があって、きりりと寒い。
Savignacの作品が、一つずつ立ててあり、それを追いかけて歩く。
夏はこの砂場でみんな賑やかに遊ぶんだろうな~と、初冬の海を見ながら
冷たい風に吹かれつつ、歩く。
やっぱり夏に来るべきだったかな。と思いつつ。(苦笑)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/98/bd719f15d7b9b5ba4f54fb934ec80b03.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/d8/c8c38bf9956dd486501b3838876af45d.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/e3/f9636a0fe5944c18ccd46d6da52279e2.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/f6/24e354d89b5b2abf7a34d546778c0ba9.jpg)
海岸沿いには、文豪フルーベルの名のついたホテルがあり、そこの壁画もSavignacの絵である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/15/27ac67058654c0a5305c4df1e5e946cb.jpg)
木組みの建築が美しい。
他にも素敵なホテルがいっぱいあった。
日本の海辺とは全く違う趣だ。
一通り海岸沿いの絵を堪能した後は、街の中に入って行き、壁画を見つけに行く。
まるでガイドマップは、Googleマップほど精巧に書かれていないので(苦笑)
なんとなくこの辺?といいながら、探しに行くのは、オリエンテーリングに似ている。
全部紹介したいけど、読む人も大変そうなので、セーブしておきますw(笑)
・・・といいながも、紹介(笑)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/52/0f0793a099d7e0f4c86514643ce41f1f.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/ac/6877bd1db0701b4981dd981017cfc0fb.jpg)
これは、かなり色あせてしまってますね。。残念。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/39/77107107a0b5c8cbd78693629920e221.jpg)
洋品店の絵ですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/97/224adc61ed8cbbf562c948bb56bd4128.jpg)
これは、ジュエリー店の。
お店の外観はこんな感じ。
時間的に、開店前のお掃除なのか、せっせとおじさんが窓を拭いていました。
半分ぐらい周った時に、ちょっと離れたところへ行く途中、
日本人らしきおばちゃん二人組とすれ違う。
最初、中国人かな~と思ってしまったがw失礼しました。
その二人が私達を見ているなぁ~とは思ったが、別に声はかけてこないので、
フツーに通り過ぎていると、
その後に一人、地元の人らしき人と話をしていた3人目の女性が走り寄って来て、
「す、すみませぇぇん、サヴィニャックを探しているんですよね?一緒に連れて行ってください」と
言われる。
どうも、彼女たちも片手に同じマップを握りしめている。
推定年齢60歳ぐらいか?
確かに、これから行こうとしたいたところは、メインの海岸沿いからは少し中に入った
丘の上にある学校。
少し急な階段を昇る。
「えぇ~まだ昇るんだ~♭」と彼女たちの悲鳴にもにたため息が後ろから聞こえる。
ど、どーしよ。これでこの場所になかったら、ものすごい冷たい視線を浴びるんじゃ・・・??
意外に小心者の私は、そんなことを気をもんでいたw
ついたっ!
あったーーっ!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/b5/015adde429168cd5b8d12173a887a7db.jpg)
うわーっ。これ、昨日やっていたイベントのポスターになっていたヤツだ。
こんなに大きいとすごいインパクトがあるっ!
感動している私のちょっと向こうで「えーっ逆光でうまく写せないぃ~」と言う声が聞こえたかと
思ったらあっさり「じゃぁ、失礼しますぅ~」と3人は去って行った。
ふぅ~と思ったが、、、、たぶん、次のところでも遭遇する気がする。。。笑
次は、丘を降りていくのでこの道を、、、と
一番近いであろう道の方へ行くと、ものすごい剣幕で犬が吠えている!
どうやら、私達は「敵」と認識されていて、「番犬」としての使命に燃えている彼は、
容赦なく吠える。そして、背の高い生垣の隙間から顔だけ出して、ひたすら睨む。。。
「えーっ。つながれてるだろうし、いーんじゃね?」と、
その家の前を歩きだしたが、、、
「うぅぅぅワンワンワンワンッ!」とほんとに今にも襲いかかってくるぐらいに吠える。
あまりの剣幕に怖くなって、その道を歩くのはあきらめました。。。
うぅ。犬にしてやられた。。。
彼は、番犬としての使命をまた一つ果たしてきっと大満足でしょうね。。。
人間様な私は、ちょっと遠回りになってしまった道をぽくぽくと降りていき、
次なる目的地へ。
これは、元心臓リハビリセンターの壁画。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/d9/e606025cc7cebb337b2fefb34b6bcd99.jpg)
建物がかなり古く、たぶんもう廃屋寸前かも。
付近が新興住宅街的なキレイな建物が多いせいか、けっこう目立つ。
更に探す!
海岸沿いの一本中に入った道を歩いて探す。
おおっ!あった~っ!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/d0/922c609b79e75489d73c82e455cb6d56.jpg)
これは、今まで見た中でも、色がきれいに残っていて美しい。
やっぱり、外壁の壁画は風雨に晒されて色あせていってしまったモノが多く、
たぶんちゃんとメンテナンスもされていないのか、
少しさびしい印象もあった。
これは、ブルーがきれいに白い壁や青い空に映えていて、そのコントラストが見事だ。
最後は、この観光インフォメーションセンターの横に併設されている
ギャラリーへ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/c4/b6fcb6614f571b2e281504e50b0cb095.jpg)
Trouvilleだけではなく、彼が広告をやっていた時のイラストなども展示されていて、
点数は少ないものの、けっこう面白い。
これは、エールフランスのポスターかな。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/4c/afbd45b7701052e1905791ed30950f7e.jpg)
素朴な線に共感する。
確かに、「今」という時代から見るとそれは「古い」のかもしれないが、
ココロのどこかに訴えるモノがある。
Savignacの遅咲きのデビューは、前述したとおり、41歳だそうだ。
フランス人だったら誰もが知っているという、モンサヴォン石鹸のポスター。
「私は41歳の時、モンサヴォン石鹸の、牝牛のおっぱいから生まれた。」と自伝で語っているらしい。
広告の時代は、表現の移り変わりが早く、Savignacのイラストだけの広告は
仕事としては人気がなくなっていく。
しかし、彼のイラストは、1枚の2次元という平面上で、すべてを語りつくしている。
パッとみた時のその鮮烈なイメージとイマジネーションを掻き立てられる構成、色使い。
風刺やユーモア・・・というよりも、「エスプリ」が効いている、そんな表現に
いろんなメッセージが込められているのを実感する。
パリでの仕事があまりなくなり、自分の心の平安を求めてこの海辺の町に行きついたSavignac.
Trouvilleで描いた絵は、風刺的な意味合いはほとんどなく、
どれも、心が温まるようなモノばかりである。
彼がこの地をどれだけ愛していたかがわかるようですね。
今のTrouvilleは、私の印象だと、対岸のドーヴィルに追従するかのように、
賑わうことがイイ事だと思っているようなニオイが少ししたが、
でも、この地にずっと住んでいる人達の、なんていうか、あったかく、気のイイ感じが残っていて、
とても気に入りました。
また夏に来たら、イメージもかなり違うのかな。。。と想像しながら。
さて、、、とりあえず、Savignac巡礼はオワリ、、、と思ったが、
忘れていた!
このブラッセリーでcafeを飲んでいなかった!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/60/4fc8ed730c2639ab90abeeb5d21cd28f.jpg)
そう、昨日、海鮮盛合せを楽しんだブラッセリーと同じお店ですが、、、
このお店、cafeを頼むと、その傍らについてくるチョコレートの包装紙がSavignacなんですよね。
これは、ぜひ!飲まないと!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/41/ac87ff08dd22cf7556d120789cc48a76.jpg)
うーん、満喫。
ほんとか蟹をもう一度食べたかったけど、、、さすがに連日の食事でお腹が重い(苦笑)
Savignacにお別れを言いながら、Trouvilleを後にするのでした。
またね!Savignac!
最後に、、、
サヴィニャックが自伝に書いている言葉で、深く感銘を受けたモノを一つご紹介します。
「アイディアというものは、
普通の人が考えているものとは違う。
散歩していて見つかるとか、
酒を飲んでいて思いつくとか、
失恋のどん底で思い浮かぶとか、そんなものではないのだ。
それは探し出して見つけるものだ。
時として時間をかけて、また汗水たらして。
それは「脳味噌を絞る」ことを要求するのだ。」
========
◆Savignacがわかる!
ほぼ日のページで彼の自伝を元にした紹介記事があります。
すごくわかりやすく作品も満載。サヴィニャックが気になった方は、必見!
「ポスター描きのサヴィニャックさん」
◆Savignac作品の場所をめぐる地図
Trouville-sue-MerのOffice des tourismeのサイトからダウンロードできます。
ここから。
◆Savignacのよく通ったというブラッセリー
店内には、ポスターがたくさん貼られていて、
メニューのイラストも、コーヒーに添えられているチョコレートもサヴィニャック。
・Les VAPEURS
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます