今年10月に、カントリー・ミュージック殿堂博物館(Country Music
Hall of Fame and Museum)が、「Big Night(At the Museum)」と題
して、Youtube上で慈善コンサート番組を配信しました。そこで、
ケイン・ブラウンがカントリー・ミュージックの伝統への愛情が
こもった素晴らしい歌声を披露していたので、ご紹介します。
このリモート・コンサートは、博物館所蔵の、レジェンド達がか
つてプレイしていた由緒ある楽器をフィーチャーし、伝統を大切に
する現代の大物アーティスト達が弾き語りスタイルで披露する歌
声を楽しめるものです。舞台は博物館のホールのよう。その中で
ケインは、敬愛するネオ・トラディショナル・スタイルの生みの
親、ランディ・トラヴィスの1991年のギブソン J-185KOAをバッ
クに、ランディの"Three Wooden Crosses”を歌いました。ギター
の裏側には、ジョージ・ジョーンズの写真が貼られているそうで
す。ケイン曰く゛カントリー・ミュージック殿堂博物館でランデ
ィ・トラヴィスの曲が歌えて素晴らしい気分だ。ランディ、貴方
を愛しているよ。あなたは偉大な人だ゛。
Randy Travis 「Rise And Shine」
この "Three Wooden Crosses”は、ランディの2002年のアルバム
「Rise and Shine」収録のナンバーで、彼の16番目のNo.1ヒット
となると共に、CMAアワードでも最優秀ソング賞を獲得した名曲。
バス事故によって18才で悲劇の死をとげた農夫、教師、説教師の
話や、生き延びてその物語を語り継ぐ為に説教師になった売春婦
の息子の物語が歌われています。ケインの深み有るバリトン・ボ
イスが人けのないホールに美しく響き渡っていますね。
ランディのギターを携えたケインの表情も印象的で、本当にこの曲が
好きで選曲したと思いますが、「Rise and Shine」はキャリア後半
のゴスペル・アルバムであり、そんな敬虔な歌を選ぶとは筋金入
りのランディ・ファンなのでしょう。ランディの名曲といえば、
今年、大ベテランのジョシュ・ターナーがランディをゲストに迎
えて、ネオ・トラディショナルの幕開けを告げた名曲"Forever And
Ever, Amen"をカバーしていたのも記憶に新しいです。
なお、他にこのライブに参加したのは、ティム・マグロウ、リー
バ・マッキンタイア、ブラッド・ペイズリー、ミランダ・ランバ
ート、アシュリー・マクブライド、エミルー・ハリス、ルシンダ・
ウィリアムス等々しっかり芯を持った実力派アーティストやレジ
ェンド達ばかりです。他にも気になった演奏があるので、取り上
げるかもしれません。
★EP「Mixtape, Vol.1」についてはコチラで取り上げました
★アルバム「Experiment」についてはコチラで取り上げました
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