ダイアリー・オブ・カントリーミュージック・ライフ

現代カントリー・ミュージックのアルバム・レビューや、カントリー歌手の参考になりそうな情報を紹介しています

Danielle Peck ダニエル・ペック Can't Behave

2009-02-05 | カントリー(女性)
 昨年のカントリー・ゴールド2008でのライブが忘れられないダニエル・ペック待望のセカンド・アルバムです。まずはデジタルのみでリリースされ、itunesのカントリー・アルバム・チャートでは5位でデビュー。プロデューサーはデビュー作と同じJeremy Stover。高い評価を得たデビュー作に対して、サウンドの重心を上に挙げて、スカッと爽快なロッキン・サウンドと、彼女のインタビューで垣間見えたトラディショナル・サウンド志向がブレンドされた小気味良い作品になっていると思います。セレクトされた楽曲の良さ、メロディの親しみやすさは見事。もちろん、カントリー・ゴールドでお披露目されたナンバーも収録されていますよ。

      

 オープニングはリード・リングル"Bad For Me"。カントリー・ゴールドでもプレイされましたね。もうダニエルのトレード・マークと言っていい、絶妙にイカしたギター・リフで体が自然と動き出すロッキン・チューンです。"Finding A Good Man"のキープ・コンセプトと言ったところですが、結構ドライでヘヴィーだったデビュー・アルバムのギター・サウンドに対し、アコースティック・ギターを絡めて華やかで明るいイメージの音になってますね。次もグッドな"Brick By Brick"ではイントロにバンジョーを加えることで、その華やかさにトラディショナルなテイストが加わります。ギターとキーボードがユニゾンで魅力的なフレーズを奏でるスムーズなナンバーで、これはカントリー・ゴールドでオープニングを飾っていました。タイトル・チューンの"Can't Behave"はクリアなアコースティック・サウンドでハイテンポなカントリー・ナンバー。次のシングルになるようです。彼女の歌声には、もうシャナイアの面影は感じません。インタビューでも自ら表現したとおり、セクシーで”カントリー”な、彼女ならではのマイルドで伸びやかな歌世界を聴かせてくれています。それはホンキー・トンク・スタイルのシャッフル"Lay Back Down"における、タイトルどおりチョッとレイドバックした歌唱でとても個性的に響きますね。コーラスでのファルセットの絡め方がナイス。

 一方、スロー系でも、カントリー・ゴールドで聴かせてくれたパワー・バラード"That's What Angels Do"のスケール感とドラマティックなメロディが耳に残ります。必殺のデビュー曲"I Don't"を彷彿とさせるのが"Do It For Me"。タミー・ワイネット譲りの泣き節が堪能できますが、このセカンドは音作りがクリアでシンプルな分、デビュー作で表現されていた濃厚でディープな音世界("I Don't"や"A Woman Does Too"のそれ)があまり感じられず、その辺りが聴きこみだすと少し物足りないかな・・・マスターピースと言える"Isn't That Everything"のようなストレートな作品も聴きたかったってのが本音です。

      

 ダニエルはインターネットというメディアを大切に考えているようです。「インターネットはファンとの関係を確かなモノにするのを助けてくれるわね。私は毎日MySpaceで多くの時間を過ごして、ファンのメッセージを読んでいるの。ライブでは全員と会うわけには行かないけれども、ネットでは出来るのよ。何人かはとても親しくなって、家族みたいに接してるわ」

 ●なんとカントリー・ゴールドや熊本観光シーンの映像(YouTube映像群の下の方)も見れるDanielleのMySpaceサイトはコチラ
  ※チャーリー永谷さんのお店でのライブシーン("You Like Me Better"と"Your Good Girl's Gonna Go Bad")もチラリと見れますよ


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