ダイアリー・オブ・カントリーミュージック・ライフ

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CMA カントリー・ラジオ・セミナー(CRS) 2013 松田武久氏レポート!

2013-03-17 | カントリー業界情報、コラム
 毎年春前の時期、カントリーミュジック協会(CMA)の主催により、全米のカントリー系ラジオ局関係者をナッシュビルに招き、カントリー界のスーパースターから今年期待のニュー・アーティストまでのライブ演奏を披露するカントリー・ラジオ・セミナー(Country Radio Seminar:CRS)が開催されます。今年は2月の終盤に開催され、前回のフロリダ・ジョージア・ラインの記事でも、そのステージにテイラー・スウィフトが飛び入りした事をご紹介しましたね。今回そのイベントに、我が国随一のカントリー・プレゼンターであられる松田武久さんが参加され、そのホットな現地レポートを当ブログに提供頂ける事になりましたので、ご紹介いたします!セミナーでのライブの雰囲気だけでなく、ナッシュビルの著名ライブスポット潜入記や業界関係者交流など、コンパクトながらディープな内容となっておりますので、是非お楽しみ下さい。



Nashvilleで開催されたCountry Radio Seminar2013に行って来ましたので報告いたします。

 アメリカの音楽媒体でラジオのウエイトが大きく、特にCountry専門局は2200有りニュース専門局の1000を抜き断トツ1位です。ですからCountryの供給側はラジオ・マスコミへの売り込みに熱心です。

 会場はライマンの隣のNashville Convention Centerでした。初日のランチタイム・ショーはUniversal Music Groupのライブでした。オリコン上位にも出て来るLady Antebellm,若手実力No1のDierks Bentley,Billy Currington,Luke Bryanらが続き最後にGeorge Straitが出て来て3曲歌いました。総勢21人の豪華なショウーでした。George Straitは今年60才で60曲目のNo1ヒットが出るか話題騒然です。音楽界広しと言えこれを達成した歌手は他にいません。

 夕方のレセプションに続きディナーショウーはGrand Ole Opryが特別に開催されグラミーを20受賞しているVince Gillを皮切りに,Darius Rucker,Josh Tuner,Scotty Mccreery,今年のグラミー賞を受賞したLittle BigTownと続き、とりはBrad Paisleyが新曲を披露しました。

初日から凄いメンバーの連続でKO状態になりました。ホテルの部屋に戻るとTシャツやマグカップのノベルティーの品が届いていました。Taylor Swiftからはケーキと彼女のPick Setが届いていました。



2日目のランチタイムショーはGary Allanでした。一見普通のオジサンでノーマークの歌手でしたがライブの迫力が凄く、ステージ運びも上手く今回一番のインパクトを受けました。ベーカーフィルド出身でその雰囲気が少し有りました。この音は日本では聞く事の出来ないもので、何が違うのか音響の専門家に聞いてみたいです。1時間半の熱唱でこちらも久し振りに熱聴しました。

 デイナーショーはCountry Top 40の名DJ、Bob Kingsleyの司会で作曲家12人が4曲づつ自分の歌を披露しました。どれもヒット曲ばかりで知っている曲も多く7時から12時までアットいう間で、誰も席を立つ人はいませんでした。CountryはSinger Song Writer が多いですが作曲家も重要な位置づけに有る事が再認識出来ました。



3日目のランチタイムショーはSarah Darling, Kelly Pickler,Craig Morgunの3人でした。Up TempoもSlow Blladeの曲も歌いこなしてたSarah Darlingが良く今後の注目歌手です。

 ディナーショウは若い時のGeorge Straitに似ている Easton Corbin、ロッキンカントリーの Brantley Gillbert 、女性のJana Kramer、ヒルビリーカントリーの Kip moore、男性DuoのFlorida Georgia Line5組の登場でした。中でも盛り上がりを見せたのはサザン カントリー調のFlorida Georgia Lineで更には最後の曲でTayllor Swifftも登場し会場総立ちとなったところで3日間のイベントが幕となりました。


 凄く中味の詰まった3日間でこれだけのイベントが出来るのは、Countryの人・物がNashvilleに集積しているからこそ出来る事だと痛感しました。最近では環境の良いNashvilleに他の音楽ジャンルも集まりつつ有ります。

 Florida Georgia Lineの記事はブログDiary of Country Musicでも見れます。



 今回のライブ・スポット廻りは目的を決めてじっくり聞きたいと思いブロードウエーを外れた所を中心に聞いてきました。

・Station Inn
  Bluegrss LegendのRoland Whiteの演奏を聞きました。彼の肩の力が抜けたマンドリンの音色とアイルランド民謡の旋律を思い出す様な何か懐かしい優しい音調は激しい音を聞いて来た後だけに癒され温泉に入ってゆっくりした気分になれました。

・3rd & Lindsley
 Time Jumpers+Vince Gill,Paul Franklinを聞いてきました。彼らは元々地元では人気が有るバンドでしたがグラミー賞にノミネートされてからは全国区バンドになりました。50才台のオジサンバンドでチャートにも頻繁には出て来ませんが評価が高くCountryは質を求めているのと奥行きの深さが伺い知れます。近年はVince GillとPoul Franklinがジョイントし一層輝きを増しています。当日はEaston Corbinの飛び入りも有り超満員の客席が沸きました。

・Douglas Corner
 Writers Nightを聞きました。作曲家が4人半円になり順番に自分の作った曲を披露しました。アコギ一本で何の脚色もなく素朴なものでしたが中々味わいの有る夜となりました。



 Music Rowではレコードレーベルを廻り情報集めをした後に George Straitの著作権管理をしているHoriproを訪問しました。Butch所長から色々話を聞く事が出来ました。George以外にもKenny Chesneyや Jason Aldean等の大物も手掛けていて今やNashvilleで4位の取扱高だそうです。またGeorge Straitの作曲家も居合わせて居て次の新譜のデモCDを聞かせてもらえました。日系企業がNashvilleの音楽界でも活躍しているのを知り心強く感じました。



 カントリーミュジック協会(CMA)から紹介したい人達が集まるので5日の11時30分に来て下さいと連絡が有り出掛ました。

 ロビーにはCMAのボードメンバー、スタッフやカメラマン約50人位が集まっていました。私は何かの式典の後に遭遇したと思っていましたら「国外でカントリー音楽の普及に貢献した放送人に贈る今年のCMA International Country Broadcaster Awardは貴方に決まりました」と言ってトロフィーが渡されました。全く予想もして無かった展開に思わず”嘘でしょう!”と叫んでしまいました。


 この後昼食会が用意されていていつも感心しますがアメリカ人の演出の上手さと心温まるホスピタリティーに感激しました。またNHKのスッフにも感謝の気持ちでいっぱいになりました。




以上、このレポートは松田武久さんのFacebookでも確認できますので、そちらも是非ご覧下さい。

 最後に、松田さんの受賞については、CMAのホームページCMA Worldのニュース欄に掲載されています。


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