ブルーグラスは正直、あまり追ってはこなかったのですが、アリソン・
クラウスと、このロンダ・ヴィンセントだけはフォローし続けていま
す。アリソンはグラミー賞を多数受賞するようなクロスオーバーに活
躍するビッグな存在ならではのクオリティからですが、このロンダの
方は、90年代に”カントリー・アーティスト”として知って、その
澄んだ力強い歌声に格別の実力と魅力を感じているからです。もちろん
ブルーグラス界の大物なので、カントリー寄りの親しみやすい楽曲も
適度にレパートリーにしてくれている事もあると思います。
このライブは、昨年2018年のグラミー賞でブルーグラス・アルバム賞
を獲得した実績ある好盤です。やはりDVDで入手し、映像付きで
楽しめて良かったです。通例どおり以下に、初出のアルバムと年代と
を併せて曲目リストを記載しました。#3と#5~8は、The Rageの
各メンバーのボーカル(Aaron McDarisだけは歌わずバンジョー・ソ
ロを披露)をフィーチャーして、メンバーの魅力を引き出しています。
1, Muleskinner Blues (Trad.)
2, Is the Grass Any Bluer on the Other Side (The Storm Still Rages 2001)
3, Girl From West Virginia < by Brent Burke >
4, Midnight Angel (All American Bluegrass Girl 2006)
5, Wow Baby < by Hunter Berry >
6, If We Would Just Pray <by Mickey Harris >
7, Freeborn Man < by Josh Williams >
8, All About the Banjo < by Aaron McDaris >
9, Missouri Moon (One Step Ahead 2003)
10, Ive Forgotten You (Ragin Live 2005)
11, You Don’t Love God If You Don’t Love Your Neighbor (The Storm Still Rages 2001)
12, Kentucky Borderline (One Step Ahead 2003)
13, The Old Rugged Cross (Trad.)
14, Run Mississippi (Mark Twain: Words & Music 2011)
2005年の「Ragin Live」の頃からすると、少々ふくよかに貫禄が付い
たご様子ですが、歌声のキレとパワーは変わらず、オープニングの"Muleskinner
Blues"からグイグイと攻めてきます。"Kentucky Borderline"のドライブ
感のカッコよさはたまりません。スローの清涼感有る歌声も楽しめまし
た。2000年代のロンダのライブというと、硬派というか、引き締まった
サウンドで"Jolene"などタイトに歌っていたイメージが有るのですが、
今回のライブはロンダ自身のユーモラスな動作も交えて、ゆとりある
ステージングという感じでした。年の功ですね。
曲目は、どういうわけか2000年代の「All American Bluegrass Girl」
までの作品に偏ってるようで、これってタイトルが「Vol.1」だから
より最近の曲は「Vol.2」で聴けるのかと期待していたのですが、未だ
にリリースされていません。それに、こうして紹介しても、残念なが
らDVDは既に入手しにくくなっているようです。去年のグラミー受賞
作なのだから、入手し易くしてほしいものです。ただ、かなりのナンバー
が、YouTubeのロンダのオフィシャル・チャンネルで見れますので、
是非ご覧ください。
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