ダンス・ポップ系スーパースター、ジェシカ・シンプソンが遂にカントリー・アルバムをリリースしました。確かにハード・コアなカントリーの聖地、テキサス州はダラスの出身なのでカントリーを歌う資質はあっただろうとは思いますが、今回の転向の真意のほどは?いったいどんなアルバムを届けてくれるのやらと、どうしても興味本位になってしまいましたが、これがなかなかに適度な癒しと良心を感じさせてくれるポップ・カントリー・サウンドなのです。リード・シングルの"Come On Over"にしても、ロッキン系の曲だけれども、アレンジやバックの編成はオーソドックスなカントリーのそれでペダル・スティールが響きわたっちゃったりして、徹底的にカントリー・フィーリングへ気遣いをしたって感じだったしね。最近のポップ・カントリーにありがちな、これ見よがしなエレキ・ギターのディストーションも抑え気味でグッドな音色。キャリー・アンダーウッドの「Carnival Ride」の方が、ずっとハードな曲が多いくらいです。ジェシカの声自体も、少し鼻にかかったキレのあるカントリー・ボイスで、爽やかな聴感。声を抑えるところでは、チョッと無機的に聴こえる部分もあったりしますけど、そこらがまあ個性かな。
(※ジェシカ・シンプソンがカントリー転向の真意を語ったインタビューをコチラで紹介しています)
CMT.Comによると、9月4日にナッシュビルのSchermerhorn Symphony Centerで、カントリー・フィールドの業界人の為のスペシャル・ライブを行い、5曲を披露したようです。ジェシカの気の使いようはかなりのものだったようで、冒頭「とても光栄だわ。このステージに立つと本当に自分の家にいるようで、涙が出るほどだわ。このようなチャンスを与えてくれた皆さんに感謝します」と挨拶。最初に"Come On Over"を歌った後、"Remember That"を紹介。彼女曰く、「初めてこの曲のデモを聴いた時、感激して泣いてしまった」そう。 その言葉どうり、静々と始まるイントロが美しい、心に染みるカントリー・バラードです。クリスチャン・ミュージックで音楽キャリアをスタートした彼女が、祈りの大切さと、牧師だった父と祈りながら過ごした貧しい生活を語った後に歌ったが、"Pray Out Loud"。このアルバム曲の大半がそうであるように、アコースティックで綺麗なイントロ(ここではマンドリンのアルベジオ)をフィーチャーしたスロー・ミディアム。曲中もマンドリンが確かなリズムを刻み主張します。この後、"Sipping on History"を挟んで、アルバムではドリー・パートンとのエモーショナルなデュエットが聴きモノのタイトル曲"Do You Know"。アルタンとの共演も経験しているドリー作の、アイリッシュっぽいメロディが印象的なパワー・スローです。ジェシカが初めてドリー・パートンに会ったのは、ケネディ・センターでのライブでドリーのヒット曲"9 to 5"を、ドリーの前で歌った後のバック・ステージ。ドリーは快く携帯電話の番号を教えてくれたそうです。こんな風に、いろんなエピソードを交えてのライブの後も、ジェシカはすぐに去ってしまわずに来場者たちと熱心にコンタクトしていて、彼女が既にスーパースターだと言う事を忘れしまうくらいの動きっぷりだったよう。こういう話を聞くと、アメリカにおいてメーソンディクソン線を越えるってのは、この情報の早くなった現代でも結構大変な事なのだな、と感じます。この5曲以外で印象的だったのは、"Still Beautiful"。颯爽としたアコースティック・ギターのイントロが期待を持たせる小気味良いカントリー・ロックです。
カントリー・フィールドのそうそうたるパワーハウス女性陣(マルティナ・マクブライド、ジェニファー・ネトルズ、ヘイディ・ニューフィールドなどなど)と比べると声の線が細く聴こえたり、スーパースター登場!ってな感じのオーラーがあまり感じられず(このアルバムも、優しみある小品集ってな印象)、チョッとカントリーに気を使いすぎたような印象もなくはないですが、私はこれまでのカントリー・ファンがこの作品を気に入るかどうかはあまり重要ではないと思っています。我が国では。それよりも、ジェシカのこれまでのファンがコレを聴いてくれて、大半は違和感を感じるのかもしれないけれども、何パーセントかの人が「ダンス・ビートも飽きたし、こういう感じも良いね。他のも聴いて見ようかな・・・」とカントリー・サウンドに興味を持ってくれる事の方に遥かに期待をするのです。
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(※ジェシカ・シンプソンがカントリー転向の真意を語ったインタビューをコチラで紹介しています)
CMT.Comによると、9月4日にナッシュビルのSchermerhorn Symphony Centerで、カントリー・フィールドの業界人の為のスペシャル・ライブを行い、5曲を披露したようです。ジェシカの気の使いようはかなりのものだったようで、冒頭「とても光栄だわ。このステージに立つと本当に自分の家にいるようで、涙が出るほどだわ。このようなチャンスを与えてくれた皆さんに感謝します」と挨拶。最初に"Come On Over"を歌った後、"Remember That"を紹介。彼女曰く、「初めてこの曲のデモを聴いた時、感激して泣いてしまった」そう。 その言葉どうり、静々と始まるイントロが美しい、心に染みるカントリー・バラードです。クリスチャン・ミュージックで音楽キャリアをスタートした彼女が、祈りの大切さと、牧師だった父と祈りながら過ごした貧しい生活を語った後に歌ったが、"Pray Out Loud"。このアルバム曲の大半がそうであるように、アコースティックで綺麗なイントロ(ここではマンドリンのアルベジオ)をフィーチャーしたスロー・ミディアム。曲中もマンドリンが確かなリズムを刻み主張します。この後、"Sipping on History"を挟んで、アルバムではドリー・パートンとのエモーショナルなデュエットが聴きモノのタイトル曲"Do You Know"。アルタンとの共演も経験しているドリー作の、アイリッシュっぽいメロディが印象的なパワー・スローです。ジェシカが初めてドリー・パートンに会ったのは、ケネディ・センターでのライブでドリーのヒット曲"9 to 5"を、ドリーの前で歌った後のバック・ステージ。ドリーは快く携帯電話の番号を教えてくれたそうです。こんな風に、いろんなエピソードを交えてのライブの後も、ジェシカはすぐに去ってしまわずに来場者たちと熱心にコンタクトしていて、彼女が既にスーパースターだと言う事を忘れしまうくらいの動きっぷりだったよう。こういう話を聞くと、アメリカにおいてメーソンディクソン線を越えるってのは、この情報の早くなった現代でも結構大変な事なのだな、と感じます。この5曲以外で印象的だったのは、"Still Beautiful"。颯爽としたアコースティック・ギターのイントロが期待を持たせる小気味良いカントリー・ロックです。
カントリー・フィールドのそうそうたるパワーハウス女性陣(マルティナ・マクブライド、ジェニファー・ネトルズ、ヘイディ・ニューフィールドなどなど)と比べると声の線が細く聴こえたり、スーパースター登場!ってな感じのオーラーがあまり感じられず(このアルバムも、優しみある小品集ってな印象)、チョッとカントリーに気を使いすぎたような印象もなくはないですが、私はこれまでのカントリー・ファンがこの作品を気に入るかどうかはあまり重要ではないと思っています。我が国では。それよりも、ジェシカのこれまでのファンがコレを聴いてくれて、大半は違和感を感じるのかもしれないけれども、何パーセントかの人が「ダンス・ビートも飽きたし、こういう感じも良いね。他のも聴いて見ようかな・・・」とカントリー・サウンドに興味を持ってくれる事の方に遥かに期待をするのです。
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