ダイアリー・オブ・カントリーミュージック・ライフ

現代カントリー・ミュージックのアルバム・レビューや、カントリー歌手の参考になりそうな情報を紹介しています

Kristy Lee Cook クリスティー・リー・クック Devoted

2008-09-07 | カントリー(女性)
 またまたアメリカン・アイドル出身のシンガーが登場。コンテストでの愛国的なパフォーマンスといかにもカントリー娘的な訴えが度々審査員のひんしゅくをかったらしいんですが、それでも最終的には7位にランクされたと言うKristy Lee Cook。まもなくメジャー・デビュー作「Why Wait」がリリースされますが、その彼女がテキサスでのローカル・シンガー時代の2005年にリリースしていたアルバムを、ディスクユニオンさんが入荷してくれていました。貴重なのでご紹介。パッケージや音質などいかにもローカルっぽい作りで、音楽的にも一昔前の90年代のポップ・カントリーってな感じ。なのですが、そこが逆に今の時代には嬉しかったりする良心的なサウンドです。余計な音の加工などもちろんなくてほとんど一発録りなのでしょうし、しかも後半はライブ音源(観客の声は聴こえない・・・)を収録しています。ど真ん中のポップ・カントリーからすると結構ストレート・カントリーの方にシフトしていて、南部女性の賛歌"Stand By Your Man"のテキサス風カバーもあり、なかなかトラディショナリストなのかな。タイトル曲のストレート・カントリー・バラード"Devoted"は、とびっきりのクオリティ。メジャー・デビューで、こんなピュアーな歌声やサウンドが聴けるかな・・・

 
 コチラはメジャー・デビュー作「Why Wait」

 パッケージがローカルっぽいと書きましたが、確かに写真の印刷も良くないのですが、それを差し引いてもKristyの美しさというか化粧っけのないキュートさは際立ってます。颯爽と馬を乗りこなしている様は本当に絵になります。しかし、もちろんルックスだけの人ではなく、そのプレーンで癖の少ないカントリー・ボイスはマジョリティの支持を受ける資質を持っている事を感じさせるもの。ラスト、ライチャス・ブラザーズのカバー"Unchained Melody"の歌いっぷり、そしてドラマティックにファルセットを効かせるところにはゾクゾクッとしてしまいました。泣けます。

 

 シアトルで生まれ、オレゴン南部の田舎で育ちました。子供時代にしていたことといいえば、馬に乗るか歌を歌うかのどちらかだったよう。15歳でリアン・ライムス(この「Devoted」では"Blue"をカバー)をマネージした経験もあるMarty Rendlemanとマネージャー契約を結び、彼のおかげで早々にメジャーRCAと契約を結び、アリスタの名簿にリストアップされます。しかし幸運もそこまで、なにも起こらないまま2年でその契約は終ってしまうのです。そして彼女は、テキサスはダラスに拠点を置き、この「Devoted」をリリースするなどしてチャンスを探っていました。そして今年アメリカン・アイドルへの挑戦で全米の脚光を浴びる事となったのです。

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