ダイアリー・オブ・カントリーミュージック・ライフ

現代カントリー・ミュージックのアルバム・レビューや、カントリー歌手の参考になりそうな情報を紹介しています

カントリー・ゴールド・インタビュー Danielle Peck ダニエル・ペック

2008-10-21 | カントリー(女性)
 行ってきました!カントリー・ゴールド。天気にも恵まれ、阿蘇の大自然の中での素晴らしい雰囲気とライブ音楽。あらためて本当にナイスな音楽イベントだな、と再認識した次第です。お客さんの層は、例年通りカウボーイ・ハットをかぶられた年齢少々高めの方が多く目に付きますが、フツーのファッションで音楽に耳を傾ける、私と同世代と思われる中年層の方や、頼もしい若者層の方々も見受けられました。今年は20周年の特別イベントとして、前日に行ったアマチュア・カントリー・バンドのコンテストで優秀だった2バンド(長崎のクレイジー・ホースさん、熊本のホットロッドさん)が、ショーの前のアスペクタのステージでプレイするという企画も。そして12:00にショーは開演、偉大なホスト、チャーリー永谷さんとキャノンボールの演奏でスタートしました。今年は20周年とあって、ウィスキー・フォールズ、ジョン・コーワン・バンド、ダニエル・ペック、ダークス・ベントリーら、今をときめく大物達がズラリ。月並みですが、本当に充実したクオリティのエキサイティングで楽しいライブを堪能する事が出来ました。

 

 カントリー・ゴールドのバックステージでは、各アーティストのライブ出演の直前に短時間ですが日本メディアに対するインタビューに応じる時間が取られていて、今回ありがたいことに、そのインタビューに同席させていただく事ができました。12月に予定されている、NHK-FMでのCMAアワードの放送の為の補足情報収集という位置づけで、そこに少々関わっているという事で(事にして)機会を頂いたのです。質問も多くを立案し、実際に質問もさせていただけました。させていただけたのですが、そんな事をするのは初めて!少々通じなくても気楽にやれば良いからとアドバイスをいただいて、日本に対する印象、アーティストの音楽スタイルに関する事、そして、カントリー界全体の事情に対する見解、このあたりを取り混ぜて聞きました。インタビューは、ウィスキー・フォールズ、ダニエル・ペック、そしてもちろんダークス・ベントレーに行いました(ジョン・コーワンは、その歴史とブルーグラス界での大きさに対する当方の準備の不足から、遠慮しました)ので、今回含め3回に分けてそれぞれ紹介したいと思います。もともと5~6分と言われていたのが、時間がないからと3分程度に制約されたり、皆日本が初めてなのだから細かすぎる話も変だなとか思ったりで、月並みな質問になってますが、この日本で本人達の口から聞き出す事に意義があると思いました。初回は、美しい歌姫ダニエル・ペックです。

 

 ダニエル嬢、本当にお美しかったです。足がびっくりするほど長くグラマラスで呆気に取られました。ジャケット写真なんて所詮修整してるから、なんて思ってたら、ジャケ写よりも落ち着きのある美貌とキュートな甘い声に、ウットリ。今回デジカメを持っていけなかったので、不鮮明な携帯写真になってしまったのが申し訳ないですが、せめて雰囲気だけでも感じ取っていただけたら幸いです。


Q:あなたの歌声は暖かく優しい、いい声と思います。

ダニエル: 有難う!

Q:シャナイア・トゥエイン似てると言う人もいますが・・・・

ダニエル: え~え~、その為~?(笑)

Q:とてもダウンホームで個性的と思います。

ダニエル: カントリー!(笑) (シャナイアより、)少しカントリーよ。

Q:日本のカントリー・ファンにあなたの音楽を伝えてください。

ダニエル: ハイ、私はダニエル・ペック。みなさん、私のお気に入りのカントリー・ソングを聴いてね!

Q:ビッグ・マシーン・レコードは元気なレーベルと思います。CEOのスコット・ボルシェッタへのあなたの印象はどうですか?

ダニエル: 彼は良い人。とても大きな夢を信じている人(Very Big Believer)よ。私もね。彼とは2回サインしてて、1回目はドリームワークスで、そのレーベルはもうないんだけれどもね。2回目は彼自身のビックマシーンとして。彼とは長く一緒に働いていて、もう6年にもなるわね。

Q:あなたが始めて歌った歌は、"Folsom Prison Blues"らしいですね。

ダニエル: そうよ!ホラ!(とその日着ていたジョニー・キャッシュのTシャツを指差す)

Q:あなたの音楽はコンテンポラリー・カントリーと思いますが、

ダニエル: 少し昔風で、そして少し今風。両方のブレンドよ。

Q:あなたにとってトラディショナルなスタイルは重要ですか?

ダニエル: Yes!Yes!私は(クラシック・スタイルに)熱中しているわ。私好きよ。

Q:新しいアルバムの製作は進んでいますか?

ダニエル: まさに今レコーディングしていて、来年リリースできるわ。とってもエキサイティングよ。もうすぐよ。


 
 一番左が、日本人唯一のカントリー・ライター島田耕さん

 個人的に面白かったのが、私がこのブログの中で、日本で一般に馴染まれているメジャーな洋楽ポップスに対するニュー・カントリーのニュアンス・雰囲気の違いを表現する為に、コダワって使っている「ダウンホーム」と言う言葉をうっかり言った時のやり取りです。前回のダニエルに関する記事でもこの言葉を使って、シャナイアとの違いを多少誇張しましたが、アメリカ本国で「ダウンホーム」というとブルースの事になるから(日本でも、多くははブルースを語る時に使いますが・・・)、彼女は「カントリー!」と返したのでしょう。コレはもっともです。ただ、今の日本で「カントリーっぽい」とだけ言っても、今のカントリーを正しくイメージしてもらえなかったり、興味を持ってもらえないケースが多いものですから・・・・・

 

 さらに、トラディショナルなカントリーへの強いこだわりをコメントしていたことも興味深かったです。ジョニー・キャッシュのTシャツをステージで着ているなんて、このインタビューで聞かなかったら分からなかったですから。そのくらいキャッシュが好きなんですね。綺麗さだけが売りのポップ・シンガーなんかじゃないって事。言葉数は少ないですが、自身の音楽に対するスタンスを持ってる。もしかしたら彼女、ホントはテリ・クラークみたいなスタイルでいきたかったのかも??なんて思いました。

 
 ダニエルが小さくてスミマセン

 ダニエルのステージは、残念ながら全て見れませんでした。彼女のステージの間に、次のダークス・ベントリーのインタビューが行われるので、バックステージに行かなくてはいけないのです(ジョン・コーワンについても同じ)。全部見たかったな~と、それだけが今回のカントリー・ゴールドの心残りになるくらいの素晴らしいパフォーマンスでしたよ。ライブで聴く声はスタジオ録音ほどシャナイアしてなくて、彼女の言うとおり、甘くキレのある、良く通るパンチのあるカントリー・ボイスでした。動きもパワフルながらも優雅。手足が長いから、何をやっても華やかです。"Isn't That Everyuthing"は、ゴツゴツと骨のあるアレンジだったな。クラシック・カントリーへのオマージュとして、ダニエルが大好きなタミー・ワイネットの名曲"Your Good Girl's Gonna Go Bad"をロッキッシュにカバーしてました(このときに、やむなくバックステージへ)。まあ、ラストで"Findin' A Good Man"が聴けたから、良しとしましょう。

 次回は、ウィスキー・フォールズを紹介します。

 ※福岡のカントリー通 らいすさんから綺麗な写真をいただきました!



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2 コメント

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インタビュー、素晴らしい! (harley)
2008-10-21 14:10:15
ダニエル・ペッグの直接インタビュー、凄いですね。
正面からの感想は他にも結構ありますが、バックステージからの直接インタビュー、嬉しくなりますね。
CDで表現するカントリー以外の彼女のカントリーへのスタンスが垣間見る事が出来ますね。
他の方のインタビューも楽しみです。
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CG (bigbird307)
2008-10-24 01:09:27
harleyさん、有難うございます。

やはりアーティスト自身の言葉が聞けると、少し近づけたような気がしますよね。少々は営業トークもあるのでしょうけれども、短い時間でもなんとなく人柄が感じられて楽しいです。

音楽なのだから、聴いて楽しめればいいのですけれども、気に入ると本来は、やはりアーティストの情報や生の声に触れたいハズです。一般に聴かれている音楽で、アーティストがどんな人が全然知らない、なんて事はあまりないはずです。邦楽はもちろん、洋楽やクラシックでも。カントリーでもアーティストの情報がつかめる仕組みが出来て欲しいなぁ、と願っています。
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