2008年にココでご紹介した「Call Me Crazy」を最後にメジャーMCA
を離れてから、旦那のFrank Liddell(ミランダ・ランバートで有名)の
プロデュースによる「The Way I'm Livin'」が、ヒットチャートを顧み
ない、シンプルながらアーティスティックな作風で成功を納め、2015年の
グラミー・ノミネートも獲得したのはうれしい事でした。それに続く、
2017年の本作、引き続きFrank Liddellのプロデュースの元、さらにソリ
ッドに、そしてソウルフルに攻めて来ましたね。イメージは、夜のカン
トリー、です。また今作も、第61回グラミー賞で、Amricana Album
の方のノミネートを獲得しています。
まずオープニングの"All the Trouble"では、冒頭、ゴスペル的なアカ
ペラで聴き手を引き込み、骨太のブルース・ロックが展開します。ゾンビ
のようなコーラスが結構おどろおどろしく、どうなっちゃうの!?と思っ
たけれども、かなりクールで聴き込む毎に引き込まれていきました。
このナンバーは、同じく今回のグラミーで、Best American Roots Song
にノミネートされています。堂々の2部門でのノミネートですよ。
"Wicked"もハイライトのブルース・チューンで、リー・アンのなかなか
に力強い歌声が、ガレージロックのような陰鬱でヘヴィなギターと渡り
合います。「The Way I'm Livin'」の時から見せていた、メジャー時代
にはないソウルフルな歌唱にアーティストとしての広がりを感じます。
そんなソウル・ボーカルが堪能できるのが、パッツィ・クラインの""He
Called Me Baby"。タイトなリズムに乗るリー・アンのボーカル・ライ
ン、これ、だいぶ前にココで取り上げた往年のソウル・シンガー、キャ
ンディ・ステイトンCandi Statonのカバー・バージョンを結構トレース
してて、ニンマリしました。Candi盤聴いてたんだ、と思うとなんとな
くうれしいです。MCA時代の彼女からは考えられなかったことです。
これはMCA在籍の頃
アメリカのラジオ局KEXPでのスタジオライブがYoutubeで見れますが、
途中のインタビューでR&Bの影響について、あの有名なTV番組Soul Train
を見ていた事、そしてアーティストとしてはグラディス・ナイトが好き
だった事を語っていました。本人の言葉で聞けたことが貴重でした。
一方、お得意のカントリー・バラードも、アメリカーナ的な陰影のある
サウンドで感傷的に響きます。アルバム・タイトル曲は、あのハンク・
ウィリアムスの名曲にインスパイアされた曲名と、そのハンクの名も織
り込み、なんともいえない虚無感が漂うスロー曲です。"Shine on Rainy
Day"は、物悲しい曲想の中に効果的なファズ・ギターを添えて、いわゆ
る心を掻きむしられる、という感じ。そして"Mama Lost Her Smile"、
"Take the Devil Out of Me"あたりが一番、従来のリー・アンらしい穏
やかなカントリー・ソングですかね。メジャー・レコーディングとは一
味違う、愁いを帯びた雰囲気が良いです。
最近はアルバムリリースの機会も減少しがちなようですが、近年のクリ
エイティブな作風を聴いていると、また次に何をしてくれるかと、楽し
みです。
2019年もボチボチやっていきたいと思っていますので、
何卒お引き立て、宜しくお願い致します。
を離れてから、旦那のFrank Liddell(ミランダ・ランバートで有名)の
プロデュースによる「The Way I'm Livin'」が、ヒットチャートを顧み
ない、シンプルながらアーティスティックな作風で成功を納め、2015年の
グラミー・ノミネートも獲得したのはうれしい事でした。それに続く、
2017年の本作、引き続きFrank Liddellのプロデュースの元、さらにソリ
ッドに、そしてソウルフルに攻めて来ましたね。イメージは、夜のカン
トリー、です。また今作も、第61回グラミー賞で、Amricana Album
の方のノミネートを獲得しています。
まずオープニングの"All the Trouble"では、冒頭、ゴスペル的なアカ
ペラで聴き手を引き込み、骨太のブルース・ロックが展開します。ゾンビ
のようなコーラスが結構おどろおどろしく、どうなっちゃうの!?と思っ
たけれども、かなりクールで聴き込む毎に引き込まれていきました。
このナンバーは、同じく今回のグラミーで、Best American Roots Song
にノミネートされています。堂々の2部門でのノミネートですよ。
"Wicked"もハイライトのブルース・チューンで、リー・アンのなかなか
に力強い歌声が、ガレージロックのような陰鬱でヘヴィなギターと渡り
合います。「The Way I'm Livin'」の時から見せていた、メジャー時代
にはないソウルフルな歌唱にアーティストとしての広がりを感じます。
そんなソウル・ボーカルが堪能できるのが、パッツィ・クラインの""He
Called Me Baby"。タイトなリズムに乗るリー・アンのボーカル・ライ
ン、これ、だいぶ前にココで取り上げた往年のソウル・シンガー、キャ
ンディ・ステイトンCandi Statonのカバー・バージョンを結構トレース
してて、ニンマリしました。Candi盤聴いてたんだ、と思うとなんとな
くうれしいです。MCA時代の彼女からは考えられなかったことです。
これはMCA在籍の頃
アメリカのラジオ局KEXPでのスタジオライブがYoutubeで見れますが、
途中のインタビューでR&Bの影響について、あの有名なTV番組Soul Train
を見ていた事、そしてアーティストとしてはグラディス・ナイトが好き
だった事を語っていました。本人の言葉で聞けたことが貴重でした。
一方、お得意のカントリー・バラードも、アメリカーナ的な陰影のある
サウンドで感傷的に響きます。アルバム・タイトル曲は、あのハンク・
ウィリアムスの名曲にインスパイアされた曲名と、そのハンクの名も織
り込み、なんともいえない虚無感が漂うスロー曲です。"Shine on Rainy
Day"は、物悲しい曲想の中に効果的なファズ・ギターを添えて、いわゆ
る心を掻きむしられる、という感じ。そして"Mama Lost Her Smile"、
"Take the Devil Out of Me"あたりが一番、従来のリー・アンらしい穏
やかなカントリー・ソングですかね。メジャー・レコーディングとは一
味違う、愁いを帯びた雰囲気が良いです。
最近はアルバムリリースの機会も減少しがちなようですが、近年のクリ
エイティブな作風を聴いていると、また次に何をしてくれるかと、楽し
みです。
2019年もボチボチやっていきたいと思っていますので、
何卒お引き立て、宜しくお願い致します。
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