ど真ん中のコンテンポラリー・カントリー。
前作「If You're Going Through Hell」で4曲("If You're Going Through Hell""Watching You""These Are My People""Cleaning My Gun")ものカントリー・ナンバー1ヒット・シングルをモノにして大ブレイクしたロドニー・アトキンス。そのフォロー・アップとなる今作は、ロドニー自身が語っているように、「If You're Going Through Hell」のコンセプトをキープした音作りで、手堅くまとめています。小気味良いエレクトリック・ギターのロッキッシュなリフを骨格とし、カントリーならではのペダル・スティール、バンジョーやフィドルでダウンホームな香りを添えて、今のメインストリーム・カントリーの絶好のサンプルと言えるでしょう。「皆が払ってくれるお金に値するものを提供しなくちゃ、皆の時間を無駄にしてしまうよ」とファン思いのロドニー。「皆このアルバムできっと踊ってくれるさ!」と自信の程をうかがわせます。
しかし、オープニングの"Tell a Country Boy"。アーシーなフィドルがフィーチャーされた、なかなかに濃厚なミディアム・スローのストレート・カントリーであることに意表をつかれました。「If You're Going Through Hell」で、アイリッシュ風のノベルティなフレーズのフィドルをフィーチャーしていた"These Are My People"によるスタートとは好対照です。なのでロドニーの骨太で男気のある歌声が、ぐぐっと迫ってきます。このアーシーな声はやはり魅力的です。このアルバム、この他でも"Friends With Tractors"(イントロとエンディングでのアコギの早弾きにはウットリ)や、ホンキー・トンク・シャッフルの"15 Minutes"などのトラディショナル~ストレート・カントリー系作品の方に興味が行きますね。と言うのも、コンテンポラリー・チューンが、前作の4曲のナンバー1ヒット曲に比べると、チョッと色気というかフックが足りない感じだから。平均点は行ってるんだけど、それだけ”前作の4曲”はそれぞれに個性的なツカミを持っていた、なかなかの優れものだったと思います。
とは言うものの、今回のリード・シングル"It's America"は、シッカリとカントリー・チャートでトップを獲得しました。すごいね。これ、アップテンポのロッキン・チューンですが、タイトルが上手い!カントリー・フィールドの中でも、”愛国的な若者(Patriotic Guy)と言われる~CMAアワードでブラッド・ペイズリーが言ってた~ロドニーの面目躍如。ロドニーは、道路脇でレモネードを売るかわいい子供達(これはアメリカではごく一般的なボランティアの寄付金集め活動を表現していると思われます。ここら一般市民にとって社会貢献が当たり前なアメリカ独特で、日本人にはピンとこないモノ)や、ハリケーンでの被害者を隣人達が助け合う様をテレビで見て、アメリカの素晴らしさを称えます。”高校の舞踏会、(ブルース・)スプリングスティーンの歌、コルベットでドライブ、月に行った人、6月の蛍、都会と農場、ロックン・ロール・バンド、開かれた神の下の一つの国、それがアメリカさ!”分かりやすくシンプルこの上ない歌詞ですが、興味深いのが愛国的なカントリー・マンがアメリカの象徴としてブルース・スプリングスティーンやロックン・ロールをリスト・アップしていること。そしてその曲がカントリー・チャートのトップに立ったこと。つまりは、70年台~80年代の若かりし頃にスプリングスティーンなどのロックを聴いていた人々~現在のアメリカ社会を地道に支える働き盛りの人々~が、現在のカントリー・ファンの主流になっていることが、ここから垣間見えるように思うのです。
ブルース・スプリングスティーン
ブルース・スプリングスティーンBruce Springsteenは70年代から活躍をしていましたが、何といっても80年代の「ボーン・イン・ザ・USA(Born in the USA)」の大ヒットがありました。ちょうど学生時代、MTVが時代の中心になり始めた頃。そのシンプルなタイトル曲"Born in the USA"は、耳タコになるくらい耳に入ってきました。それくらいそのヒット振りは日本でも感じられるものだったのです。スプリングスティーンがジャーナリストから、「(当時の)レーガン政権支持ですか?」などという質問をされたとの記事を見た事があります。どう答えたかかは覚えていませんが、その愛国的なタイトルから、なるほど~と思った記憶があります。レーガン大統領も「スプリングスティーンの希望の歌が・・・」などと演説で引用した事もあったそうです。しかし実はこのタイトル曲、逆にベトナム戦争に従軍したアメリカ人の苦しみと失望を歌った曲だったのです。誤解をされて、そして誤解されたままにしておいて、大ヒットした(元々「ボーン・イン・ザ・USA」は、当時の流行のヒット曲を念入りにチェックして作曲・制作し、メガ・ヒットを狙ったアルバムだった事も確か)と言うのが真相のようです。しかし、そんな誤解が時代を作り、こうして後世に影響を与えるのですから、なんとも面白いです。
●ロドニー・アトキンスのMySpaceサイトはコチラ●
前作「If You're Going Through Hell」で4曲("If You're Going Through Hell""Watching You""These Are My People""Cleaning My Gun")ものカントリー・ナンバー1ヒット・シングルをモノにして大ブレイクしたロドニー・アトキンス。そのフォロー・アップとなる今作は、ロドニー自身が語っているように、「If You're Going Through Hell」のコンセプトをキープした音作りで、手堅くまとめています。小気味良いエレクトリック・ギターのロッキッシュなリフを骨格とし、カントリーならではのペダル・スティール、バンジョーやフィドルでダウンホームな香りを添えて、今のメインストリーム・カントリーの絶好のサンプルと言えるでしょう。「皆が払ってくれるお金に値するものを提供しなくちゃ、皆の時間を無駄にしてしまうよ」とファン思いのロドニー。「皆このアルバムできっと踊ってくれるさ!」と自信の程をうかがわせます。
しかし、オープニングの"Tell a Country Boy"。アーシーなフィドルがフィーチャーされた、なかなかに濃厚なミディアム・スローのストレート・カントリーであることに意表をつかれました。「If You're Going Through Hell」で、アイリッシュ風のノベルティなフレーズのフィドルをフィーチャーしていた"These Are My People"によるスタートとは好対照です。なのでロドニーの骨太で男気のある歌声が、ぐぐっと迫ってきます。このアーシーな声はやはり魅力的です。このアルバム、この他でも"Friends With Tractors"(イントロとエンディングでのアコギの早弾きにはウットリ)や、ホンキー・トンク・シャッフルの"15 Minutes"などのトラディショナル~ストレート・カントリー系作品の方に興味が行きますね。と言うのも、コンテンポラリー・チューンが、前作の4曲のナンバー1ヒット曲に比べると、チョッと色気というかフックが足りない感じだから。平均点は行ってるんだけど、それだけ”前作の4曲”はそれぞれに個性的なツカミを持っていた、なかなかの優れものだったと思います。
とは言うものの、今回のリード・シングル"It's America"は、シッカリとカントリー・チャートでトップを獲得しました。すごいね。これ、アップテンポのロッキン・チューンですが、タイトルが上手い!カントリー・フィールドの中でも、”愛国的な若者(Patriotic Guy)と言われる~CMAアワードでブラッド・ペイズリーが言ってた~ロドニーの面目躍如。ロドニーは、道路脇でレモネードを売るかわいい子供達(これはアメリカではごく一般的なボランティアの寄付金集め活動を表現していると思われます。ここら一般市民にとって社会貢献が当たり前なアメリカ独特で、日本人にはピンとこないモノ)や、ハリケーンでの被害者を隣人達が助け合う様をテレビで見て、アメリカの素晴らしさを称えます。”高校の舞踏会、(ブルース・)スプリングスティーンの歌、コルベットでドライブ、月に行った人、6月の蛍、都会と農場、ロックン・ロール・バンド、開かれた神の下の一つの国、それがアメリカさ!”分かりやすくシンプルこの上ない歌詞ですが、興味深いのが愛国的なカントリー・マンがアメリカの象徴としてブルース・スプリングスティーンやロックン・ロールをリスト・アップしていること。そしてその曲がカントリー・チャートのトップに立ったこと。つまりは、70年台~80年代の若かりし頃にスプリングスティーンなどのロックを聴いていた人々~現在のアメリカ社会を地道に支える働き盛りの人々~が、現在のカントリー・ファンの主流になっていることが、ここから垣間見えるように思うのです。
ブルース・スプリングスティーン
ブルース・スプリングスティーンBruce Springsteenは70年代から活躍をしていましたが、何といっても80年代の「ボーン・イン・ザ・USA(Born in the USA)」の大ヒットがありました。ちょうど学生時代、MTVが時代の中心になり始めた頃。そのシンプルなタイトル曲"Born in the USA"は、耳タコになるくらい耳に入ってきました。それくらいそのヒット振りは日本でも感じられるものだったのです。スプリングスティーンがジャーナリストから、「(当時の)レーガン政権支持ですか?」などという質問をされたとの記事を見た事があります。どう答えたかかは覚えていませんが、その愛国的なタイトルから、なるほど~と思った記憶があります。レーガン大統領も「スプリングスティーンの希望の歌が・・・」などと演説で引用した事もあったそうです。しかし実はこのタイトル曲、逆にベトナム戦争に従軍したアメリカ人の苦しみと失望を歌った曲だったのです。誤解をされて、そして誤解されたままにしておいて、大ヒットした(元々「ボーン・イン・ザ・USA」は、当時の流行のヒット曲を念入りにチェックして作曲・制作し、メガ・ヒットを狙ったアルバムだった事も確か)と言うのが真相のようです。しかし、そんな誤解が時代を作り、こうして後世に影響を与えるのですから、なんとも面白いです。
●ロドニー・アトキンスのMySpaceサイトはコチラ●
新人なので、Billboardカントリーチャート上位に入るようなアーティストしかわかりません。
ここのサイトはかなり前からチェックさせていただいておりましたが、ご挨拶が遅れ申し訳ありません。
bigbird307さんのオススメはハズレがないので、よく購入の参考にさせていただいております。
Carrie Underwoodの"Some Hearts"からカントリーに目覚めたせいか、当初は女性シンガーしか聴かなかったのですが、ここ半年ほどから男性シンガーも聴くようになりました。
Rodneyの今回のアルバム、私にとってストライクど真中なんです! 前作のほうがよかったとのこと、早速チェックしますね。
他にはDierks Bentleyの"Greatest Hits"もお気に入りです。
フィドルやバンジョー、スティールがこのくらいブレンドされたサウンドが好みなんですが、ほかにオススメのアーティストっていませんか。
ちなみに女性ではSara Evans、Shania Twain、Taylor Swift、Faith Hillあたりを聴いています。
いきなり図々しくて申し訳ありませんが、よかったら教えてください。
さて、おすすめのご提案ですが、このロドニー・アトキンスやダークス・ベントリーがお好きと言う事であれば、よりベテランでFaith Hillの旦那ティム・マグロウTim McGrawや、若手のブレイク・シェルトンBlake Sheltonあたりはいかがでしょうか?グループになりますが、ロスト・トレイラーズLost Trailersも良いかも。アーシーで情熱的な歌声は共通するものがあります。
女性では、ブレイク・シェルトンの彼女ミランダ・ランバートMiranda Lambertや、来日もしている(トリック・ポニーのメンバーとして)ハイディ・ニューフィールドHeidi Newfieldあたりが、オーガニックなコンテンポラリー・サウンドで聴かせてくれます。
お気に召されたら嬉しいです。これからもよろしくお願いいたします。
大変申し上げにくいのですが、ご紹介いただいた方、すべて知っております。
私の男性カントリー入門がTim McGraw-"Let Go"とToby Keith-"Big Dog Daddy"なんですが、Tobyに軍配が上がりました。
Blake Sheltonは最新作をよく聴いております。
The Lost Trailers、サウンドは好きなんですが、ボーカルの声質があまり馴染めません(ファンの方ごめんなさい。)
Miranda Lambertは昨年よく聴いておりました。Heidi Newfieldは現在進行形です。
私はMP3派でして、CD購入するとすぐにPCに吸い上げます。
書斎でPCいじってるときは、PCで再生。
車で聴くときはそのときのお気に入りをCD-RWに焼き、ランダム再生に設定してネットラジオ感覚で聴きます。
リビングで横になって聴きたい時&寝付きの悪い時はipodの出番です。
音量の関係で、コンポでCD再生できるのは休日の昼間だけだったりするんで・・・・
現在のドライブ用CD-RWの中身です。
Dierks Bentley-"Feel That Fire" Rodney Atkins-"It's America" Alan Jackson-"Good Time"
Lady Antebellum-"Lady Antebellum"
Taylor Swift-"Fearless" Martina McBride-"Shine" Heidi Newfield-"What Am I Waiting For"
Joey + Rory-"The Life Of A Song" SHeDAISY-"Fortunetellers Melody" Dannielle Peck-"Dannielle Peck"
Shania Twainは"The Woman In Me" "Come On Over(US&International)" "UP!(US-Green盤)" "Greatest Hits(US)"
で一枚のCD-Rにまとめました。
Sara Evansは全アルバム集めようとがんばってます。
現在のipodの中のカントリーです。(CD-RWと重複するもの除く)
Dierks Bentley-"Greatest Hits" John Rich-"Son Of A Preacher Man" Josh Turner-"Everythig Is Fine"
Patty Loveless-"Sleepless Nights" Sara Evans-"Greatast Hits" Sugarland-"Love On The Inside"
その他に聴いたことがあるアーティストは
Big & Rich Billy Ray Cyrus Brad Paisley Craig Morgan Darius Rucker Dwight Yokam
Garth Brooks George Strait Jason Aldean kenny Chesney Little Big Town Pat Green
Randy Travis Trace Adkins Willie Nelson
Ashton Shepherd Dolly Parton Emmulou Harris Gretchen Wilson LeAnn Rimes Lee Ann Womack
Reba McEntire Trisha Yearwood
あまり馴染めなかった方々(ファンの方ごめんなさい)
Rascal Flatts(ボーカルの声質が合わない)
Keith Urban(カッコよくロックしすぎ)
Dixie Chicks(私にはサウンドが淡泊)
以前からカントリーに興味はあったのですが、田舎者には情報収集のすべがありませんでした。
ブロードバンドインターネットとAmazonのようなShopの出現によって、手に入れることができるようになりました。
主に海外のサイトを巡回して情報収集しておりますが、bigbird307さんほど英語が堪能ではありませんので
アーティストのプロフィールは特に参考になっております。
こんな私ですが、更なるオススメありましたら、おひまなときで構いませんのでよろしくおねがいします。
聞いといて知ってるってなんだそりゃ(笑)
ありがとうでしょ
教えてもらったんだから
たとえ知っていても
最初はあまり聞いているアーティスト名書いてないってのも・・・(笑)
カントリー知識の前に
コミュニケーション学んだ方がいいですよ
さて
私は数ヶ月前ネットラジオで人聞きぼれしたロドニーの「It's America」
ネット検索したらここにたどり着き早速購入しました(前作も)
最高ですね!!
カントリーチャンネルをBGMとして選ぶことが多いのですが個人的にロドニーアトキンスは最強です!
このブログに大変感謝しております!!
また気になる曲がありましたら調べに来ると思います!
いきなりで失礼いたしました!