ダイアリー・オブ・カントリーミュージック・ライフ

現代カントリー・ミュージックのアルバム・レビューや、カントリー歌手の参考になりそうな情報を紹介しています

Blake Shelton ブレイク・シェルトン - Startin' Fires

2009-01-14 | カントリー(男性)

 現代カントリー・フィールドの”ホワイト・ソウル・マン”と言いたいブレイク・シェルトンが、前作の好盤「Pure BS」に続く5作目「Startin' Fires」をリリース。力強く豊かなバリトン・ボイスを駆使して、骨太なロッキン・カントリーからオーガニックなカントリー・ソング、メロウなバラードまで、縦横無尽にこなす彼の歌唱力が安心して楽しめるアルバムです。アルバム・タイトルは、"Good at Startin' Fires"から来てるのはもちろんですが、「まさに今、僕がやろうとしている事を表現するズバリの表現だと思うんだ」とブレイクは言っています。正直、衝撃度と言う事ではさほどではないかもしれませんが、それだけ彼の立ち位置がカントリー・フィールドの中で確立されたと言う事でしょう。パワフルで男気溢れる男性ボーカルがお好きな方は是非お試しあれ。



 ブレイクの意気の良さを感じるには、快調なオープナー"Green"はうってつけのロック・チューン。ツイン・ギターによる弾けるようなイントロと共に飛び出す”Look Out!”の雄叫び。コーラスの高揚感がお気に入りの一曲です。この手では、"Country Strong"も楽しい。キャッチーなギター・リフにのって、ブレイクがワイルドにたたみかけます。余計な能書きは不要、とにかく踊り楽しめればいいのです!一方バラードの注目は、やはりシングル・ヒットの"She Wouldn't Be Gone"。彼お気に入りのテーマである”後悔”を歌ったもので、なかなかモダンなスタイル、そしてコーラスで盛り上がるパワー・バラードです。これは、先のシングル、マイケル・ブーブレのポップ・ソング・カバー"Home"(ガール・フレンドでもあるミランダ・ランバートとのデュエット)が見事、シングルチャートの1位を取った成功を受けての選曲でしょう。ブレイク曰く「”後悔”こそがカントリー・ミュージックさ。それが真実なんだ。後悔をしたことがない人や失敗をした事がない人なんて、僕は知らないよ」この手を歌わせたら、ブレイクはハマリますね。しかし、よりプリミティブなアレンジでジックリと聴かせる"Here I Am"にも注目して欲しいところ。音の隙間でロンサムに響くエレクトリック・ギターが良い味を出しています。そしてもう1曲の素晴らしいバラード"I Don't Care"は、前作「Pure BS」に引き続き収録。"This is Gonna Tale All Night"はシンプルですが、ガッチリしたリズムセクションも強力な、聴かせるストレート・カントリー・ミディアムです。ブレイクの声の重量感が引き立ちます。



 ラストは、もう恒例と言っても良いかもしれません。ミランダ・ランバート(Miranda Lambert)と共作したデュエット曲"Bare Skin Rug"。先のデュエット曲であるヒット・バラード"Home"とはうって変わってアコースティック・ギターによる弾き語りで切々と歌われるカントリー・ソング。夜の野外で録音したようで、コオロギの鳴き声やキャンプファイヤーの燃える音がバックで鳴っていて、ユニーク。話題作りの為にレコーディングしたと言うわけではなくて、二人で家の暖炉の前にいるときに自然に出来上がったということで、自然な雰囲気を出したかったのだそうです。

 いつもはお気楽で面白おかしく振舞うものの、こと音楽に関しては一転、真摯に語るブレイク。ミランダとの音楽性の違いも冷静に分析しているようで、「僕や僕のバンドはトラディショナル・カントリーの方から来たけど、ミランダのスタイルはロック・サイドから来ているんだ。僕たちが一緒にプレイする時は、それぞれが一歩、歩み寄るんだよ。順応だね」




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2 コメント

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サム・ビーチから (harley)
2009-01-15 12:24:44
ブレイク・シェルトンを知ったのは、「サム・ビーチ」からでしたね。
骨太カントリーをこれからも期待したいですね。

ちなみに、「サム・ビーチ」に振付けられたダンスをいまだに踊っていますよ。
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ブレイク (bigbird307)
2009-01-16 01:11:22
harleyさん、有難うございます。

ブレイクは現在もシングルヒット中で、人気は確立されてきているみたいですね。アワードにもノミネートされてくる可能性がありますね。
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