90年代、ストレート・カントリー・ブームに乗って、アラン・ジャクソンAlan Jackson、クリント・ブラック、マーク・チェスナットMark Chesnutt、トレイシー・ローレンスTracy Lawrence、トレイシー・バードらと共に登場、時代を引っぱった男性シンガー、クレイ・ウォーカー。アラン・ジャクソンを除いてほとんどが、インデペンデント・レーベルに移ったり、あまり活動を聞かなくなったりしてるのですが、このクレイは常にメジャー・レーベルからアルバムをリリースし続け、その人気がここに来て再び盛り上がって来ているよう。このCurbからの2作目アルバム「She Won't Be Lonely Long」では、アルバムだけでなく同名のタイトル・トラックも、それぞれカントリー・アルバム&シングル・チャートのトップ10にチャートインしているのです。本ブログでも紹介した2007年の「Fall」同様、この最新作でも勢いのある若々しいテナー・ボイスを聴かせてくれており、その人気に納得。90年代から彼の歌声が好きだった私には嬉しい限りです。
ここで聴かれるサウンドは、90年代からおなじみのナッシュビルのメインストリーム・サウンド。耳に親しみやすい極上バンド・アンサンブルにカントリーの生音が彩りを添える手堅いスタイルです。つまり、何より主役はクレイの歌声。オープニングの"She Won't Be Lonely Long"では、その角の取れた滑らかなミディアム・サウンドをバックに、クレイが伸びやかな歌声を聴かせてくれ、いつもながら惚れ惚れします。一度分かれた恋人達が寄りを戻すドラマを描いた"Like We Never Said Goodbye"では、少しぺースを落としたテンポに乗って、その歌声はさらに張り詰めたものに。これら2曲に負けず劣らずフックがあるのが、グルーヴィーなリズムを持つ"Where Do I Go from You"。イントロでのドブロの響きとマンドリンのカッティングがオーガニックな雰囲気を醸し出す、私お気に入りのナンバーです。これらシングル的な3曲で、一気に聴き手を自分の世界に引き込んでしまいます。
ボーナストラック(アラバマAlabamaのカバー"Feel So Right")も含めて12曲収録される中で、3曲でクレイもソングライターにクレジットされています。"Double Shot of John Wayne"は、かつての西部劇映画のヒーロー、ジョン・ウェインをストレートに称えたもの。そしてスカッと快調な"All American"は、シンプルな愛国的アメリカ賛歌。ココらのメッセージはカントリーの常套手段ですが、アルバムのバリエイションとクレイ自身のアイデンティティを保つ為のラインアップでしょう。確かに、カウボーイを感じさせるアーティストって、メインストリームでは少なくなってきたからね。この極めつけが、クレイの作品ではありませんが、西部開拓時代のデスペラードであり、南北戦争後の時代にミズーリ州一帯で大強盗として大暴れしたアメリカン・ヒーローを歌った"Jesse James"です。ブルーグラスとアメリカン・ロックをドッキングした、熱いアップテンポ・ナンバーになっています。
アルバムにはスピリチュアルなテーマを扱った作品が2曲収録されていて、いずれも印象深い出来。"Seven Sundays"は、子供の頃は信心深かったものの、大人になって教会に疎遠になってしまった男性が再び信仰に目覚める話。そして、"People in Planes"は、飛行機に乗った人々が、”神の役割”について認識する事が出来ない人たちを数える、というユニークな切り口で、ジーザスへの賞賛を歌います。この曲、トロピカルで心躍るサウンドで聴かせてくれるところが楽しい。先のヒーローや愛国心と共に誠実な信仰心を歌うことで、正統派カントリー・ファンの心を掴む手堅いアルバムになっているのだと思います。
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ここで聴かれるサウンドは、90年代からおなじみのナッシュビルのメインストリーム・サウンド。耳に親しみやすい極上バンド・アンサンブルにカントリーの生音が彩りを添える手堅いスタイルです。つまり、何より主役はクレイの歌声。オープニングの"She Won't Be Lonely Long"では、その角の取れた滑らかなミディアム・サウンドをバックに、クレイが伸びやかな歌声を聴かせてくれ、いつもながら惚れ惚れします。一度分かれた恋人達が寄りを戻すドラマを描いた"Like We Never Said Goodbye"では、少しぺースを落としたテンポに乗って、その歌声はさらに張り詰めたものに。これら2曲に負けず劣らずフックがあるのが、グルーヴィーなリズムを持つ"Where Do I Go from You"。イントロでのドブロの響きとマンドリンのカッティングがオーガニックな雰囲気を醸し出す、私お気に入りのナンバーです。これらシングル的な3曲で、一気に聴き手を自分の世界に引き込んでしまいます。
ボーナストラック(アラバマAlabamaのカバー"Feel So Right")も含めて12曲収録される中で、3曲でクレイもソングライターにクレジットされています。"Double Shot of John Wayne"は、かつての西部劇映画のヒーロー、ジョン・ウェインをストレートに称えたもの。そしてスカッと快調な"All American"は、シンプルな愛国的アメリカ賛歌。ココらのメッセージはカントリーの常套手段ですが、アルバムのバリエイションとクレイ自身のアイデンティティを保つ為のラインアップでしょう。確かに、カウボーイを感じさせるアーティストって、メインストリームでは少なくなってきたからね。この極めつけが、クレイの作品ではありませんが、西部開拓時代のデスペラードであり、南北戦争後の時代にミズーリ州一帯で大強盗として大暴れしたアメリカン・ヒーローを歌った"Jesse James"です。ブルーグラスとアメリカン・ロックをドッキングした、熱いアップテンポ・ナンバーになっています。
アルバムにはスピリチュアルなテーマを扱った作品が2曲収録されていて、いずれも印象深い出来。"Seven Sundays"は、子供の頃は信心深かったものの、大人になって教会に疎遠になってしまった男性が再び信仰に目覚める話。そして、"People in Planes"は、飛行機に乗った人々が、”神の役割”について認識する事が出来ない人たちを数える、というユニークな切り口で、ジーザスへの賞賛を歌います。この曲、トロピカルで心躍るサウンドで聴かせてくれるところが楽しい。先のヒーローや愛国心と共に誠実な信仰心を歌うことで、正統派カントリー・ファンの心を掴む手堅いアルバムになっているのだと思います。
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