カントリー・ボーカルの楽しみ。
昨年デビューのニュー・カマーRandy Houser、”カントリーらしい”オーソドックスなバリトン・ボイスの持ち主を紹介しましょう。リード・シングルの"Anything Goes"がトップ20ヒットとなり、なかなかの注目株です。この曲、ピアノにリードされたゴスペル・タッチの豊かでミニマムなバックの響きに乗り、Randyの滑らかで適度な心地よさを持つボーカルによって、美しくシンプルなメロディが歌われるもの。確かにものすごく名曲と言う事でもないし、Randyレベルのボーカリストってカントリー・フィールドにはそこそこいます。でも、これほど歌声をジックリ楽しめるシンプルなバラード曲って久々に聴いたような気がして、ホロリと来た次第。これもカントリーの楽しみの一つなのです。
オーソドックスとは言いつつ、アルバムトータルの音は、今となっては主流のコンテンポラリー・ロッキン・サウンドがメイン。オープニングの"Boots On"ではワイルドなディストーション・ギターが煽り、Randyが素晴らしく伸びる声でエモーショナルに応えます。"My Kind of Country"もブルース・ロック的なヘヴィ・サウンド。"Anything Goes"とのコントラストを演出します。現代の世代の「俺のカントリー」って、やっぱりこの手の音になるのか・・・と、とりあえず納得。なるほどこの手のジャンプ・ナンバーでも難なく乗り切って見せてくれるのですが、しかしやはり彼の声の良さが楽しめるのが"Lies"のようなオーガニックでリラックスしたホンキー・トンク・チューンだと思いますよ。語り口調をふんだんに織り交ぜ、ユーモアと雰囲気タップリに、そのバリトン・ボイスの”芸”で聴き手を引き込んでくれます。小さなライブ・ハウスで聴きたくなる、これぞカントリー!って言いたいナンバーです。
CMTでのアンプラグド・ライブがコチラで見れます。アンプラグドなのでRandyのボーカルが心置きなく楽しめて、ソウルフルなボーカルが堪能できる"Back To God"などはこちらが本来の姿ではないかと思うほどです。
ミシシッピ州はジャクソン生まれでLake育ち。7歳のときに両親が離婚。父親はプロのシンガーでミュージシャンでした。13歳でバンドを始め、高校生時代はバンド活動に明け暮れました。 East Central Community Collegeに在籍中に、音楽で経済的にやっていけると考えると共に、作曲も始めます。2002年にナッシュビルに来て、デモ・シンガーや作曲活動を開始。そしてRandyの作品、"Honky Tonk Badonkadonk"が2005年にTrace Adkinsにより大ヒット。この成功をキッカケに、よりパフォーマーとしての活動にシフト、懸命のギグ活動が功を奏し、Universal Records Southとのアーティスト契約を獲得したのです。
ちょっとロックな感じですが、いい声。
早速買ってみようと思います。
MYSPACE見てたらJAMEY JOHNSONとジョイントコンサートやるみたいですね。見てみたい。この辺の若手アーティスト全部まとめて映像みてみたいなぁ。
お気に召されたとの事で、嬉しいです。ルックスのたくましさからすると、結構素直な聴きやすい声ですね。おっしゃるとおり、コンサート映像をタップリと見てみたいものです。