ダイアリー・オブ・カントリーミュージック・ライフ

現代カントリー・ミュージックのアルバム・レビューや、カントリー歌手の参考になりそうな情報を紹介しています

レイニー・ウィルソン Lainey Wilson - Sayin’ What I’m Thinkin’

2021-02-27 | カントリー(女性)

★2022年の「Bell Bottom Country」を取り上げました

 

新鋭女性アーティスト、レイニー・ウィルソンが2月19日にリリ

スした、Broken Bow Records(BBR)でのデビューアルバムを取り

上げたいと思います。メジャー・デビューしたてとはいうものの、

リーミング・サービスの月のリスナー数は100万人を超えてお

り、既に中堅クラスの注目度は得ているようです。

 

2016年インディ・レーベルでの「Tougher」

 

ハード・エッジなアメリカン・ロックやサザン・グルーブと、穏や

かなやさしさが同居し、彼女のスウィートな強い声で歌われるカン

トリーは、昨今のカントリー・チャートではなかなかお耳にかかれ

いシャープなもので、期待したいです。ルックス的にもなかなか

いインパクトある人ですね。2016年にはインディからアルバムを

リースしていますが、メジャーのBBRに移籍してから、エリック・

チャーチやリトル・ビッグ・タウンのプロデュースで名を知られる

Jay Joyceによって、自らの気持ちで自由に振る舞う女性像のイメー

増してきてるようです。

 

ミュージック・ビデオがリリースされました

 

プロフィールです。生まれはルイジアナ州Baskinという人口300

人程度の小さな街です。父は農業家で母は学校の教師でした。9

才の時にテキーラとタバコについての歌詞を書くほど早熟で、

その年の家族とのナッシュビルのグランド・オール・オープリー

への旅行で、いつかナッシュビルに移る事を心に決めたそうです。

レイニーは回想します。゛バットマン・ビルを見つめて、小さな

レイニーは言ったの「ここが私の家よ」゛

 

 

お父さんはかつてカントリー・アーティストを目指した時期も

あり、グレン・キャンベル、ハンク・ウィリアムス、レイナー

ド・スキナードやバック・オウェンズをプレイしてくれました。

一方、おばあさんは彼女をよくブルーグラス・フェスに連れて

いったそうです。高校生の頃には、あのマイリー・サイラスが

演じて地位を確立した、ハンナ・モンタナを学校で演じるプロ

ジェクトに抜擢され、州中を演じて廻ります。高校卒業と同

に、夢のナッシュビルに移住。父のサポートで、スタジオの

車場に停めたトレーラーで生活しつつチャンスを伺い、イン

ィーでのデビューにつなげていきました。

 

 

゛いつかは結婚もしたいけど~今夜の私たちは繁華街の新郎新

以外の何物でもないわ~お酒とネオンの宝石や煙のリングと交換

するのよ゛と歌われる"Neon Diamonds"や、"Straight Up Sideways"

などのアップテンポ曲は、馴染みよいメロディがグルーヴィー

メリカン・ロックに乘って、いやが上にも高揚します。ウド

なリフがキーとなる"WWDD"は、「What Would Dolly Do」の頭文

字をタイトルにした、ドリー・パートン賛歌。やはり、ドリーは

現代もアメリカ女性の大きな心の支えなんだと実感します。

 

 

"Small Town, Girl"あたりはうねるファンク・ビートとスケール感あ

コーラスの対比が印象的なナンバー。ライブ映えしそうですね。

一方で彼女のもう一つの魅力であるトラディショナルなカントリ

ーを聴かせるのが、"Things a Man Oughta Know"や"Rolling Stone"

です。しっとりとしたアコースティックなアンサンブルで彼女の

スイートな歌声が引き立ちます。リズム曲としっかり統一感があ

るのが頼もしいです。

 

若かりし頃のシェリル・クロウあたりの雰囲気も感じますが、゛ベ

ルボトム・カントリー゛を自称していて、フレアーを強調してアウ

トロー風を演出していますね。彼女のような切れのある女性アーテ

ィストもメインストリームでもっと躍してほしいと思います。

 



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