ダイアリー・オブ・カントリーミュージック・ライフ

現代カントリー・ミュージックのアルバム・レビューや、カントリー歌手の参考になりそうな情報を紹介しています

フロリダ・ジョージア・ライン Florida Georgia Line - Life Rolls On

2021-02-20 | Florida Georgia Lineフロリダ・ジョージア・ライン レビュー

 

2012年の鮮烈なデビューからはや9年、ポップとのクロスオーバも

しつつメインストリーム・カントリーをトップ・クラスの人気で

引っ張り続けて来たフロリダ・ジョージア・ライン。彼らの純粋

なオリジナル・アルバムとしては5作目がリリースされました。

もそもカントリー・サウンドの定型を打ち破らんかという勢いで

ラップやヒップ・ホップビートにアメリカン・ロック・サウンド

乗せて登場した彼らですが、前作「Can't Say I Ain't Country」

キレのあるホンキー・トンク風ロッキン・カントリーに立ち返り、

驚かされました。なので、今作はどんな方向に行くのか注目でした。

 

 

予告的なEP「6Pack」では、土の香りの漂うファンキー・ビートを

"Beer:30"などで取り入れてて、そのEPの曲は全て収録されていますが、

このアルバムのトータル・イメージは、「Can't Say I Ain't Country」

をさらに推し進めたような、心地よいミレニアル世代のリアル・カ

ントリー・ミュージックだと思いました。モーガン・ウォーレンの

「Dangerous: The Double Album」(とその後の残念な失言騒動・・・)

後でもあり、すが兄貴分(モーガンの"Up Down"で共演)なら

はの安定感・安心感があるのです。

 

 

シングル・ヒット中のオープニング"Long Live"から緩やかなミデ

ィアムで、アルバムの印象を代表します。゛小さな町の人たちは

皆、夜明けから夕暮れまで、長く変わらない生き方をしてきたん

だ/(マール・)ハガードやハンク(・ウィリアムス)をお手本にし

て・・・゛しっかりレジェンドを称える様式に則り、南部の田舎町

での生活の誇りを歌います。ビートの効いた "I Love My Country"

や"Beer:30"が既発曲で、新曲がほとんどミディアムからスローな

曲想なのが、ことに穏やか感をもたらす要因かもしれません。

 

 

”Ain’t Worried Bout It”の歌詞にある、゛Key / Simple / Back to the/

Basics!゛の信条どおり、シンプルながらフックのあるメロディを

主体に、多くの曲でアコギバンジョーのカントリー楽器をしっ

かり馴染ませたサウンドでまとめています。スローではそこにキ

ーボードを加えモダンなイメージを出すのは、従来通りです。お

気に入りは、マウンテン・ミュージック風"Life Looks Good"と

か、コーラスがメロディアスな"Always Gonna Love You"あたりで

すが、一番ヒップ・ホップ・ビートの映えるレゲエの"New Truck"

のような新機軸も入れていて、コーラスの絡み合いやサンプリン

グの掛け声が楽しいです

 

 

タイラー・ハバードはこのアルバムついて、単純にハッピーな気持ち

ではすまない感情を語っています。゛どんなアーティストでも全ての

アルバムにこう言うよね。「これは僕たちの最強のコレクションだ。

僕たちが成し遂げた最強のプロジェクトだ」とか。僕は、ある意味フ

ァースト・アルバム(「Here's to the Good Times」)を作った頃を思

い出したりしてノスタルジックな気持ちになった。でも進歩もしてる

んだよ。僕たちがどれだけ成長したかショーケースなんだね゛

 

 

一方、ブライアン・ケリーは、゛今はいつもと違って困難な時期を過

ごしているし、イライラする事もあるけど、間違いなく信仰は神と僕

達家族の基盤の中に有るんだ。そして音楽は僕たちの人生を通じて大

きなはけ口であり、今回はこれまで以上に創造的になり音楽に集中で

きたよ゛と語ります。彼らの言葉から、良い感じに年齢を重ねてきた

とが感じられますし、やはりアメリカ南部の人なんだと思います。

これからも長くカントリー界を支える存在であって貰いたいです。

それと、モーガンを何とかしてやって欲しいです・・・

 



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