★2022年の「Bell Bottom Country」を取り上げました★
新鋭女性アーティスト、レイニー・ウィルソンが2月19日にリリー
スした、Broken Bow Records(BBR)でのデビューアルバムを取り
上げたいと思います。メジャー・デビューしたてとはいうものの、
ストリーミング・サービスの月のリスナー数は100万人を超えてお
り、既に中堅クラスの注目度は得ているようです。
2016年インディ・レーベルでの「Tougher」
ハード・エッジなアメリカン・ロックやサザン・グルーブと、穏や
かなやさしさが同居し、彼女のスウィートな強い声で歌われるカン
トリーは、昨今のカントリー・チャートではなかなかお耳にかかれ
ないシャープなもので、期待したいです。ルックス的にもなかなか
強いインパクトある人ですね。2016年にはインディからアルバムを
リリースしていますが、メジャーのBBRに移籍してから、エリック・
チャーチやリトル・ビッグ・タウンのプロデュースで名を知られる
Jay Joyceによって、自らの気持ちで自由に振る舞う女性像のイメー
ジが増してきてるようです。
ミュージック・ビデオがリリースされました
プロフィールです。生まれはルイジアナ州Baskinという人口300
人程度の小さな街です。父は農業家で母は学校の教師でした。9
才の時にテキーラとタバコについての歌詞を書くほど早熟で、
その年の家族とのナッシュビルのグランド・オール・オープリー
への旅行で、いつかナッシュビルに移る事を心に決めたそうです。
レイニーは回想します。゛バットマン・ビルを見つめて、小さな
レイニーは言ったの「ここが私の家よ」゛
お父さんはかつてカントリー・アーティストを目指した時期も
あり、グレン・キャンベル、ハンク・ウィリアムス、レイナー
ド・スキナードやバック・オウェンズをプレイしてくれました。
一方、おばあさんは彼女をよくブルーグラス・フェスに連れて
いったそうです。高校生の頃には、あのマイリー・サイラスが
演じて地位を確立した、ハンナ・モンタナを学校で演じるプロ
ジェクトに抜擢され、州中を演じて廻ります。高校卒業と同時
に、夢のナッシュビルに移住。父のサポートで、スタジオの駐
車場に停めたトレーラーで生活しつつチャンスを伺い、インデ
ィーでのデビューにつなげていきました。
゛いつかは結婚もしたいけど~今夜の私たちは繁華街の新郎新婦
以外の何物でもないわ~お酒とネオンの宝石や煙のリングと交換
するのよ゛と歌われる"Neon Diamonds"や、"Straight Up Sideways"
などのアップテンポ曲は、馴染みよいメロディがグルーヴィーな
アメリカン・ロックに乘って、いやが上にも高揚します。ラウド
なリフがキーとなる"WWDD"は、「What Would Dolly Do」の頭文
字をタイトルにした、ドリー・パートン賛歌。やはり、ドリーは
現代もアメリカ女性の大きな心の支えなんだと実感します。
"Small Town, Girl"あたりはうねるファンク・ビートとスケール感あ
るコーラスの対比が印象的なナンバー。ライブ映えしそうですね。
一方で彼女のもう一つの魅力であるトラディショナルなカントリ
ーを聴かせるのが、"Things a Man Oughta Know"や"Rolling Stone"
です。しっとりとしたアコースティックなアンサンブルで彼女の
スイートな歌声が引き立ちます。リズム曲としっかり統一感があ
るのが頼もしいです。
若かりし頃のシェリル・クロウあたりの雰囲気も感じますが、゛ベ
ルボトム・カントリー゛を自称していて、フレアーを強調してアウ
トロー風を演出していますね。彼女のような切れのある女性アーテ
ィストもメインストリームでもっと活躍してほしいと思います。
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