2006年のデビュー・アルバム「Taylor Swift」と、10代のみずみずしく可憐なルックスで、今やカントリー・フィールドにとどまらず、アメリカ音楽界のスーパー・スターとなったテイラー・スウィフトの待ちに待ったセカンド・アルバム!11月12日のCMAアワードでも、この若さ(18歳)にして堂々女性ボーカル賞にノミネートされており、ひょっとしたら・・・なんて予感も。我が国でもジワジワと認知度が上がっているようで、当ブログへも多くのアクセスを頂いています。その若さゆえに、ゴシップ的な話題も事欠かないようで、今年の夏にティーン・スターが一同に会したコンサート・ツアーで一緒だったジョナス・ブラザーズ(Jonas Brothers)のJoe Jonasと恋仲になったけど、最後の27秒の電話で終ってしまった事をテレビ番組で告白したとか、あろう事か彼女が妊娠!?したなんて噂が飛び、テイラーが慌てて自身のブログで否定~「なんて想像力溢れる噂なの!そんな事この惑星ではありえない!」~するなどなど。これらは、彼女がいかに巨大なマジョリティの興味・関心を引き付けているかをハッキリ示すエピソードと言えるでしょう。大変だけど、乗り切らないとね。しかし、余計な心配はご無用。このニュー・アルバムでは6曲の単独作を含む全13曲でソングライティングしており、音楽に対する情熱と想像力は尽きる事はありません。
デビュー作は、彼女の名を世間に知らしめたフォーキーでセンチメンタルなシングル・ヒット曲"Tim McGraw"や"Teardrops on My Guiter"をキーとした、みずみずしく牧歌的なアコースティック・サウンドが基軸となっていましたが、今作ではサウンドがリッチになり、そして曲調もバラエティに富み、絶妙な成長を演出したコンテンポラリー・ポップ・サウンドで聴かせてくれます。ジャケットもそんな彼女の成長を表現していますね。しかし、スターになったからと言って途端に派手なポップ・ソングをゴージャスに歌い上げる、なんて事はありません。そのサウンドはあくまでアコースティックなイメージを散りばめたソフトでマイルドな肌触り。テイラーの”成熟しきらない職人芸”とでも言いたい魅力的な歌声をサポートします。
オープニングのタイトル曲"Fearless"、タメのあるミディアムのリズムと優しみに溢れたエレクトリック・ギターのサウンドが、彼女が大人の女性へと成長している事を感じさせます。デビュー作から名コンビであるLiz Roseと、Hillary Lindseyとの共作で、恋することの溢れんばかりの、怖いものなんてないってな喜びが歌われるものですが、デビュー作に対して、メロディ、曲想が明らかに豊かになっていますね。これは続くテイラー単独作、幾分フォーキーな雰囲気を保つ"Fifteen"でも感じられます。この曲は親友Abigailの失恋を歌った実話が元になった作品で、テイラーは自分の事では泣かないけれども、愛する人が悲しんでるのを見ると泣いてしまうんだそう。そして、バンジョーの響きを親しみやすく織り込んだサウンドが印象的なリードシングル"Love Story"。お気に入りのシェークスピアの「ロミオとジュリエット」を、エンディングだけは好きじゃなかったと言う事で彼女流に希望を持たせて改作した意欲作です。歌声だけでなく彼女ならではのメロディー、テイラー・サウンドってなモノを掴みつつあるような感じがします。これは、ポール・マッカトニーがビートルズ初期、"And I Love Her"や"I'll Follow the Sun"でマッカートニー・サウンドを確立しつつあった頃と、どこかダブル、と言ったらいつもどおりほめすぎでしょうか?一見さり気なく(誰にでも歌えそうで)ジェントルな歌唱も共通するような・・・・マジョリティの心を掴むには、シンガーとして大切な資質です。テイラー、もうチョッと頑張ったら、"Here There and Everywhere"、"I Will"や"Blackbird"が書けるよ!頑張れ。
成長という意味では、"Breathe"が印象的。Colbie Caillat(コルビー・キャレイ、昨年デビュー作「Coco」をリリース)と共作した、ゆったりと奥行きのあるニュー・カントリー・バラードの名曲で、程良いストリングスが曲に適度な深みを与えています。それでもテイラーのボーカルがさり気なさを失っていないところが、とてもナイス。音楽の幅を広げる試みとして、"Hey Stephen"ではグルーヴィーなポップ・ミディアムに挑戦。コレも単独作ですが、得意のささやきボーカルによるハミングが文字どうりクールな異色作。軽く「ハッ」なんてブラック・ピープルみたいに景気づけたりして、なかなか粋なナンバーです。ラストは、立て続けにリリースされるというサード・シングル"Change"。オバマ氏の大統領当選を見越して作ったの?なんて思ってしまうタイミングの良さ。そういうセンスも大事ですよね。きらびやかなエレクトリック・ギターによるウォール・オブ・サウンドがテイラーを盛り立てる、アルバム中最もコンテンポラリーなナンバーになっています。
チョッと小言を言うと、デビュー・アルバムのようなアコースティックで田園風景を思わせるような心和むイメージが抑えられたのは、個人的にはほんの少々残念な気が最初聴いた時はしました。細かい事を言うと、「Fearless」には前作で良い音で鳴っていたドブロ(リゾフォニック・ギター、ギターのトップに金属板が使われていて、寝かせてスライド・ギターのように弾くヤツ、キュイーンって音がする)が使われてないんですね。しかし、彼女はティーンエイジャー、どんどん新しいものを吸収してこれからも変化・成長していかなくてはならない人。同じところにとどまってほしい、というのは野暮。それに、クロスオーバーなエンターテイナーとしてマジョリティに期待され、それに応えていく宿命と才能をもった人なのです。「Fearless」はそんな彼女の、18歳における順調な成長をパッケージした好作と言えるでしょう。
テイラーはこれからのクリスマス・シーズンに向けて、12月2日からダウンロードでクリスマス・ソングを買えるようリリースするようです。そのリストは、"Last Christmas" "Christmases When You Were Mine" "Santa Baby" "Silent Night" "Christmas Must Be Something More"そして"White Christmas"。
カントリー界にこんなに若くしてかわいい子が出てくるとは、嬉しいですね。
これからもズウ~ッとスタンスは、カントリーにおいてほしいですね。
CMAアワードでは無冠でしたが、彼女の活躍ぶりは凄かったと思います。彼女の美貌とフォーキーな親しみやすいサウンドとメロディ・センスは、ポップ・ファンもいやおうなしに魅了してしまうでしょう。今はカントリーにパワーがあるから、カントリー・ガールでいてくれると思います。
先日、pupaのコンサートで渋谷に行ったときのことです。コンサート前の時間にタワーレコードに寄ったのですが、その時店内に流れていた「Fearless」を聴き、すぐに魅了されてしまいました。それも、ほんの数秒聴いただけで。店員さんに誰の曲か尋ねて、初めてTaylorのことを知りました。
そして現在、私の自宅にはこの「Fearless」とファースト・アルバム、「Beautiful Eyes」があります。
今は、Taylorの歌声を毎日聴いています。おそらく、これからもずっと聴き続けて行くことになるでしょう。
タワーレコードでの偶然の出会いに感謝しています。こんなこともあるのですね。
ちなみに私は今まで、ビートルズやデヴィッド・ボウイ、ジョン・レノン、ミッシェル・ポルナレフ、キング・クリムゾンなどを好んで聴いて来ました。これからも、よろしくお願い致します。
ドラマティックな出会いですね。テイラーのフォーキーなサウンドって、ブリティッシュ嗜好な方にも自然に楽しめると思います。末長く楽しまれる事を期待します。
高橋幸宏さんて、現在もユニークな活動をされていたのですね。実は、YMOの全盛期、殆どのアルバムを聞いていました。教えていただき、ありがとうございました
pupaは、高橋幸宏さんより、原田知世さん目当てでCDを買い、コンサートにも行きました。
知世さんと幸宏さんは、以前「天国にいちばん近い島」で共演されています。
これからも、おじゃまにならない程度にコメントさせていただきます。よろしくお願い致します。
来年こそ日本でもデビューとなったら嬉しいのですが。
bigbird307様、来年もよろしくお願い申し上げます。
ライブをやる予定だったのですが・・・
なぜか、日本来日の予定は
なくなってしまったらしいです・・・
オフィシャルサイトに書いてありました(*。′口`。*)
緊急のコメント有難うございます。
でも、アメリカ本国のサイトにはスケジュールが載っています。
http://www.taylorswift.com/tour
日本の「オフィシャル・パパラッチ」の昨年夏の記事を見られているのでは?それ以降は更新されていないよう。確かに紛らわしいですよね。
http://ameblo.jp/taylor-swift/