2008年に"Chiken Flied"で突如としてブレイク、今年のグラミー賞でオールジャンルの新人賞に輝くまでの成功を勝ち取り、いまやメインストリーム・カントリー・シーンを引っぱる存在となったザック・ブラウン・バンド。その待望の新作オリジナル・アルバムです。ブレイク・アルバム「The Foundation」では、メジャーシーンに媚びるようなパワー・サウンドにはキッパリと背を向け、カントリー・ミュージック~ブルーグラスを基軸としてメキシコ、テキサス、カリブ海、さらにファンク・ビートも取り込んだ南部ミュージックのごった煮サウンド(「The Foundation」のレビューで使ったこのフレーズ、Tower Recordsに流用された!?って思ってるんですが・・・・・)で成功した事が痛快でした。何よりザック自身のペンによる楽曲の良さと、アーシーなフラットトップギターが認められたのです。対して今作「You Get What You Give」は、サウンドはエレクトリック・サウンドの比重が少し強まり、楽曲もカラッと明るく楽しい作品が多く収められています。迫力のバンド・アンサンブルやインプロビゼィションが楽しめるモダンなアップ・テンポ曲もありますよ。つまり、ライブアルバム「Pass The Jar」で見せてくれたスケールの大きさをスタジオ・アルバムで展開したってところ。ここら、元々幅広い音楽スタイルに造詣が深いザック・ブラウンが、かつてより幅広くなったファン層に対応しようとした結果でしょう。
「The Foundation」についてプロデューサーのKeith Stegallは語っています。「このバンドの一番のフックは、ザックの弾くギター・プレイだと感じていたよ。彼の歌声とガット・ストリング・ギターを中心に据えてアルバムを製作すれば、すばらしい物になると思ったね」その言葉通り、「The Foundation」はアコースティック基調のダウンホームな本物感に大きなインパクトを感じたものでした。一方の最新作、さすが一聴してザック・ブラウン・バンドだと分かるバンド・アンサンブルの個性はキープしつつ、"Let It Go""Whiskey's Gone"(共にライブ・アルバム「Pass The Jar」に収録)や"I Play The Road"らのカントリー・チューンでは、キレのあるエレクトリック・サウンドがイイ感じでリズムを刻み、タイトさが増しています。けして安易なパワーサウンドにならないところが、このバンドの良い所ね。それにアイデアと工夫がたっぷりの曲のアレンジや絶妙にブレイクを挟むところなど、ライブで培った”芸人魂”を感じるな。リードシングルのストレート・カントリー"As She 's Walking Away"(アラン・ジャクソン!!がデュエット)や、レゲエのリズムが心地良い"Knee Deep"(ジミー・バフェットがイ~ぃ声でデュエット)では、ザックのギターが華やかな響きで印象的なフレーズを紡ぎだしていますね。特に"Knee Deep"は私お気に入り。
「The Foundation」で聴かれたウェスタン・スウィングの"It's Not OK"や、"Sic 'Em On A Chicken"のような牧歌的なノベルティ曲がない替わりに、"Quiet Your Mind"のようなモダンなロックチューンが収録されているところが注目。かつてのロック・バンド”ボストン”(懐かしい!)の南部版ってな感じかなぁ。さらにライブで鍛え上げた骨太なファンクネスをスタジオで再現した、"Settle Me Down"や"Who Knows"。特に"Who Knows"は、先のライブ・アルバムでも耳を(DVDでは目を)引き付けましたが、本アルバムでもハイライトと言える10分近い大作になってます。スロー曲は少なめなのですが、その中で美しさの極みがゴスペル・タッチの"Cold Wether"。「Pass The Jar」では、リトル・ビッグ・タウンLittle Big Townが見事なハーモニーを付けていましたが、ここで聴かれるバンド・メンバーによるハーモニーも立派、このバンドの力量の高さにはただただ脱帽です。貴重なカントリー・バラードなのが"Martin"、さすがにアコギの生音が沁みます。この曲はザックの音楽スタイルを支えるマーティン・ギターを”彼”に喩えて歌ったもの。この曲のみ歌詞がリーフレットに掲載されていて、アルバムタイトルもこの歌詞から取られているんです。「君が与えるものを君は得るんだ。時にはそれはただのノイズかもしれない。もし君が彼をうまく気遣う事ができたら、彼は君の人生を共に歩んでくれるよ。もし君が正直で心を開いたら、彼は君に良い曲をもたらしてくれるんだ」
ザック・ブラウン・バンドはツアー中、75人のファンを招待して一緒に野外で料理を食するという、ユニークなイベントを行っています。そこでは、自身レストランのオーナーであるザックが考案したレシピによる料理が振舞われるとの事。ザック曰く「ファンが僕たちのショーに来てくれるだけでなく、彼らに香りを楽しみながら料理を食べてもらったり、ロード中のホームビデオを見てもらったり、僕たちの新しいレーベル(ザックは2009年にSouthern Groundレーベルを立ち上げています)のニュー・アーティストを聴いて、僕たちと一緒に楽しんでもらいたいんだ。五感をフルに生かした体験をしてもらいたいんだよ」
「The Foundation」についてプロデューサーのKeith Stegallは語っています。「このバンドの一番のフックは、ザックの弾くギター・プレイだと感じていたよ。彼の歌声とガット・ストリング・ギターを中心に据えてアルバムを製作すれば、すばらしい物になると思ったね」その言葉通り、「The Foundation」はアコースティック基調のダウンホームな本物感に大きなインパクトを感じたものでした。一方の最新作、さすが一聴してザック・ブラウン・バンドだと分かるバンド・アンサンブルの個性はキープしつつ、"Let It Go""Whiskey's Gone"(共にライブ・アルバム「Pass The Jar」に収録)や"I Play The Road"らのカントリー・チューンでは、キレのあるエレクトリック・サウンドがイイ感じでリズムを刻み、タイトさが増しています。けして安易なパワーサウンドにならないところが、このバンドの良い所ね。それにアイデアと工夫がたっぷりの曲のアレンジや絶妙にブレイクを挟むところなど、ライブで培った”芸人魂”を感じるな。リードシングルのストレート・カントリー"As She 's Walking Away"(アラン・ジャクソン!!がデュエット)や、レゲエのリズムが心地良い"Knee Deep"(ジミー・バフェットがイ~ぃ声でデュエット)では、ザックのギターが華やかな響きで印象的なフレーズを紡ぎだしていますね。特に"Knee Deep"は私お気に入り。
「The Foundation」で聴かれたウェスタン・スウィングの"It's Not OK"や、"Sic 'Em On A Chicken"のような牧歌的なノベルティ曲がない替わりに、"Quiet Your Mind"のようなモダンなロックチューンが収録されているところが注目。かつてのロック・バンド”ボストン”(懐かしい!)の南部版ってな感じかなぁ。さらにライブで鍛え上げた骨太なファンクネスをスタジオで再現した、"Settle Me Down"や"Who Knows"。特に"Who Knows"は、先のライブ・アルバムでも耳を(DVDでは目を)引き付けましたが、本アルバムでもハイライトと言える10分近い大作になってます。スロー曲は少なめなのですが、その中で美しさの極みがゴスペル・タッチの"Cold Wether"。「Pass The Jar」では、リトル・ビッグ・タウンLittle Big Townが見事なハーモニーを付けていましたが、ここで聴かれるバンド・メンバーによるハーモニーも立派、このバンドの力量の高さにはただただ脱帽です。貴重なカントリー・バラードなのが"Martin"、さすがにアコギの生音が沁みます。この曲はザックの音楽スタイルを支えるマーティン・ギターを”彼”に喩えて歌ったもの。この曲のみ歌詞がリーフレットに掲載されていて、アルバムタイトルもこの歌詞から取られているんです。「君が与えるものを君は得るんだ。時にはそれはただのノイズかもしれない。もし君が彼をうまく気遣う事ができたら、彼は君の人生を共に歩んでくれるよ。もし君が正直で心を開いたら、彼は君に良い曲をもたらしてくれるんだ」
ザック・ブラウン・バンドはツアー中、75人のファンを招待して一緒に野外で料理を食するという、ユニークなイベントを行っています。そこでは、自身レストランのオーナーであるザックが考案したレシピによる料理が振舞われるとの事。ザック曰く「ファンが僕たちのショーに来てくれるだけでなく、彼らに香りを楽しみながら料理を食べてもらったり、ロード中のホームビデオを見てもらったり、僕たちの新しいレーベル(ザックは2009年にSouthern Groundレーベルを立ち上げています)のニュー・アーティストを聴いて、僕たちと一緒に楽しんでもらいたいんだ。五感をフルに生かした体験をしてもらいたいんだよ」
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます