一度聴いたら忘れられなくなる、ソウルフルで、それでいてキュートなハスキー・ボイスの持ち主サラ・ボクストンの、待望と言って良い2010年のデビュー・アルバムです。彼女は2006年にシングル・デビューしていたものの中ヒット止まり。しかし同年キース・アーバンに自作(共作)の"Stupid Boy"が取り上げららた事や、その後のダークス・ベントリーやケニー・ロジャースらとの共演を通じて、アルバム・デビューへの期待が高まっていました。プロデューサーとしてダン・ハフも参加したこのコンテンポラリーなアルバムは、才能あるソングライターらしい本物感と、親しみやすいポップな楽しさが、モザイクのように散りばめられた、といった印象ですね。この手のソウルフルな声がお好きな方は是非楽しんでください。
オープニングは自伝的なヘヴィめのミディアム・スロー"American Daughters"。サラのソウルフルで強力な歌声が最も前面に出た、印象的なナンバーです。その一方で、"Space"では抑制を効かせたボーカルで情感表現の上手さも聴かせてくれます。彼女のようなボーカリストって、今のカントリー・フィールドで他に思いつかないですね。小気味良いギター・リックとキャッチーなコーラスがナイスなノリを生み出す、最新シングル"Outside My Window"は、チョッと子供っぽいメルヘンチックなイメージが歌われる快調な曲。デビュー曲の"Innocence"も同様のテーマが歌われているポップなバラードの佳曲で、この曲ではシワガレ声が抑え目でキュートさを前面に出しています。こういうイメージも彼女の18番です。
彼女の存在感を強めるキッカケになった名曲"Stupid Boy"は、さすがにキース・アーバンの名演があるので少々こじんまりと聴こえてしまいますが、女性からの視点で切々と歌われていて、自作者の説得力をPRします。ラストを締めくくるのは、このコンテンポラリーなアルバムにしては意外にプリミティブなブルーグラス風の"Big Blue Sky"。この曲も含め、3曲で共演しているJedd Hughesは、オーストラリア出身のアーティストです。こうして見ると、幅広い才能とイメージのショーケースになっていてサラの持ち味を存分に発揮したアルバムになっていますね。ただ、売れ筋云々に拘らない異国の人間からすると、ポップな甘さを抑えてソングライター的な色合いを強めたら、もっと良かったんでは・・・てな事も思います。この個性的な声を生かしてね。
カンサス州Lawrenceで育ったサラは、ピアノやフルートを習ったり、合唱団で歌う事を通じて音楽に引き込まれていきました。中学校でのコンテストでは、パティ・ラブレスのBlame It on Your Heart"を歌ったんだとか。さすが、筋のいい選曲。まもなく作曲に興味を持ち、詩を書くように。学校を卒業後、音楽的ヒーローの一人だった、フリートウッド・マックのスティービー・ニックス(サラと同じ、シワガレ声の人ですね)と会う幸運に恵まれます。スティービーはサラに、もっと音楽に打ち込むよう~つまりナッシュビル行きを薦め、その助言に従うのです。ナッシュビルでは名門Belmont大学に通う一方で、サザンロックバンドを結成。そのバンドのギタリストと、22歳で結婚しますが、すぐに破局すると言う不幸に見舞われます。当時、自身のユニークなシワガレ声が音楽業界で通用するのか悩んでいた時期でもあり、落胆の日々が続きましたが、友人の一人であったBig & Richのジョン・リッチに励まされ、様々なソングライターとの共作を通じて自身の歌やソングライティングへの自身を取り戻していきます。
そして、メリッサ・エスリッジのようなシワガレ声とグレッチェン・ウィルソンを思わせるリアリティある歌詞スタイルが認められ、ディズニーのカントリー部門Lyric Street Recordsと契約。2006年に"Innocence"でデビューするのです。この曲はトップ40レベルの成績でしたが、サラがソングライティングに加わった"Stupid Boy"(アルバム「Love, Pain & the Whole Crazy Thing」)をキース・アーバンがシングル・カット、グラミー賞を獲得するまでの成功を収めた事から、サラへの注目も俄然高まり、ようやく2010年のデビュー・アルバムが実現したのです。
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オープニングは自伝的なヘヴィめのミディアム・スロー"American Daughters"。サラのソウルフルで強力な歌声が最も前面に出た、印象的なナンバーです。その一方で、"Space"では抑制を効かせたボーカルで情感表現の上手さも聴かせてくれます。彼女のようなボーカリストって、今のカントリー・フィールドで他に思いつかないですね。小気味良いギター・リックとキャッチーなコーラスがナイスなノリを生み出す、最新シングル"Outside My Window"は、チョッと子供っぽいメルヘンチックなイメージが歌われる快調な曲。デビュー曲の"Innocence"も同様のテーマが歌われているポップなバラードの佳曲で、この曲ではシワガレ声が抑え目でキュートさを前面に出しています。こういうイメージも彼女の18番です。
彼女の存在感を強めるキッカケになった名曲"Stupid Boy"は、さすがにキース・アーバンの名演があるので少々こじんまりと聴こえてしまいますが、女性からの視点で切々と歌われていて、自作者の説得力をPRします。ラストを締めくくるのは、このコンテンポラリーなアルバムにしては意外にプリミティブなブルーグラス風の"Big Blue Sky"。この曲も含め、3曲で共演しているJedd Hughesは、オーストラリア出身のアーティストです。こうして見ると、幅広い才能とイメージのショーケースになっていてサラの持ち味を存分に発揮したアルバムになっていますね。ただ、売れ筋云々に拘らない異国の人間からすると、ポップな甘さを抑えてソングライター的な色合いを強めたら、もっと良かったんでは・・・てな事も思います。この個性的な声を生かしてね。
カンサス州Lawrenceで育ったサラは、ピアノやフルートを習ったり、合唱団で歌う事を通じて音楽に引き込まれていきました。中学校でのコンテストでは、パティ・ラブレスのBlame It on Your Heart"を歌ったんだとか。さすが、筋のいい選曲。まもなく作曲に興味を持ち、詩を書くように。学校を卒業後、音楽的ヒーローの一人だった、フリートウッド・マックのスティービー・ニックス(サラと同じ、シワガレ声の人ですね)と会う幸運に恵まれます。スティービーはサラに、もっと音楽に打ち込むよう~つまりナッシュビル行きを薦め、その助言に従うのです。ナッシュビルでは名門Belmont大学に通う一方で、サザンロックバンドを結成。そのバンドのギタリストと、22歳で結婚しますが、すぐに破局すると言う不幸に見舞われます。当時、自身のユニークなシワガレ声が音楽業界で通用するのか悩んでいた時期でもあり、落胆の日々が続きましたが、友人の一人であったBig & Richのジョン・リッチに励まされ、様々なソングライターとの共作を通じて自身の歌やソングライティングへの自身を取り戻していきます。
そして、メリッサ・エスリッジのようなシワガレ声とグレッチェン・ウィルソンを思わせるリアリティある歌詞スタイルが認められ、ディズニーのカントリー部門Lyric Street Recordsと契約。2006年に"Innocence"でデビューするのです。この曲はトップ40レベルの成績でしたが、サラがソングライティングに加わった"Stupid Boy"(アルバム「Love, Pain & the Whole Crazy Thing」)をキース・アーバンがシングル・カット、グラミー賞を獲得するまでの成功を収めた事から、サラへの注目も俄然高まり、ようやく2010年のデビュー・アルバムが実現したのです。
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