ダイアリー・オブ・カントリーミュージック・ライフ

現代カントリー・ミュージックのアルバム・レビューや、カントリー歌手の参考になりそうな情報を紹介しています

Veronica Ballestrini ベロニカ・ボールストリーニ - What I'm All About

2009-12-06 | カントリー(女性)
 ベロニカ・ボールストリーニ。新たなるテイラー・スウィフト世代の登場。

 コネチカット州Waterfold出身のベロニカ・ボールストリーニの音楽は、近年広がりを見せるカントリー・ミュージックの好例と言えます。まだ10代のこの若手アーティストは、テイラー・スウィフトが開拓し多くの追随者が取り入れた、同世代の若者へのダイレクトで明るいメッセージは言うまでもなく、昔ながらのカントリーのスタイルと現代ポップ音楽を見事にブレンドしているのです。

 

 彼女のアプローチの率直なところは、デビュー・アルバムタイトル「What I'm All About」に暗示されています。彼女による2曲の単独作と、4曲の共作曲、そしてそれ以外の曲のいずれからも、ベロニカの純粋さや、人生について深く掘り下げる喜びが感じられます。デビュー・シングル"Amazing"(プロデューサーCliff Downsとの共作)では、彼女はデートで待ちぼうけを食わされた事に始まり、最後には無力ながら恋焦がれる思いの告白で終る物語を展開します。しかし、失恋や悲しい経験をしてもなお希望を感じさせる響きがそこにはあるのです。




 初めてギターを弾いた時から18歳でナッシュビルに移動するという挑戦的なアクションをおこすまでのたった5年間で、ベロニカはオリジナルなサウンドを身に付け、自身のMySpaceページサイトで1200万ヒットを叩き出しました。キャロル・キングのような早熟なロマンチシズムを漂わせる"Don't Stay"。ベロニカ単独作の"Destiny"はフォーキーなアコースティック・アレンジ。なかなか切なくも確かな歌声を聴かせてくれます。名ソングライター、ゲイリ・バーGary Burrも共作に名を連ねる"Bullet Life"は、後期のビートルズ・バラードのような響きを持ち、"Small Town Girl"はテイラー・スウィフトのような詩と、部分的に聴かれるバンジョーが、タイトルさながらのビートを創っています。「グレイトで大きな夢が、小さな町の女の子を待っているの」と歌われるコーラスには、ベロニカの素直な気持ちを感じさせます。



 確かに歌声やサウンドは、テイラー・スウィフトを意識したもので、テイラーを凌ぐ個性にまでは到っていないけれども、テイラー現象が生み出したカントリー界の一つの動きとして興味深いと思います。なお、ベロニカの一番の音楽的ヒーローは、キース・アーバンKeith Urbanとの事。

 ●ベロニカのMySpaceサイトはコチラ


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