1996年のデビュー以来、デッカ~MCAと堂々メジャー・レーベルの第一線で活躍し続けているベテラン、ゲイリー・アラン。デビュー当初はハットをかぶり、出身地でもあるカリフォルニアはベイカーズフィールドの伝統的なカントリーをベースに人気を獲得しましたが、だいぶ前ご紹介した2007年「Living Hard」あたりからはロック寄りのハード・カントリー・スタイルを展開しています。前作の「Get Off on the Pain」が、どこか重苦しささえ感じる告白調の印象があったのに対し、本作はラブソング、失恋ソングやグッドタイム賛歌、さらにはお得意のソリッドなロックなど、現代カントリーの基本に立ち返ったテーマを多く取り上げているよう。音楽的にも、レゲエやジャズ調などチョッと遊びの要素も取り入れ、意欲的ながらもじっくり楽しめる作品になってます。ゲイリーのサッドネス溢れるエモーショナルなボーカルも健在。これが功を奏して、ビルボード・カントリー・アルバムで久々に1位を獲得、そしてポップ・アルバムでも自身初の1位を獲得しています。
こちらも久々にカントリー・シングル・チャートで1位をゲットしたリード・シングル"Every Storm (Runs Out Of Rain)"。”どんな嵐だって雨から離れていくんだよ/暗い夜には必ず夜明けが来るように/どんな心の痛みもいずれは消える/ちょうど嵐が雨から離れていくようにね”と、辛い時期には必ず終わりが来ると歌われる、カントリーとしては定番のポジティブ・ソング。マイナー調のAメロと力強いコーラスの対比がナイスなカントリー・ロックです。見事な喉の表現力を聴かせるゲイリーもソングライターに名を連ねています。”Bones"は、大きなギター・リックが印象的な、ハード・ロッカー。ゲイリーの激しいシャウト・ボーカルに、レンジの広い歌唱力を感じます。
"It Ain't the Whiskey"以降、スロー~ミディアムの佳曲が並びます。ここら私のお気に入りパートです。ゲイリーの粘りある歌声もそうなのですが、これら作品群のバック・サウンドが実にソウルフルで聴きもの。"It Ain't the Whiskey"のイントロでのオルガン、"Sand in My Soul"での繰り返されるギターのキーフレーズ、そして"One More Time"の間奏など、いずれもソリッドな感触でサウンドをピシッと引き締めています。このあたりでのベスト・トラックは"Hungover Heart"ですね。キーボードがイメージを創るR&B調ナンバーです。”恋にのぼせ上がるな/彼女とのふれあいに夢中になるな/永遠に取り付かれては駄目だよ/なぜならそんなものは存在しないんだから/女に酔いすぎるな/落ちぶれるなんて惨めだよ/彼女が二日酔いの目をして君を捨てて去っていく時にね”失恋の痛手が残る男の微妙な思いが切々と歌われ心を打ちます。
"No Worries"は、硬派(?)なゲイリーには珍しいレゲエ・チューン。といってもそこはお気楽な感じはあまりなく、ゲイリーの声の力のおかげですごくメッセージ性を感じます。そして続く"Drop"はジャズ。と言っても、ディストーションの効いたハードなギターがフィーチャーされ結構ブルージーなソレです。ゲイリーの声と引きずるようなギターの掛け合いが聴きモノ。"Pieces"は一転、このアルバム中、唯一のストレートで爽快なカントリー・ロックで、セカンドシングルになっています。
メジャー・カントリー・シーンにあって、芸術的な骨を持ちつつもシッカリ商業的な成功とバランスも取っている、貴重なアーティストです。
こちらも久々にカントリー・シングル・チャートで1位をゲットしたリード・シングル"Every Storm (Runs Out Of Rain)"。”どんな嵐だって雨から離れていくんだよ/暗い夜には必ず夜明けが来るように/どんな心の痛みもいずれは消える/ちょうど嵐が雨から離れていくようにね”と、辛い時期には必ず終わりが来ると歌われる、カントリーとしては定番のポジティブ・ソング。マイナー調のAメロと力強いコーラスの対比がナイスなカントリー・ロックです。見事な喉の表現力を聴かせるゲイリーもソングライターに名を連ねています。”Bones"は、大きなギター・リックが印象的な、ハード・ロッカー。ゲイリーの激しいシャウト・ボーカルに、レンジの広い歌唱力を感じます。
"It Ain't the Whiskey"以降、スロー~ミディアムの佳曲が並びます。ここら私のお気に入りパートです。ゲイリーの粘りある歌声もそうなのですが、これら作品群のバック・サウンドが実にソウルフルで聴きもの。"It Ain't the Whiskey"のイントロでのオルガン、"Sand in My Soul"での繰り返されるギターのキーフレーズ、そして"One More Time"の間奏など、いずれもソリッドな感触でサウンドをピシッと引き締めています。このあたりでのベスト・トラックは"Hungover Heart"ですね。キーボードがイメージを創るR&B調ナンバーです。”恋にのぼせ上がるな/彼女とのふれあいに夢中になるな/永遠に取り付かれては駄目だよ/なぜならそんなものは存在しないんだから/女に酔いすぎるな/落ちぶれるなんて惨めだよ/彼女が二日酔いの目をして君を捨てて去っていく時にね”失恋の痛手が残る男の微妙な思いが切々と歌われ心を打ちます。
"No Worries"は、硬派(?)なゲイリーには珍しいレゲエ・チューン。といってもそこはお気楽な感じはあまりなく、ゲイリーの声の力のおかげですごくメッセージ性を感じます。そして続く"Drop"はジャズ。と言っても、ディストーションの効いたハードなギターがフィーチャーされ結構ブルージーなソレです。ゲイリーの声と引きずるようなギターの掛け合いが聴きモノ。"Pieces"は一転、このアルバム中、唯一のストレートで爽快なカントリー・ロックで、セカンドシングルになっています。
メジャー・カントリー・シーンにあって、芸術的な骨を持ちつつもシッカリ商業的な成功とバランスも取っている、貴重なアーティストです。
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