他に比類ない本物感溢れるコーラスが個性の男女4人組、リトル・ビッグ・タウン(LBT)。本当に嬉しい新作です。90年代のカントリー・スター、クリント・ブラックによるEquityレーベルでの作品でブレイクしたのですが、そこでの2枚目「A Place to Land」 リリース直後、そのEquityがクリントのビジネス上のトラブルの為に終息。やむを得ず、メジャーCapitol Records に移籍し、「A Place to Land」 も再リリースしたものの、残念ながら商業的には消化不良ぎみに。しかし、Capitolで仕切り直したこの新作、それまでの不幸な経緯を吹き飛ばす、彼らの良さがしっかり刻み込まれた好作となっています。アルバムはカントリー・チャートで初登場1位を、そしてリード・シングル"Little White Church"もシングル・チャートでトップ10に食い込みました。プロデューサーは、御馴染みのWayne Kirkpatrick(クラプトンの"Change the World"のライター)とLBT自身。
LBTの音楽は、アコースティックなカントリーやブルーグラス・ミュージックの魅力を大切に保ちつつ、イーグルスを筆頭とするウェスト・コースト・ロックと、フリートウッド・マック的ブルース・ロックのエッセンス(スティービー&リンジー加入以降のね)を適度に取り入れて、彼らならではの厚みあるコーラス・サウンドでまとめ上げた物。Equityでの2枚は、その媚びないオーガニックなサウンドが嬉しかったのですが、この新作もほとんどメンバー達により書かれたシブ~い作品が並んでいます。メジャーに移って派手なパワー・サウンドになってしまうんでは・・・・という私の心配は全くの杞憂でした。
リード・シングル"Little White Church"からして、ベース、ドラム、Kirkpatrickによるアコギと、粘りあるスライド・ギターというシンプルな編成。そのバンド・アンサンブルを引っぱるブルージーなスライド・ギターとKaren Fairchild(黒髪の女性)のハスキーボイスが聴きものになってます。口先ばかりの彼氏に「もうベイビーなんて呼ばないで。馬鹿みたいな愛し方はやめて。私を小さな白い教会に連れて行ってよ!」と、とことん繰り返されるコーラスが熱いアップ・テンポ曲です。ブルージーなフィーリングとウェスト・コースト風コーラスがドッキングしたのが、"Why, Oh Why"。後期イーグルスの感じに近いかな。コチラはKimberlyの甘さのあるカントリー・ボイスが耳に残ります。スクラッチ・ノイズで始まる演出で、カントリーらしい”みんなで歌おう!”的コーラスがお気に入りの"All the Way Down"。軽やかなギター・アンサンブルにカントリー・ミュージックのおいしいさが堪能できる佳曲です。
一方、LBTらしいカントリー・バラードの筆頭は、やはりKimberlyのカントリー・ボイスによる"You Can't Have Everything"でしょう。物静かに歌われるヴァース部と、LBTならではのたっぷりとしたコーラスの対比が見事。ちょっぴり異色なのが、LBTがソングライティングに関わっていない数少ない曲の1曲"Kiss Goodbye"です。耽美的なピアノの響きが印象的、モダンなスロー・チューンですが、コーラス部はハードなギターで大いに盛り上がります。これ、次のシングルの有力候補でしょう。アルバム最後に配されるのが、ドラマティックなコーラス・メロがナイスな"Lean into It"。どんなに辛く厳しい状況にあろうとも、人はそれを克服していける事を歌います。「強い風がふいている。私はそれを押し戻す。辛い時だ。でも私はそれを乗り越えていけると思う。ただそれに寄りかかるんだ」多かれ少なかれ困難な状況を持つリスナーを力づける、カントリー・ミュージックらしいテーマでラストを締めくくります。
●LBTのMySpaceサイトはコチラ●
LBTの音楽は、アコースティックなカントリーやブルーグラス・ミュージックの魅力を大切に保ちつつ、イーグルスを筆頭とするウェスト・コースト・ロックと、フリートウッド・マック的ブルース・ロックのエッセンス(スティービー&リンジー加入以降のね)を適度に取り入れて、彼らならではの厚みあるコーラス・サウンドでまとめ上げた物。Equityでの2枚は、その媚びないオーガニックなサウンドが嬉しかったのですが、この新作もほとんどメンバー達により書かれたシブ~い作品が並んでいます。メジャーに移って派手なパワー・サウンドになってしまうんでは・・・・という私の心配は全くの杞憂でした。
リード・シングル"Little White Church"からして、ベース、ドラム、Kirkpatrickによるアコギと、粘りあるスライド・ギターというシンプルな編成。そのバンド・アンサンブルを引っぱるブルージーなスライド・ギターとKaren Fairchild(黒髪の女性)のハスキーボイスが聴きものになってます。口先ばかりの彼氏に「もうベイビーなんて呼ばないで。馬鹿みたいな愛し方はやめて。私を小さな白い教会に連れて行ってよ!」と、とことん繰り返されるコーラスが熱いアップ・テンポ曲です。ブルージーなフィーリングとウェスト・コースト風コーラスがドッキングしたのが、"Why, Oh Why"。後期イーグルスの感じに近いかな。コチラはKimberlyの甘さのあるカントリー・ボイスが耳に残ります。スクラッチ・ノイズで始まる演出で、カントリーらしい”みんなで歌おう!”的コーラスがお気に入りの"All the Way Down"。軽やかなギター・アンサンブルにカントリー・ミュージックのおいしいさが堪能できる佳曲です。
一方、LBTらしいカントリー・バラードの筆頭は、やはりKimberlyのカントリー・ボイスによる"You Can't Have Everything"でしょう。物静かに歌われるヴァース部と、LBTならではのたっぷりとしたコーラスの対比が見事。ちょっぴり異色なのが、LBTがソングライティングに関わっていない数少ない曲の1曲"Kiss Goodbye"です。耽美的なピアノの響きが印象的、モダンなスロー・チューンですが、コーラス部はハードなギターで大いに盛り上がります。これ、次のシングルの有力候補でしょう。アルバム最後に配されるのが、ドラマティックなコーラス・メロがナイスな"Lean into It"。どんなに辛く厳しい状況にあろうとも、人はそれを克服していける事を歌います。「強い風がふいている。私はそれを押し戻す。辛い時だ。でも私はそれを乗り越えていけると思う。ただそれに寄りかかるんだ」多かれ少なかれ困難な状況を持つリスナーを力づける、カントリー・ミュージックらしいテーマでラストを締めくくります。
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