カントリー・ゴールド(22日のBS放送、見られました?)やCMAアワードなどのイベントも終わり、ビッグ・ネームのニュー・アルバムもひととおりリリースされ、カントリー界はひと段落。ということで、知名度は二の次にして、そういう華やかな喧騒とは離れて、真にカントリー的に楽しめる作品をご紹介したいと思います。
ミネソタのブルーグラス・シーンから登場した歌姫、Becky Schlegel(ベッキー・シュレーゲル)の、幾分ナイーブな心和むアコースティック・アルバム、今年2008年6月のリリースです。90年代末からミネソタでブルーグラス・バンドの一員として活動を開始。アルバムもリリースし続けており、ローカル・レベルでは確固たる地位を築いていた彼女。満を持しての全米デビュー作となります。その声は甘い輝きにみちたソプラノ・ボイス、癒し系の極地です。アリソン・クラウスのようなカリスマ性とまではいかないかもしれませんが、Claire Lynchに匹敵するくらいのクオリティと実力と、そしてClaire以上にカントリーへクロスオーバーする親しみやすい資質を持つタレントと思います。
オープニングのタイトル曲、"For All the World to See"のイントロ、鈍いブルーな響きから一転、彼女がおもむろに歌い出す輝きの瞬間が素晴らしい。このアルバム全体を支配するメランコリックなトーンが織り込まれたアップ・テンポ曲で、期待を持たせます。ここで感じられた手触りは、アルバムのキーとなるスロー曲"Why Maybe"、"Jenny"、ささやくようなボーカルに引き込まれる"Lonely"にも一貫して感じられて、Beckyの唯一無二の個性となっているのです。ブルーグラッサーとしてのルーツは、"Best time of the day"や"99%"などのアップ・テンポ曲でアピールされますが、その声はあくまで洗練されマイルドです。そして、カントリー目線で見たハイライトが、ポップな輝きが染み込んだ"I Need Your Love"。穏やかですが弾むようなリズムが素晴らしい、心がウキウキするようなミディアム・チューンです。
サウス・ダコタで育った彼女が、最初マスターした楽器はピアノでした。5歳からはじめ、13年間もの間、母のバンドThe Country Bendersでプレイ。そこで彼女は、トラディショナルなカントリーにドップリと浸かると共に、パフォーマーとしての極意も習得したようです。「The Country Bendersとのショーで、私は本当にたくさんの物を学んだ。観客の心を読むこと、つまり、彼らの表情や感情を良く見る事は、良いパフォーマーにになる良い手助けになるわ」1993年にミネソタに移り、ここでピアノをギターに持ち替えるのです。「ギグにはギターの方がずっと持っていきやすいから」と彼女。そこで多くの優秀なプレイヤーと出会い、 ブルーグラス・バンドTrue Blueを結成。Minnesota Music Academyから、1998年に早くもBluegrass Recording of the Yearにノミネートされるのです。そして2000年にBluegrass/Old-Time Group of the Yearを獲得、Becky個人としても、2001年にBluegrass/Old-Time Artist of the Yearに輝きます。2002年には初のソロ・アルバム「Red Leaf」をリリース、そして結婚と出産を挟んで2005年には2枚目"Drifter Like Me"をリリース、ファンや批評家の賞賛を浴びるのです。こうした着実なローカル・レベルの成功を経て、この素晴らしい「For All the World to See」が生まれたのでした。
●BeckyのMySpaceサイトはコチラ●
ミネソタのブルーグラス・シーンから登場した歌姫、Becky Schlegel(ベッキー・シュレーゲル)の、幾分ナイーブな心和むアコースティック・アルバム、今年2008年6月のリリースです。90年代末からミネソタでブルーグラス・バンドの一員として活動を開始。アルバムもリリースし続けており、ローカル・レベルでは確固たる地位を築いていた彼女。満を持しての全米デビュー作となります。その声は甘い輝きにみちたソプラノ・ボイス、癒し系の極地です。アリソン・クラウスのようなカリスマ性とまではいかないかもしれませんが、Claire Lynchに匹敵するくらいのクオリティと実力と、そしてClaire以上にカントリーへクロスオーバーする親しみやすい資質を持つタレントと思います。
オープニングのタイトル曲、"For All the World to See"のイントロ、鈍いブルーな響きから一転、彼女がおもむろに歌い出す輝きの瞬間が素晴らしい。このアルバム全体を支配するメランコリックなトーンが織り込まれたアップ・テンポ曲で、期待を持たせます。ここで感じられた手触りは、アルバムのキーとなるスロー曲"Why Maybe"、"Jenny"、ささやくようなボーカルに引き込まれる"Lonely"にも一貫して感じられて、Beckyの唯一無二の個性となっているのです。ブルーグラッサーとしてのルーツは、"Best time of the day"や"99%"などのアップ・テンポ曲でアピールされますが、その声はあくまで洗練されマイルドです。そして、カントリー目線で見たハイライトが、ポップな輝きが染み込んだ"I Need Your Love"。穏やかですが弾むようなリズムが素晴らしい、心がウキウキするようなミディアム・チューンです。
サウス・ダコタで育った彼女が、最初マスターした楽器はピアノでした。5歳からはじめ、13年間もの間、母のバンドThe Country Bendersでプレイ。そこで彼女は、トラディショナルなカントリーにドップリと浸かると共に、パフォーマーとしての極意も習得したようです。「The Country Bendersとのショーで、私は本当にたくさんの物を学んだ。観客の心を読むこと、つまり、彼らの表情や感情を良く見る事は、良いパフォーマーにになる良い手助けになるわ」1993年にミネソタに移り、ここでピアノをギターに持ち替えるのです。「ギグにはギターの方がずっと持っていきやすいから」と彼女。そこで多くの優秀なプレイヤーと出会い、 ブルーグラス・バンドTrue Blueを結成。Minnesota Music Academyから、1998年に早くもBluegrass Recording of the Yearにノミネートされるのです。そして2000年にBluegrass/Old-Time Group of the Yearを獲得、Becky個人としても、2001年にBluegrass/Old-Time Artist of the Yearに輝きます。2002年には初のソロ・アルバム「Red Leaf」をリリース、そして結婚と出産を挟んで2005年には2枚目"Drifter Like Me"をリリース、ファンや批評家の賞賛を浴びるのです。こうした着実なローカル・レベルの成功を経て、この素晴らしい「For All the World to See」が生まれたのでした。
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