「包帯の大盤振る舞い」の次は、「鈴なりの五円玉」でした。
こういう、ミニ「幸福の黄色いハンカチ」的なものには弱いです。
鼻水が止まりませんでした。
(撮影の順番としては、自虐の詩→包帯クラブ、のようですね)
映画館の予告編で見て以来、とても気になる映画で、
何と言っても「ちゃぶ台返し」の実写が、じっくり見たかった(笑)
中でも雪江(中谷美紀)が、ちゃぶ台の脚を釘で畳に固定し、
イサオ(阿部寛)が、それを畳ごとひっくり返してしまうシーンは、
日本映画史に残る、名シーンではありますまいか(笑)
業田良家さんの4コマ漫画が原作(原作未読です)という事で、
各シーンに、何らかのオチがあるという構成。
だから、ブツ切り感があるという人もいるでしょうし、
4コマ漫画が、こんな映画になるのか?と、感動する人も
いるでしょうね。
母親は幼い頃に家出、父親は銀行強盗という壮絶な過去を持つ、
森田雪江(中谷美紀)。
今は、内縁の夫・イサオ(阿部寛)と大阪・飛田で暮らす日々。
幸江と一緒になるために、カタギとなったイサオですが、
ケンカとギャンブルに明け暮れ、生計の全ては雪江に頼りきり。
物語の大きな流れは、起・承・転・起(走馬灯)・結と
面白い構成でした。
予告編を見ただけで、大体の流れは掴んでたつもりでした。
「あぁ、愛情表現の下手なイサオが、最後の最後で
雪江への愛を最大限に表現するのか。」と、こんな感じでいたのですが、
意外にも泣きのMAXは、雪江と、中学校の同級生・熊本さんとの関係。
まあ言ってみれば、熊本さんは、この映画の隠し玉みたいなもんですね。
雪江(中学生時代・岡珠希)の同級生、熊本さん(中学生時代・
丸岡知恵)は、極貧生活やイジメにも負けないタフな中学生。
この二人の関係、階段から突き落としたり、石で殴ったりするシーンは
正直に言うと、心から理解は出来なかったんですが、
後半、熊本さんはどうなったんだ?と猛然と気になり始めます(笑)
そして終盤、ドーーン!!
(成長した、熊本さん、イメージドンピシャ!)
そうそう、雪江さん、首に変なもの巻いてるなと思ってたんですが、
傷を隠すものだったんですかね?
二人がまだ一緒になる前、イサオが、足の爪を切ってやるシーンで、
ど派手な衣装の雪江さん(ムームー?)。
全く同じ衣装が壁にもかかってて、笑ってしまった。
どんだけその柄、気に入ってんだと(笑)
堤幸彦さん監督という事で、他にも小ネタいっぱい(だと思う・笑)
「24時間、タレコミ喜んで受付中」という警察内のポスター、
面白かったな。