今日のひとネタ

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デビュー40周年につき石川ひとみのシングル曲を語る企画 その14(まちぶせ)

2019年02月17日 | 石川ひとみ

 いよいよ「まちぶせ」です。この曲は石川ひとみさんのデビューから数えて10枚目のシングル。(「プリンプリン物語」は除く) 1981年4月21日の発売。デビュー以来「くるみ割り人形」で新人賞レースには参加したもの、その後なかなかヒット曲に恵まれず、この曲がダメならもうやめようと思っていたとか、元々B面の「懐かしきリフレイン」がシングルとして発売されること予定だったとかは、いろいろなところで語られています。

 この曲は元々三木聖子さんが1976年6月にデビュー曲として発表したもので、石川ひとみさんのはカバーということになります。石川ひとみさんの方がヒットしたことにはなりますが、元々三木聖子さんの方もオリコン最高位47位ですので、そもそもがヒット曲でした。

 私は三木聖子さんについては、ドラマ「悪魔のようなあいつ」の印象が強く、あれと「まちぶせ」がほぼ同時期かと思っていたら、ドラマは「まちぶせ」の前年なんですね。このドラマは三億円事件を扱ったもので、その時効が間近だったので話題になっており、私も見てました。それで三木聖子さんの事も知ってたと。

 ドラマは当時見て以来しばらく見る機会がなかったのですが、5年ほど前にTBSチャンネルで再放送され、私は全話録画して保存版にしてます。久しぶりに見てみたら出演者のところには「三木聖子(新人)」となってますね。主役のジュリーの妹役ですが、兄とは兄弟のような恋人のような微妙な関係で、そもそもこのドラマが色んな意味で問題作ですから、それこそ体をはった熱演でした。

 そして三木聖子さんの「まちぶせ」が発売された当時私は中1。歌番組で見たかラジオで聞いたかはわかりませんが、当時からこの曲は知ってました。とはいえ特にファンではなく、同時期にヒットしていた曲では甲斐バンドの「ダニーボーイに耳をふさいで」とか(まぁこれがヒットしたかは別にして)、太田裕美さんの「赤いハイヒール」とかが好きでした。当時ラジオから録音したカセットには、他に吉田拓郎さんの「明日に向かって走れ」とか、田中健さんの「生きる」とか録音してた記憶があって「ああ、あの頃の曲か」とか思い出したりして。(って、そのテープはもう手元にはありませんが)

 以前から、石川ひとみさんというと「まちぶせ」しか取り上げられないことに反発し、「あの曲は三木聖子さんにお返ししても良い」と主張しておりましたが、実際この曲のヒットにより彼女が歌手を続けられたということがあるので、本来はもっと尊重せねばなりませんね。そこで引退していたら当然40周年は迎えられなかったわけですし、私がコンサートを見る機会もなかったわけですし。

 ちなみに、「『まちぶせ』は絶対三木聖子の方がよい」という意見は、私はまったく否定しません。新人の歌手が一生懸命歌ってる感じがありますし、凄くひたむきさが感じられる歌声でもあります。曲もアレンジも歌い方も上手くできてる曲だと思います。だからこそヒットしたんでしょうし。

 で、長年私は石川ひとみさんも同じキーで歌ってると思ってたのですが、聞き比べてみると半音高いんですね。それぞれの声域に合わせてのことでしょうが、石川ひとみさんの方は全般的に上手いですし、最後のリフレインのあたりは「ハッ」とするほどの歌唱だと思います。元々の三木聖子バージョンで耳馴染みがあった人にもまた新鮮に聞こえたというところが大ヒットに繋がったのだと思います。

 昨年デビュー40周年を迎えた石川ひとみさんですが、まだまだニューアルバムのリリースイベントは継続しており、来月は新潟の長岡に行くとか。もちろん「まちぶせ」も歌うでしょうし、関心のある方はオフィシャルホームページをチェックの上お出かけになってはいかがでしょうか。今も当時と変わらない歌声が聞けます。

 「まちぶせ」がヒットして本当に良かったわけですが、ファンとしては「歌を続けられて良かったね」と心から思います。そういう意味ではこの曲と、当時この曲を支持してヒット曲にしてくれた方々には感謝してもし足りないと思う次第です。