「バーティミアス」

最近は帰りの車で（一番熱い時間帯）　ついクーラーを入れたくなります。
明日は　またちょっと気温が下がるみたいですね。
時々止まらなくなるしつこい咳が続いていて　なかなか治らないです。TT

さて　ジョナサン・ストラウドの「バーティミアス　サマルカンドの秘宝」を読みました。

	バーティミアス-サマルカンドの秘宝
	金原 瑞人,松山 美保
	理論社

職場の本好きな先生のお勧めで　お借りして読みました。

舞台は　魔術師たちが一般の人々を見下し君臨するロンドン。
ナサニエルは　幼い時に　そんな魔術師の一人のもとに弟子入りさせられる。

それほどたいしたことのない魔術師の師匠は
ナサニエルの才能に全く気付いていない。
ナサニエルも　できない弟子のふりをしている。

ところが　ある事件が　ナサニエルを変える。
大物魔術師サイモン・ラブレースへの復讐に燃え　
ナサニエルが師匠に内緒で召還した魔神　バーティミアス。
はたして　ナサニエルとバーティミアスは　復讐を成功させることができるのか。



確かに才能はあるが経験値が低く頼りない少年ナサニエルと　愚痴り魔神バーティミアスのコンビがおもしろい。

バーティミアスが　別に全然かっこよくないんですが　いつの間にか好きになってしまうニクイキャラクターです。
ナサニエルも危なっかしくて　お母さん世代としては　放っておけない感じ。
同世代の人が読むとまた違った距離感になるんじゃないのかな。

やや分厚い1冊ですが　難しい言葉は使われていないし　世界観に引き込まれるので　
多分小学生高学年から　中学生ならもちろん楽しめると思います。
　
ファンタジー好きにはたまらない一冊だと思います。

印象深いのは　ナサニエルの美術の家庭教師ラッチェンズ先生。
彼女は魔術師ではないけれど　本当の教師であり愛情深い女性。

「知識と知性はぜんぜん別のものよ。あなたもいつかわかるでしょうけれど。」
と　幼いのに魔術師のはしくれとして特権意識を持っているナサニエルを　やさしくたしなめる。

ナサニエルがこの言葉の意味を理解するとき　真の大人になれるんだろうなと思います。
実際　大人でも本当の意味で知性を身につけている人は　多くないかもしれません。
私も　自信ありません。


「ゴーレムの眼」「プトレマイオスの門」と三部作になっており　外伝も出版されています。
早く読みた～い。

お勧めです。

ところで　この手の本　分厚かろうが何冊にも分かれていようが　
若かりしころなら一気に読んじゃったところですが　たかが1冊に3日もかかりました。
この集中力の低下。嘆かわしい。
若いころ（少年少女のころ）にこの本に出会いたかった。


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