真夜中の2分前

時事評論ブログ
「真夜中の5分前」→「3分前」→「2分前」に

真夜中の2分前

2016-10-16 18:26:35 | 政治
 お久しぶりです。
 少し休憩が長くなりましたが、そろそろ当ブログを再開しようと思います。
 再スタートするにあたって、まずブログタイトルを「真夜中の2分前」に変更することをおしらせします。
 思い返せば、2年ほど前に開設した当初は、このブログは「真夜中の5分前」というタイトルでした。
 この国が危険な状態に陥りつつあるのではないか、ほうっておくと闇に覆われてしまうのではないかという危機感をこめて、そういうタイトルをつけたわけです。
 そうこうしているうちに、去年のあの安保国会がありました。その安保法可決に際して、危機はさらに進んだということでタイトルを「真夜中の3分前」に変更したのがちょうど一年ほど前のことです。そしていま、危機はさらに進行していると私は考えています。そこで、時計の針をさらに進めて、「2分前」としました。
 それほど多くの記事を投稿することはできないと思いますが、細々とやっていこうと思います。どうぞ、お見知りおきを。

参院選、残念な結果に終わる

2016-07-13 21:01:24 | 政治

 いまさらの話ではあるが、参院選が残念な結果に終わった。
 自公の勝利で、改憲勢力を集めれば参院でも三分の二を占めることになった。

 不特定多数のことを批判するのは気が引けるが、しかしそれにしても、なぜこうなってしまうのか。
 自分の生活に実害が及ばなければ気がつかないのか……と、暗澹たる気持ちにさせられる。自分の生活に実害が生じてから何かしようとしても手遅れなのだが。

 おそらく、これから経済状況はじりじりと悪化していくと思われる。
 なにしろ、好転する要素がなにも見当たらないのだ。
 「デフレからの脱却」もいつまでたっても達成できず、むしろ経済全体がデフレの方向に進んでいく。急激な円高で輸出企業の業績も悪化し税収も減少する。あらゆる数字が悪化していき、アベノミクスのめっきが剥がれ落ち、いよいよ国民も騙されていたことに気づく――そういうことになるのではないか。
 そうなったときに安倍総理がいったいどんな珍妙な言い訳をひねり出すか、今からせいぜい楽しみにしておくか――と、なかばやさぐれたようなことも言いたくなってしまう今回の参院選だった。

 しかし、かすかながら希望をもてる要素もなかったわけではない。

 野党共闘については、十分に機能したとはいいがたいが、それなりの成果はあった。
 もし共闘していなかったらもっとひどいことになっていたはずだ。ダイレクトに自民単独で過半数になっていたかもしれないし、いろいろな制約なしで改憲勢力が三分の二を超えていたかもしれない。今はとりあえず、それを阻止したというところで満足するしかないのだろう。


 さて当ブログだが、参院選前にはかなりのハイペース(このブログとしては)で記事を投稿してきた。
 その疲れもあるので、このあたりでしばらく休止することにしたい。
 また一、二ヶ月たって、安倍政権に対する危機感が高まってきたら再開するつもりである。
 ではまた、その日まで。その間に何かのスキャンダルでもおきて安倍政権が崩壊してくれるのがベストだが……

安倍総理の「戦争に巻き込まれることは絶対にない」という言葉も信用できない

2016-07-09 18:15:27 | 政治
【安倍総理は、「消費税を必ず上げる」といって上げなかった。ということは、「戦争に巻き込まれることは絶対ない」という言葉も守られる保証はどこにもない】


 当ブログでは以前、「安倍総理は、消費税増税という一度断言したことを実行しなかったのだから、その発言を信用することはできない」という記事を書いた。
 このことは、あの安保法のことを考えるうえでも非常に重要である。今回は、それについて書きたい。


 安倍総理は、昨年の安保国会で、「戦争に巻き込まれることは絶対にない」と断言した。
 そして、安倍総理がそういっているというだけでなく、これは自民党の主張でもある。去年、自民党が作成したビラには、「湾岸戦争やイラク戦争のようなものに自衛隊が参戦することは絶対にありません」と書かれていた。

 ここで、安倍総理が「必ず上げる」といっていた消費税を結局上げないときめたことを思い起こしてほしい。

 安倍総理は「必ず上げる」といっていたが、結局「新しい判断をした」といってそれを再延期した。
 実際に、断言した約束を実行していないのである。
 ならば、「戦争に巻き込まれることは絶対にない」という言葉も、信じることはできない。「これまでと異なる新たな判断をしました」といえば、戦争に参加することもできるわけである。

 安倍総理が「必ず」とか「絶対」とかいっても、信じることはできない。
 というか、信じてはいけない。
 なにかの事態が生じて、安倍政権がアメリカから軍事的な協力を求められ、「新しい判断をしました」といい、「戦争に巻き込まれることはない、といったことは一度もない」などといって、自衛隊を派遣する――じつに、ありそうなことではないか。
 そして、そのようにしてアメリカの軍事行動についていったとしたら、その先にあるのはイラクやアフガンが陥ったような不毛の泥沼である。
 日本がそのような事態に巻き込まれないようにするためには、自民党政権の暴走になんとしても歯止めをかけなければならないのだ。

民進・枝野幹事長「自民の公約は読むに値しない」

2016-06-21 22:55:47 | 政治
 野党議員の発言シリーズとして、今回は民進党・枝野幹事長の発言をとりあげる。
 今月、自民党が発表した参院選の公約に関する発言である。(引用は朝日新聞電子版より)

《昨日(3日)、自民党は公約と称するものを発表しました。そもそもあらゆることが「新しい判断」をしたらガラッと変えてもいい、そういう風に(首相の)安倍(晋三)さんは記者会見でおっしゃった。自民党はどんな公約を掲げても、「新しい判断」をしたら、ガラッとかえられる。読むに値しないものだということを申し上げたい。》


 まさに、そのとおりだろう。
 安倍政権は、「必ず消費税を上げる」という前回衆院選時の約束を、「新しい判断」という言葉でホゴにした。ということは、これから自民党の公約に何が書いてあろうと、また「新しい判断」といってそれを覆してしまうことができるわけだ。すなわち、安倍自民党が掲げる公約は、なに一つ信用することができないということになる。“信用”というのはそういうものだろう。
 では信用はどうやったら維持できるかといえば、やると約束したことができなかった場合にはその責任をとってポストを退くということだ。そういうけじめのつけ方をしてはじめて、「できなかった場合にはきっちり責任をとるのだから、今度の公約に書いてあることも信じてみてもいいかもしれない」となる。「政治は結果責任」というのはそういう意味であるはずだ。

 これが些末な政策なら、あるいはそこまでする必要はないともいえるかもしれない。
 しかし、アベノミクスというのは安倍政権が前面に押し出してきたものであり、消費税には財政再建という重大なテーマがかかわっているのであり、なにより、安倍総理自信が「必ずやる」といったことなのだ。これで何の責任もとらずにすむということはありえない。にもかかわらず、安倍総理がその職に留まり続けているという現状は、安倍政権の無責任体質を如実に示しているといえるだろう。

社民・吉田党首「子ども達の間で『ごまかす』ことを『アベる』というのがはやっている」

2016-06-21 17:23:51 | 政治
 野党議員の発言を紹介するシリーズとして、今回は社民党の吉田忠智党首の発言を紹介する。
 このシリーズで社民党議員の名前が出てくるのは初となる。
 当ブログでこんなことをしている背景には「野党議員の言動がメディアで紹介されない」という状況があるわけだが、そのなかにあってもとりわけ社民党は影が薄い。私が日ごろ購読し、これまでたびたび引用してきた朝日新聞電子版においても、残念ながら社民党の声はあまり聞こえてこない。今回取り上げる発言も、ツイッターで流れてきたものである。

 社民党の吉田忠智党首によれば、最近子どもたちの間で「アベる」という言葉がはやっているという。「ごまかす」というような意味で「アベる」というそうだ。

 ちょっと前に、髪が乱れることを「与謝野る」というのがはやったことがあったが、そのノリだろう。
 髪が乱れることを「与謝野る」というのは、いうまでもなく与謝野晶子の歌集『みだれ髪』からきている。与謝野晶子といえば『みだれ髪』、『みだれ髪』といえば与謝野晶子――世間にそういう共通認識があるから、髪が乱れることを「与謝野る」というわけである。
 その理屈でいうと、子どもたちの間では「安倍総理といえばごまかし、ごまかしといえば安倍総理」というのが広く共通認識になっているわけだ。だから、「アベる」=「ごまかす」という語法が成り立つ。具体的な用法としては、おそらく、約束を守らなかったり嘘をついてごまかしたりするようなクラスメートに対して「お前、アベるなよ」「あいつ、アベってばかりだよな」というふうに使うのだろう。

 子どもは正直である。
 私はときどき中学生や高校生と接する機会があるのだが、女子中学生などは、かなりの確率で安倍総理に否定的である。ときには「キモい」などという汚い言葉も使うので、そんなことをいってはいけないよとたしなめなければならないほどだ。

 この、子どもの素直な感覚こそ、物事の真相を見抜いているということなのだろう。
 安倍総理は嘘とごまかしばかりだということを子どもたちは見透かしているのだ。これで大人たちがだまされていたのでは話にならない。TPPや議員定数削減など、安倍政権はこれまでやるといったことをやらなかったりやらないといったことをやったりということを何度も繰り返している。そしてそのたびに、「そんなことはいっていない」というごまかしをいってきた。安倍総理とそのお友だちは、こういうアベってばかりの人たちだということに気づかなければならない。