ああ。 日付が変わってしまったのだが。
昨日、九月七日は、「鏡花忌」 であった。
泉 鏡花さんの作品、それほど詳しくないのだが、とても印象に残っている作品で、『外科室』 というものがある。
読まれていないかたには、申し訳ないのだが、あらすじを (かなり) 端折って説明してしまうと ... 。
胸の病いを患う、とある高貴な夫人が、手術に際して、麻酔をかけられることをどうしても拒む ... 。 というのも、人には打ち明けられない秘密が、こころのなかにあり、麻酔にかかっているあいだに、その秘密をうわごとで言ってしまうのではないかと恐れているために。 麻酔をしなければできない手術であれば、しなくてもよい、病気など治らなくてもよい、とまで言い放つ夫人 ... 。
子どものころには、まったくわからない話であったが、いまは、なんとなく、わかるような気も ... 。
死を賭しても守りたい、と言うと、おおげさになるのだが、ずっとずっとじぶんの胸のうちだけに秘めておきたい事柄、というのは、どんな人にも、あるものなのだろうか? と、ふと考えてしまう。
ところで、私の友人 (というか彼) の話になるのだが。
彼に関して、私は、こわいものなしの人、という印象を持っていたのであるが、先日、わが家に泊まりに来たときのこと。
私が blog をしているあいだに、いつものように彼が先に寝てしまったので、あとからベッドに入ると、スヤスヤと寝ていたところに、とつぜん人の気配でびっくりしたのか、彼が、本気でびっくりして、「うわっ!」 と叫び声を上げた。
そして、半分寝ぼけながら、「うぅ~ん、ほんとにびっくりしたよお、こわかったよお ... 」 と、ぶつぶつとつぶやいていた。
そんなにびっくりされるとは思わず、私のほうがなおさらびっくりしてしまったのだが、ひょっとして、彼は、ほんとうは、とっても臆病なところがあるのかしら? それとも、こころの奥底に、なにか不安をかかえているのかな、ふかい悩みわずらいがあるのかな ... なんて、思ったりして。
そういえば、いっしょに眠っていると、ときどき、私の背中にしがみついて寝ることがある。 さながら、私は 「抱き枕」 状態。
なにか安堵感とか、安定感というか、そういうものを無意識に求めてしまっているのかなあ、なんて。
あとで、私が、「本気でびっくりしてたよ」 なんて話をすると、「それ、おれじゃない」 とか言って、以前にも聞いたことのあるせりふを言う。
... うん。 そういうことにしておいてあげよう。
でも。 いつか、その不安を、けむりのように、消し去ることができたなら、いいのだが ... 。
(ちなみに。 私は、あまり寝言を言わないらしい。 ほっ。 よかった ... )
★おまけ★
寝言で思い出した、笑い話 ...
BGM:
The Pretenders ‘I Go to Sleep’
(The Kinks のカヴァー。 ドラマティックに歌い上げていて、The Kinks とは、またちがった魅力が)
(ちなみに、九月七日は、The Pretenders のヴォーカリスト、Chrissie Hynde さんの誕生日でもあった。 おめでとうございます(遅))
昨日、九月七日は、「鏡花忌」 であった。
泉 鏡花さんの作品、それほど詳しくないのだが、とても印象に残っている作品で、『外科室』 というものがある。
読まれていないかたには、申し訳ないのだが、あらすじを (かなり) 端折って説明してしまうと ... 。
胸の病いを患う、とある高貴な夫人が、手術に際して、麻酔をかけられることをどうしても拒む ... 。 というのも、人には打ち明けられない秘密が、こころのなかにあり、麻酔にかかっているあいだに、その秘密をうわごとで言ってしまうのではないかと恐れているために。 麻酔をしなければできない手術であれば、しなくてもよい、病気など治らなくてもよい、とまで言い放つ夫人 ... 。
子どものころには、まったくわからない話であったが、いまは、なんとなく、わかるような気も ... 。
死を賭しても守りたい、と言うと、おおげさになるのだが、ずっとずっとじぶんの胸のうちだけに秘めておきたい事柄、というのは、どんな人にも、あるものなのだろうか? と、ふと考えてしまう。
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ところで、私の友人 (というか彼) の話になるのだが。
彼に関して、私は、こわいものなしの人、という印象を持っていたのであるが、先日、わが家に泊まりに来たときのこと。
私が blog をしているあいだに、いつものように彼が先に寝てしまったので、あとからベッドに入ると、スヤスヤと寝ていたところに、とつぜん人の気配でびっくりしたのか、彼が、本気でびっくりして、「うわっ!」 と叫び声を上げた。
そして、半分寝ぼけながら、「うぅ~ん、ほんとにびっくりしたよお、こわかったよお ... 」 と、ぶつぶつとつぶやいていた。
そんなにびっくりされるとは思わず、私のほうがなおさらびっくりしてしまったのだが、ひょっとして、彼は、ほんとうは、とっても臆病なところがあるのかしら? それとも、こころの奥底に、なにか不安をかかえているのかな、ふかい悩みわずらいがあるのかな ... なんて、思ったりして。
そういえば、いっしょに眠っていると、ときどき、私の背中にしがみついて寝ることがある。 さながら、私は 「抱き枕」 状態。
なにか安堵感とか、安定感というか、そういうものを無意識に求めてしまっているのかなあ、なんて。
あとで、私が、「本気でびっくりしてたよ」 なんて話をすると、「それ、おれじゃない」 とか言って、以前にも聞いたことのあるせりふを言う。
... うん。 そういうことにしておいてあげよう。
でも。 いつか、その不安を、けむりのように、消し去ることができたなら、いいのだが ... 。
(ちなみに。 私は、あまり寝言を言わないらしい。 ほっ。 よかった ... )
★おまけ★
寝言で思い出した、笑い話 ...
BGM:
The Pretenders ‘I Go to Sleep’
(The Kinks のカヴァー。 ドラマティックに歌い上げていて、The Kinks とは、またちがった魅力が)
(ちなみに、九月七日は、The Pretenders のヴォーカリスト、Chrissie Hynde さんの誕生日でもあった。 おめでとうございます(遅))