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ただの女 / ただ、それだけ

2004年09月22日 23時14分55秒 | 想在
 先日、知人の劇団で、お芝居があったので、観に行っていた。

 内容のほうは、ちょっと、明かせないのだが、ちょっぴりノスタルジーを感じさせる、いい話だった ... とだけ、書いておくことに ... 。

 主人公は、高校生の女の子、という設定。

 主役を演じていた人は、劇中では、まさに高校生そのもの。

 けれど。 舞台が終わり、あいさつに出てきたとき、そこには、あきらかに私よりも年上の、「オバサン」 が、いた。

 (あえて、「オバサン」 ということばを)

 役を演じていたときは、まさに、表情も、たたずまいも、声も、話し方も、すべて、高校生になりきっていたのだろう。

 全身で、演じ切っていた。

 同じひとりの人が、ここまで変われるものなのか、と、愕然とした。

 しかし。 舞台を終えたあとの、素の姿を、知らずにいたほうが良かったのか? といいうと。

 そういう意味ではなく。

 むしろ、知れて、良かった。 と思っている。

 一回、一回、生の演技を見せる役者さんの、抜き差しならぬ芝居だましいと、真剣勝負を終えたあとの ほっとした表情の、そのギャップが、また、感慨をひとしおにさせてくれたのだ。



 人生には、ときに、あとにはひけない、真剣勝負のときが、あるのであろうか。

 そのときに、どれだけ、じぶんが、その勝負の舞台で、主役を演じ切れるのか。

 そして、素のときに、どれだけ、じぶんの素を、さらけだせるのか。





 ああ。 私には、無理かもしれない。 けれど ... 。

 そう。 私は、なんでもない、ただの女。 ときどき、「本気」 を出すけれど。

 なんて言えたら、かっこいいのにね。





 いろいろな煩悶をかかえる、蒸し暑い、秋の夜だった。





 trackback:
 『Three frogs which smile.』 - 「あなたとまどろむ 朝のぬくもり 」

 (あまり関連性がないかな?? けれど、お芝居つながり、そして、いろいろ思うところがあったので ... )





 BGM:
 Everything But The Girl “Language of Life”

 (この、不思議なグループ名は、Nothing But The Girl ―― ただの女の子に過ぎない ―― をもじったもの)

 (ただの女の子にすぎない ―― ただの女、ただ、それだけ)

コメント (4)
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