Run, BLOG, Run

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「映画みたいな恋」 / いい波

2004年09月01日 16時03分40秒 | about him
 ここのところ、仕事が立て込んでいたり、趣味活動にうつつをぬかしていたり、はたまた、blog にばかり気を取られていて、ゆっくり映画を観る時間がなかった。

 なるべく、月に、二、三回は映画館に行き、週に一、二本くらいは、ヴィデオを観ることにしていたのだけれど、八月は、そんな余裕はなく ... 。

 九月は、のんびりとできたら、いいのだが。

 ところで。

 私は、以前まで、映画館の座席は、まんなかの列の、後ろのほうの席で観たい性分だったのだけど。 わが友人 (というか彼) が、まえの座席で観たいというので、それに合わせている。

 まえのほうの席だと、首が疲れそう、とか、スクリーン全体が目に入らないそう、とか、スクリーンの下のほうが見えなさそう、などという不安があったのだが、じっさいにまえのほうに座ってみると、スクリーンが近い分、臨場感があったり、細かいところまで見えて、いかにも映画館で映画を観ている、という気分になれるので、なかなかいいではないか、と思うようになりはじめた。

 現在の彼と付き合うまで、付き合ってきた人は、みんな 「後ろで観る」 派だった (あるいは、私の意見に合わせてくれていたのか ..... 。 私が拒否できないような圧力を与えていたのか ..... )。

 彼と出会わなければ、まえのほうの座席で観るという、別の観方を、知らないままでいたかもしれない。





 そういえば。 白いごはん。 私は、硬めに炊く派だった。 やわらかすぎて歯ごたえがなかったり、お米がつぶれてしまうのが、いやだった。

 しかし、彼は、やわらかめが好きな人だった。

 彼に合わせて、やや水分を多めにして、やわらかめに炊くようになった。

 そのうち、料理の本なんか買って来て、お米がおいしく炊ける とぎ方、なんてのを憶えたりして。

 その通りにといで、炊いてみたら、彼も気がついたらしい。 「今日は、ごはんがうまい」 なんて。

 お米は同じなのに。 とぎ方ひとつ変えただけで、こんなにちがうものなのか、と、びっくりした。

 そのうち、彼がおいしいと言ってくれるのがたのしみとなり、さらに欲が出て、土鍋などを買ってみた。

 以前から、土鍋で炊いたごはんはおいしいと聞いていたので、ためしてみたくなったのだ。 いざ、炊き上がったごはん、まるで、テレビ・コマーシャルのごはんのように、ふっくら、つやつや。

 格別のしあわせだった。

 このふっくら、つやつやのごはんさえあれば、海苔の佃煮だとか、ふりかけだとか、ちりめんじゃこなんかでもあれば、あとは、お味噌汁だけでも、よろこんで食べてくれる。

 保温がきかないので、すぐに食べなくてはいけないのだけど。 スイッチひとつ、タイマーで好きなときに炊ける、というわけにはいかないけれど。 いいお米でなくても、とぎ方と、鍋次第で、おいしいごはんが炊けるのだとわかって、うれしかった。

 「ごはんのおいしさ」 というのに、出会えたのも、彼のおかげかもしれない。





 彼は、いままで付き合ってきた人のだれにも似ていなくて、じぶんにとって、異世界の人だ。

 彼と知り合うまえまでは、「運命的な出会い」 みたいなものを、少なからず、信じていたが ... 。

 なんでも趣味の合う、まるで、じぶんの、分身のような? 王子さまみたいな? 映画のような、衝撃的な出会いを?

 音楽の趣味は似ているところがあるけれど、食べものの嗜好とか、生活習慣とかなんかが、あまりにもちがいすぎて、さいしょは、わたしたち、合わないのかな ... などと煩悶したこともあった。

 けれど、ふとしたことで出会ってしまった、この、偶然/運命への結末を、どうつけていいのかわからず、宿命に身をゆだねるかのように、無心に思いつづけてきたが。

 いま、こうして、考えてみると、じぶんの知らない世界を見せてもらえて、どきどき・わくわく、ときどきがっかり、まれにしょんぼり。 いろいろな意味で刺激を与えてもらえている。

 趣味・嗜好が合わなくても。 互いに良い刺激を、良い影響を与えられるなら、これもまた、悪くないのかもしれない。

 私も、なにか、彼に、いい波 を送れていると、いいのであるが。





 ※ちなみに。 お風呂の温度の好みもちがう ... 。 ふとん派かベッド派か。 たたみ派かフローリング派か。 そば派かうどん派か ... 。 ほんとに、ぜんぜんちがうなあ ... 。





 関連リンク:
 ・「美味しいお米のとぎ方 」

 ・「映画占い」
  (私は、「メリーに首ったけ」 で キャメロン・ディアス が演じた、メリー、だとか。 ... うむむのむ)
  (そういえば、むかし好きだった人が、キャメロン・ディアスが好きだって言っていたっけ。 ... とほほのほ)





 BGM:
 The Jam ‘Heat Wave’
 (The Supremes のヒット曲。 The Who もカヴァーしている。 少年ナイフも。 The Jam のアレンジが好きである)

コメント (8)
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第3回 ウェブ上を流れ流れて、ブログへ : Run, BLOG, Run

2004年09月01日 11時12分08秒 | goo ブログ / blog

第3回 ウェブ上を流れ流れて、ブログへ : Run, BLOG, Run




goo BLOG の中のユニークながら、なぜか不人気なブログを紹介し、作者の個性に迫る 「goo BLOG(裏)セレクション」。 第三回は、意味不明なタイトルと、意味不明なハンドル、そして、なにが言いたいのかわからない記事でおなじみの 「Run, BLOG, Run」 さんです。

「Run, BLOG, Run」 は 「byrdie」 さんによるテーマのまったく見えない、雑文および創作文が不人気のブログです。 そのくせ、ほぼ毎日更新しているというのは、どのような動機からなのでしょう。 このインタビューは、「byrdie」 さん個人の、妄想と創作のなかで繰り広げられました。






はじめてマウスで書いたという絵。自画像のつもりのようだ。

まず、goo さんが、ブログ・サービスをはじめたきっかけをお教えください。


―― はい。 私ども ポータルサイト「goo」の集客力を背景に、より多くの方から「見られる」ブログの環境を提供する (* 1) ことが、第一にありました。


集客力、というと、goo BLOG の、ここ一、二ヶ月の新規開設数の伸びは、すごいものがありますよね。


―― そうですね。 現在、総開設数は、三万件を越えています。 おかげさまでgoo BLOGのアクセス数も順調、といいますか急激な伸び率になっています。当然ながらシステムへの負荷も急増しています。 (* 2)


たしかに、ときどき重くなることがありましたね。 その対策として、先日のサーバー増強作業 (* 3) がありましたが、スタッフさん一同、おつかれさまでした。 あれからは、かなり軽くて、閲覧も、投稿も、快適です。 ところで、新着記事に記事が反映されない場合がある現象 (* 3) のほうは、どうなっているのでしょうか?


―― はい。 ちょっと厄介な状態(* 3)です。


私が思うに、投稿のタイミングにより、同時に ping を受け取る場合があって、受け側のプログラムがうまく認識できていないのではないでしょうか。 あとで、同じ記事を、編集画面からもう一度送信すると、新着一覧にのることがあります。


―― 原因究明については、粘り強く取り組んでおりますので解消までしばらくお待ち(* 3)ください。


そういえば、サービス開始まもないころ、トラックバックの ping がうまく飛ばないというのも、あったような気がしますが。


―― ……。


というか、自動トラックバックがうまく機能しないこともあるのですが、これは、リンクをたくさん挿入させているからなのでしょうか? うまく動く場合と動かない場合があるので、自動トラックバック機能は、現在オフにしていますが。 トラックバック先 URL の複数入力を可能にしていただけるとうれしいです。 入力欄を増やさなくてもいいので、カンマで区切って、無限に トラックバック URL を入力できると便利ですね。 あ、でも、それだと、「トラックバック・スパム」 が蔓延するきっかけとなってしまうのでしょうか。


―― ……。


あと、追加テンプレートの表示不具合とか、アクセス集計の不具合とか、コメントの表示順が逆になったりとか、ほんとに、いろいろ、ありましたけど、スタッフさん一同、めげずにがんばってくださいね。


―― …… ええ。 っていうか、byrdie さん、質問するほうが逆なんですけどっ! しかも、けなしているのか、はげましているのか、はっきりしてください!


あ! goo さん、すみません、調子に乗ってしまいました。 もちろん、はげましているのです! goo BLOG は、ときどき、「…」 なデキゴトが起こったり、機能的に 「…」 な部分もあるのですが、ちょっとずつ改善されていくのが、たのしみでもあります。 住めば都ですから。 それに、どこのサービスも、一長一短だと思うので。




きっかけは、ジレンマ?


―― では、気を取り直して。 え~、byrdie さんが、goo でブログをはじめたきっかけを教えてください。


はい。 もともとは、音楽関係の情報サイトで、やとわれ管理人をしておりまして、そこで、音楽コラムを執筆していました。 本名を明かして書いていたり、やとわれの身という立場から、思ったままを書けないことに不満があり、また、常連メンバーとの馴れ合った雰囲気に、徐々に疑問を抱くようになりました。

だれも知らないところで、一から、まったく別の名まえで文章を書いて、そこで、どのような反応が得られるのか、腕だめし したくなり、日記サイトのようなところで文章を書きはじめました。 四ヶ月くらい、ぽつぽつと書きつづけていたのですが、そのサイトの使い勝手や雰囲気が、個人的にどうしてもなじめませんでした。 各記事へのコメント機能はあるものの、サイトトップの新着日記の一覧表示方法やランキング集計方法などが、継続しようというモティヴェイションを維持させるような仕様ではないことに、あとから気づいたのです。

そんなとき、ブログに興味を持つようになりました。 goo がちょうどサービスをはじめたばかりで、まだ利用者が少なそう、というのが決め手でした。 じぶんの書きたいことを、書きたいように書く、ということが前提条件なので、「古参者」 による、閉鎖的かつ重圧的なコミュニティーのようなものが形成されていないところのほうが、気が楽だろう、と。 goo BLOG は、気持ちあらたにはじめるのに、ちょうど良かったのです。


―― なるほど。


また、goo BLOG は、非常に単純なアクセス数集計をしているので、「多くの人に見られているブログ」 が一目瞭然でわかる、というのも、いい、と思いました。 もちろん、不正な数字も多少含まれているかもしれませんが。 何ヶ月もまえから記事を書いている人でも、新しくブログを開設した人でも、平等に、一クリックが一カウントとして数えられるのが、わかりやすい、と。 ただ、三万件以上あるなかの百位までしか順位がわからないのは、少ない気がします。 たとえ何位であっても、ブログ開設者は、管理画面でじぶんの順位がわかるといいのでは、と思いました。
(* URL を直接叩いて、百位以下のランキングを見ることは可能 ... ですね?)

また、更新頻度の高くない、または、アクセス・ランキングに登場することが少ないブログでも、すばらしいものはたくさんあるので、現在のシンプルなアクセス数集計のほかに、Doblog のように、被ブックマーク数集計などがあると、おもしろいのでは、と思いました。 また、FoaF (Friend of a Friend) 機能もあるとおもしろいのかな、とも。


―― なるほど。 (さらりと流して) え~、では、byrdie さんの ID および ハンドルの由来を教えてください。


はい。 まず、さきほどお話ししました音楽サイトの関係者や、現実社会での友人・知人にばれないような ID を、と思いました。 直前まで書いていた日記サイトでの ID も避けたい、ということで、新しい ID をと考えたのですが。 私は、ロックが好きなので、ロックにちなんだものにしよう、と、ロックスターの名まえや、ローリング・ストーズの曲名やアルバムタイトルをもじったものなどを、いろいろ試したのですが、どれもすでに登録されてしまっていて、なかなかユーザー登録ができませんでした。 どうしよう、と半ば途方に暮れながら、ふと、じぶんの CD 棚を見たときに、The Byrds (バーズ) というアメリカのロックバンドの CD が目に入り、byrds なら、登録できるかな? と思い、試してみました。 しかし、やはり、すでに登録されている ID で、だめでした。 じゃあ、byrdy ならどうだろう? と試してみても、やはりだめでした。 それで、もういいや、このさい、byrdie ならどうだ! と、いきおいでやってみたら、登録できた、という感じでした。 なので、意味はまったくありません。




ほぼ毎日更新しても、ネタは無限?



2枚目に書いたという絵。
―― ロックバンドの名称からとられたということなのですね。 そういえば、よく記事のなかに、BGM として、曲名などをのせていることがありますが、きっかけはなんでしょうか? また、どのようにして、選曲されているのですか?


じぶんの日常的なことや徒然なる思いを通じて、ロックを共有できたら。 あるいは、ロックを通じて、じぶんの思いを共有できたら。 ということで、音楽のことを語っている内容でない場合でも、なにかしらロックに触れておきたいという気持ちからかもしれません。 もともとは、以前書いていた日記サイトで、かならず、記事タイトルを曲名にする、というところから引き続いていたのですが、ロック好きな人でないと、わかりづらいかもしれない、ということで、"BGM" として、記載するようにしました。 現在では、記事タイトルと、"BGM" は切り離している場合がほとんどです。

基本的に、さいしょに記事の内容があることがほとんどで、"BGM" が先にあることはなく、記事を思いついたときと同時に思いついたり、あたまをぐるりと巡らせて思いつく場合が多いです。 最後まで書き切ってから、浮かぶこともあります。 じぶんのあたまのなかから取り出せる曲やアルバム限定なので、そろそろ尽きてくるかもしれません。 尽きたら、また足せばいいのですが。


―― なるほど、強気な発言ですね。 では、記事のほうはどうなのでしょうか。 毎日更新していると、そろそろネタが尽きてくるものなのではないでしょうか。 というか、byrdie さんのブログは、ときどき暗くて重いものを書いて、読者を突き放したかと思えば、占いネタでちょっと関心をひいてみたりと、はっきり言って、どうしたいのか、という感がありますが。


たしかに、なんでもアリですね。 もともとは、書きたいこと、伝えたいこと、訴えたいことがあって、文を書いているのですが、そうそう毎日あるわけではないので、本来は、一週間に一、二回アップできればいいほうかな、とも思っています。 そのほうが、長くブログをつづけられそうなので。

ただし、せっかく、訴えかけたいという気持ちで書いた文なので、なるべく多くの人に届けたいと思っているのですが、そのためには、それなりの更新頻度がなければ、埋もれてしまうのではないか、という懸念がありました。 そこで、多くの人に届ける、という目標から、ほぼ毎日、無理のない範囲で記事を書くことにしました。 そのフィードバックを糧にして、また書く、ということを繰り返しながら、じぶんの伝えたいことを表現できたら、と思っています。

明確なコンセプトはなく、暗い物語も、日記も、タグの使い方も、占いも、じぶんがたのしんで書いています。 書きたいことを、書きたいように書いているので、つづけようという意志がある限り、ネタが尽きることはないのかもしれません。


―― わかりました。 相変わらずえらそうな発言、ありがとうございました。





byrdie さんのお話からは、ブログ更新に対する情熱を暗に醸し出そうとする魂胆と、明確なコンセプトがないことに対する言い訳のようなものが、垣間見えました。 しかし、こういったブログの存在もまた貴重ではないか、ということで、第三回として特別に登場していただきました。

さて、次回、第四回は、独自の語り口が人気の、『嘘の吐き方(うそのつきかた)』 より、はにゃさんに登場していただきます。 お楽しみにお待ちください。






『goo BLOG (裏) セレクション』 とは?
第一回 「もっと面白いブログを探したい:正しい『三十路』の作り方」
第二回 「ネタブログに、作者の下心あり:可もナシズム、不可もナシズム」
特別編 「ブログのせいで、すっかり夜型 :電飾 pink salon」
第四回 「独白の中に「人生の迷い」あり:嘘の吐き方」
特別編 その2:かぎりなく透明に近い不透明 『Ordinary_Love...』
第五回(前編) 終わることのない旅路の果てで:抹茶プリンの楽しみ方
第五回(後編) 助走だけの人生はうんざりだ:抹茶プリンの楽しみ方
特別編その3 人と納豆の渡し人 : 納豆Blog
第六回 スケスケブログに何か?(別に成人向けではありません):あじゃののほほん
特別編その4 家事そっちのけ、ダンナほったらかし:★危険なカオリ★(日記)
第七回 正しい賄賂の受け取り方:ウハウハ★賄賂生活
・(すみません ... 。 一万字以内という文字制限にひっかかってしまったので、trackback いただいたところのみリンクを貼らせていただきます ... )
第10回 センダイの車窓から:香ばしい日々
大晦日 殴り込み企画!:アラビア語に興味があります。
第12回 呑んだくれ居酒屋 あくあ亭:Three frogs which smile.
第13回 本当に疲れとれてますか?:ちょっと、いっぷく
第14回 あなたのココロの傷、お治しします:紗雪のいろはうた
第15回 「みんなチャーミーにメロメロ♪」:チャーミーりおしのびっくり箱 (2005.3.14 New!)


* 1 goo プレスリリース 「国内No.1ブログポータル「goo BLOG」を提供開始」 より。
* 2 goo BLOG スタッフブログ 「近日サーバ増強の予定です。」 より。
* 3 goo BLOG スタッフブログ 「増強作業終了のお知らせ」 より。


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