東急シアターオーブにて、劇団☆新感線・2012越冬興行 SHINKANSEN★RX 『ZIPANG PUNK 五右衛門ロック3』 1月21日(月)開演18:00を観てきました。
※若干のネタバレがありますのでご注意くださいませ。
【作】中島かずき
【演出】いのうえひでのり
【作詞】森 雪之丞
【美術】堀尾幸男
【照明】原田保
【キャスト】
古田新太:石川五右衛門
三浦春馬:明智心九郎
蒼井 優:猫の目お銀
浦井健治:シャルル・ド・ボスコーニュ
高橋由美子:春来尼
橋本じゅん:前田慶次郎
高田聖子:マローネ(アバンギャルド公爵夫人)
粟根まこと:石田三成
村井國夫:蜂ケ谷善兵衛
麿 赤兒:豊臣秀吉
右近健一:アビラ・リマーニャ
河野まさと:賽の目金次
逆木圭一郎:前田玄以/春ヶ村のガキ1
村木よし子:雲隠れのお霧
インディ高橋:仕掛けのばね蔵
山本カナコ:小林少女
礒野慎吾:土竜のぜい六
吉田メタル:死神右京
中谷さとみ:枕返しのおつゆ
保坂エマ:くれくれお仙
村木 仁:蜂ケ谷番頭福助/春ヶ村のガキ2
川原正嗣:エスパーダ
冠 徹弥:ハガネ太郎
教祖イコマノリユキ:ひげ紋次
天海祐希(映像出演):アンヌ・デ・アルワイダ
ほか
【ストーリー】※公式サイトより → SHINKANSEN★RX 『ZIPANG PUNK 五右衛門ロックⅢ』
所は、日の本。豊臣秀吉が天下統一を果たし、この世の栄華を一手に握っていた時代。
天下に名だたる大泥棒、石川五右衛門(古田新太)は、ひょんなことから若い女盗賊、猫の目お銀(蒼井優)とともに空海が開いた津雲寺にある黄金目玉像という古い仏像を盗むことになる。
その津雲寺を預かるのは尼僧の春来尼(しゅんらいに・高橋由美子)。新任の京都所司代盗賊目付探偵方である明智心九郎(あけちしんくろう・三浦春馬)との丁々発止の知恵比べのあと、なんとか黄金目玉像を盗み出した五右衛門だったが、よくよく見るとそれは金メッキの鉄像。「こいつはガラクタだ」と五右衛門はお銀に目玉像を渡す。
その頃、秀吉(麿赤兒)は腹心の石田三成(粟根まこと)、前田慶次郎(橋本じゅん)らと朝鮮出兵を見送っていた。秀吉らが去ったあと、慶次郎の前にボロボロのマントを着た謎の南蛮人が現れる。彼はシャルル・ド・ボスコーニュ(浦井健治)、かつて五右衛門がヨーロッパに渡って海賊をやっていた時に知り合った、とある小国の王太子だ。「ゴエモンを探している」と言うシャルルを慶次郎は幼なじみの五右衛門のもとに連れていく。以前、シャルルと共に戦ったマローネ(高田聖子)がまさに空海の黄金目玉像を狙って日本に渡ってきていることを聞かされ、驚く五右衛門。
当の黄金目玉像はお銀が、堺の豪商・蜂ヶ屋善兵衛(はちがやぜんべえ・村井國夫)に渡していた。なんと、そこにはマローネの姿も。実は仏像の底に、空海が唐から持ち帰った大量の黄金のありかが、暗号文で示されていたのだ! そして善兵衛とマローネが用済みとなったお銀を始末しようとすると、現れたのは心九郎。お銀を助けると黄金目玉像も奪い、逃げ去っていく。
果たして、暗号文が示す黄金のありかとは?
五右衛門は見事に謎を解き、お宝をゲットすることができるのか??
【上演時間】
1幕 1時間45分
休憩 20分
2幕 1時間40分
合計 3時間45分
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今回の公演は東急オーブのこけら落とし。生バンドの演奏は文字通りの振動体感、絶滅危惧種?のヘビメタボーカルがシャウト!、歌、ダンス、ギャグ(お下品あり)も満載な、新春にふさわしい派手で痛快、爽快、カタルシスな舞台でした。
客入れはロック(曲名は不明)。
舞台は天井高も高く、奥行きも広く、セリもあります。上手に映像用のスクリーン。手前の床に時代絵巻が一面に。中央にアール状の壁があり、左右に分かれていく可動式。その奥にさらに、高めのフレームのみの構造物があり、これも同様に可動式。
照明もムービングを多用。映像も常に使用。キャストさんと映像とで、目が追いつかないほどです。
セリも何度も使用。あ~こんな使い方があったのかと(笑
劇団☆新感線ですから、小難しいことは一切抜きで観るのがよろしいかと。ひたすら、音楽と歌と芝居を楽しむ♪
歌っているため台詞が多少、聞き取りにくくかったりしていましたけど、OK! 難解で伏線だらけのストーリーではありませんしね。
キャストさんについては。。客演の三浦春馬さんがすごい! あの劇団☆新感線の中で埋もれていません。むしろ映えておりました。きれっきれのダンスと殺陣、よく通る声、歌も上手いし。なんといっても、若侍姿は凛々しくかっこいい♪
同じく客演の蒼井優さん、珍しいおきゃんな役柄でした。よかったとは思うんですけど、もっとはっちゃけてもよかったかなぁ。。と。歌はまぁまぁかと。
高橋由美子さんは小さくてちょこちょことした動きがかわいい♪ 年齢不詳な不思議な存在。
浦井健治さん、当たり前ですけど、声量もあり歌がものすご~く上手いです。一人だけ別格。なのに、とってもうっとおしいキャラを好演されていて脱帽。
村井國夫さんは渋い! だてに新劇のベテラン俳優をなさってはおりませんね。
麿赤兒さんは凄みが違います! そこにただ立っているだけで、空気が違うんですよね。びしっとした空気になるっていう。
劇団員の古田新太さんは五右衛門がはまり役。いちいちおかしかったりするし。欲を言えば、殺陣にもうちょっとスピード感が欲しかったかなぁ。。なんて。欲張りすぎですかね(笑
高田聖子さん、粟根まことさん、橋本じゅんさんなどの劇団員さんたちは、役柄にぴったりの安定感。特に、高田聖子さんのマローネが、じとっ‥とした陰湿で下劣な貴族でよいですね~♪ こういう下劣で濃い役が際立っていないと、その反対側の役が引き立ちませんもの。
カーテンコールは2回。1階席と、2階・3階席の一部でスタンディングオベーション!
今回のお席は3階席。これでも先行予約抽選、2回目にしてようやく購入できたのでした。
3階席でも勾配が急なので、俯瞰で舞台自体はよく観えます。キャストさんの表情まではさすがに無理ですけどね。ただ、安全対策のための金属製の柵がちょうど目線のやや下にあり、舞台中央から後方にキャストさんが立たれると観えなくなります(泣
これだけが少々難点かと思われますけど、新しいし、いい劇場だと思います☆
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フライヤー。
内容の一覧。
パンフレット 大判サイズ 2,500円也。キャストさんのお写真、インタビュー、五右衛門と名探偵の考察など。
『野獣郎見参』以来の劇団☆新感線。随分とお久しぶりだったことに気づきました(笑
いただいたフライヤーから気になるものを♪
11階からの眺望。開演前の暮れる直前の風景。