私は裸で母の胎を出てきた。
また、裸で私はかしこに帰ろう。
主は与え、主は取られる。
主の御名はほむべきかな。 (ヨブ記1章21節)
娘が行方不明になり、まだ、拉致されたこともわからなかった長い年月
苦しみと絶望の中にいる横田早紀江さんに、
クリスチャンの友人が、一冊の聖書を届けました。
早紀江さんは、長い間それをそのまま置いていましたが、
とうとう、ある日、
手に取って開きました。
苦しみのどん底の早紀江さんの心に、上の聖句が留まりました。
東の国の長者ヨブが、
一瞬にして、全財産と十人の子供たちを失った時の、言葉です。
不幸は、自分の行いの因果応報だとするヨブの友人たちと、
反論するヨブの凄絶なやり取りが、ヨブ記です。
神について考え、
不幸について
徹底的に討論するこの書物は、鬼気迫るものがあります。