ノアの小窓から

日々の思いを祈りとともに語りたい

テキスト「神の国」の抜粋

2017年03月04日 | 聖書




   本や・野の草が、現在出版準備をしているキリストの教え・テキスト「神の国」(佐々木正明著)の抜粋を、
               昨日に続いて掲載します。

          色は実際とは異なります。




第1課
キリストの教えの中心


Ⅰ、キリストの教えの中心をさがす、
Ⅱ、神の国という言葉の意味


Ⅲ. 神の国の反対 
ふつうの考えかたでは、天国の反対は地獄となります。キリストの教えのある部分でも、天国と地獄が対比されて語られていて、あたかも、地獄が天国の反対であるかのような印象を受けることがあります。しかし注意深く読むと、この場合でも、地獄もまた神の支配の下にあるものとして、語られていることに気づきます。天国、すなわち神の国の反対は、神の国に対立するものであり、神の支配の下にない状態ですから、神の支配の下にある地獄が、反対ではあり得ません。(マタイ5:17-22)

Ⅲ.A. 悪魔の支配
キリストは、この世界が悪魔の支配の下にあることを、いく度も明確にお教えになりました。悪魔の支配という概念(がいねん)は、神の国、すなわち天国と真っ向から対立するものです。キリストは悪魔の支配を、はっきり、「悪魔の国」として言及しています。(マタイl2:26、ルカ11:18、ヨハネ12:31、14:30、16:11、参照ガラテヤ1:4、エペソ2:2、Iヨハネ5:19)

Ⅲ.B. 悪魔の呼び名
キリストは、悪魔を「この世を支配するもの」と呼び、悪魔のこの世に対する関わりを、この上なくはっきりとお示しになりました。パウロという偉大な弟子は、悪魔を呼ぶのに、あえて「この世の神」という表現さえ用いています。徹底した一神教だったキリストの弟子が、わざわざ誤解される危険を犯してまで、このような紛らわしい言い方をしたのは、悪魔がこの世に対して持っている権力を表現したかったからです。(ヨハネ12:31、Ⅱコリント4:4)

Ⅲ.C. キリストの確認
キリストは、教えと働きを開始する直前、荒野(あらの)で悪魔の試みを受け、これに打ち勝ってくださいました。この時、悪魔が用いた3つの誘惑のうちのひとつは、この世のすべての国々とその栄華を見せて、「私を礼拝さえすれば、これらすべてを譲(ゆず)ろうではないか。」というものでした。悪魔は、この世のすべての国々とその栄華の所有権を、当然のこととして主張しているのですが、それに対して、キリストは何の反駁(はんばく)もなさいませんでした。キリストは、悪魔がこの世を所有していることをお認めになったのです。(マタイ4:1-11、ルカ4:1-13)





      (中略)


    以下は、書中では囲み記事となっています。
    

    「地獄」という日本語は、通俗的な仏教感覚による先入観が強すぎるために、
    キリスト教では避ける傾向があります。ですから、日本語に翻訳された聖書には、
    「地獄」という言葉を用いているものと、用いていないものがあります。
    いま筆者の手元にある「新改訳聖書」は、もともとのギリシャ語である、「ゲヘナ」
    という言葉がそのまま残されています。
    「ゲヘナ」とは、エルサレム郊外にあった深い谷で、ゴミ焼却場として用いられていた場所です
    そこはとても不潔で、いつも火が燃え続けていたために、
    悪人が死後行かなければならない刑罰の場として、キリストの教えの中で
    オブジェクト・レッスンに用いられたものです。

    日本語に訳された聖書にも、ずいぶんいろいろあります。
    聖書全体がきちっと翻訳されているものだけでもかなりありますし、部分的に
    翻訳されたものは数え切れないほどです。
    中には多くのキリスト教団体が協力して翻訳出版したもの、あるいは個人や特定の団体、
    あるいは教会が独自に翻訳出版したものもあります。
    それぞれ、翻訳の特徴があり長所と短所を抱えていますので、原語で聖書を読むことが
    できない人たちは、多くの団体が協力して出したものを基本にして、いくつかの翻訳を
    比べ合わせて読むのがよい方法です。
    ただし、ものみの塔(エホバの証人)という団体が出している「新世界訳」は、
    自分たちの間違った教えに都合が良いように、勝手に変えて翻訳していますので、
    勧めることができません。