彼の口から出た言葉は、わたしが予想だにしない言葉だった。
「手紙を書いてくれないか。俺が信頼できるリクシャーワーラーだっていう。」
衝撃だった。信じられなかった。
「・・・手紙?」
「日本語でいいんだ。いや、日本語が、いいんだ。こんなにいいサービスをしてくれた、こんなにいい人だった。そう、書いて欲しい。」
【・・・日本人が書いた手紙を見せつけるリクシャーのドライバーには要注意!本当かもしれませんが、日本人旅行者が書いた感謝のメモを持っていて、それを見せつけられました。でも実際に彼のリクシャーに乗ったのですが、違う場所で降ろされたり、みやげ物屋に連れて行かれたり。メモも無理矢理書かされていたりなど本当かどうかわからないので、安易に人を信じないことですね。】
昼間彼女と話した、ガイドブックに書いてあった読者投稿記事が、再びリアルに蘇ってきた。
「・・・少し、考えさせて。」
そう、話すのがやっとだった。
少し機嫌を悪くした彼は、ばつが悪そうにゆっくりと立ち上がると、ガートに座り込む仲間のほうにいってしまった。
彼女に相談はできなかった。できるわけなかった。
明日も彼との約束がある。あんなに彼のことを慕っていた彼女に、こんな話・・・
できるわけ、ない。
「手紙を書いてくれないか。俺が信頼できるリクシャーワーラーだっていう。」
衝撃だった。信じられなかった。
「・・・手紙?」
「日本語でいいんだ。いや、日本語が、いいんだ。こんなにいいサービスをしてくれた、こんなにいい人だった。そう、書いて欲しい。」
【・・・日本人が書いた手紙を見せつけるリクシャーのドライバーには要注意!本当かもしれませんが、日本人旅行者が書いた感謝のメモを持っていて、それを見せつけられました。でも実際に彼のリクシャーに乗ったのですが、違う場所で降ろされたり、みやげ物屋に連れて行かれたり。メモも無理矢理書かされていたりなど本当かどうかわからないので、安易に人を信じないことですね。】
昼間彼女と話した、ガイドブックに書いてあった読者投稿記事が、再びリアルに蘇ってきた。
「・・・少し、考えさせて。」
そう、話すのがやっとだった。
少し機嫌を悪くした彼は、ばつが悪そうにゆっくりと立ち上がると、ガートに座り込む仲間のほうにいってしまった。
彼女に相談はできなかった。できるわけなかった。
明日も彼との約束がある。あんなに彼のことを慕っていた彼女に、こんな話・・・
できるわけ、ない。