ダメージを受けたハートには、優しいトリートメントが必要です。
やがて花が咲き誇る優しい春を待ち望みながら、寒く冷たい木枯らしの吹く街をたった一人で歩いてきました。
時々優しい子猫が、僕の足元にじゃれついて、孤独を癒やしてくれました。
優しい子犬も、餌欲しさのためだけではなく、孤独な魂を持った私を放っては置けないようで、一緒に歩いてくれました。
なにかの足しにと優しい人からもらった草鞋銭で、子猫や子犬と食べ物を分け合って、優しい春と出会うために街を歩いていました。
ふと、僕は気づいたんです。
なけなしのお金をはたいて買った食べ物を分け合って、寒く冷たい冬の道を、ずーっと一緒に歩いてくれた、子猫や子犬が私の友達だったんだと。
その事に気づいたら、心に優しい春がやってきました。
あ、僕はひとりじゃない。
一緒に道行きを歩んでくれた、友がいたんだ。
そう、涙に立ち止まらずに頑張って歩いてきた私への報酬は、一緒に歩んでくれた、子猫と子犬と言う友と、心のなかに来た優しい春だったんです。