自動車教習所の教官にこんなことを教わった。
「君が太平洋に出たいとする。そしたら途中どんな道を通ってもいいから、東に行きなさい。そうすれば太平洋に出られる。」と。
いわれればその通りで、本州に住んでいる限り、向きを東に設定すれば、どんな道を通っても、必ず太平洋に出られる。
途中道の駅で休憩を取るためにちょっと方角を変えても、向きを東にしておけば、必ず太平洋に出られるのだ。
教官の話には続きがあって、「例えば人間関係でトラブったとする。よっぽど致命的なトラブルを起こさない限り、君が相手が好きならば関係は修復できるものだ。目の前でトラブルがあっても、相手を許せば、必ず修復できるものだ。」と。
そのためのテクニックが、愛情と許しなのだ。
お互い相手と一緒にいたいと思い、ちょっとしたトラブルは許す。
そうすれば人間関係は持続していくのだ。
確かに親をみているとそうだ。
ちょっとした小競り合いはあったが、お互いに相手を愛し許していたので、父親と死別するまで、父と母は一緒だった。
愛と許し。
日本流の言い方をすれば、見直し聞き直しして、ミスをなかったことにする。
愛と許し、そして見直し聞き直しは、人間関係を持続させる妙薬のようだ。
もっとも、相手との人間関係を続けたいという願いを持つことは必要だが。
そんなことを思い出したいけもとであった。