義実家より冬瓜を丸々一個頂いた。
(義実家はバリバリの農家)
2人家族の私らにとって、
こうやってたまに頂く野菜などの中で
どデカい野菜などをどう消費するかは
いつも悩ましい。
尚且つ、今回の冬瓜に
(カット前の)対峙するのは
お恥ずかしなら初である。
郷土料理によく使われるくらい割と
ポピュラーな食材なのに。
こうしたら、日持ちするからね。
と義母さんが教えてくれたのだが
「、、、私、カットしようか?」
って気を利かせて言ってくれたのは
私がその冬瓜をまるで赤子を抱くようにして
抱えて立ち尽くしていたからであろう。笑
大丈夫!切ってみたいし!
と咄嗟に返してしまい、
え、切ったことないの?
と義母さんが聞き返していた。
大丈夫。私が壊滅的に
料理が苦手であることは
既に露見していることなので、
私はエヘヘと笑い、義母さんは、
まったくもうと笑う。
そうして帰宅後、早速私は
まな板の上の冬瓜と睨み合った。
問題ない。
頭のなかでシュミレーションは出来ている。
その巨体さと中身の種わたを取り除く
という性質。まるでメロンでないか。
メロンと思えば良い。
。。。まあ。
メロンも殆ど切ったことないんだけど。
ねえ。電気付けないの?
なに、緊張してるの?
頭上のシンクの電気をつけながら
旦那さんは可笑しそうに笑う。
お、おう。ありがと。
返事もそこそこに私は
おもむろに包丁を手に取った。
いざ、勝負!
ふん!!!
ドガっ!!
グシャ!!
普段の台所からは
おおよそ聞いたことないような
物騒な物音に、
ねえ、
なんかホラーな音が聞こえるんだけど
大丈夫そ? 旦那さんが居間から声をかける。
おう!大丈夫だ!
包丁をひらひらさせて
私は笑ってみせたのだが、
包丁片手に奥さんが笑ってるって
なんか怖いね。
と言って首を引っ込めた。
やはりカットにかなりの時間を要し、
いつもの夕飯時間はだいぶ過ぎたのだが、
食卓には味がしっかりと染み込んだ
冬瓜の煮付けが無事に並ぶことができた。
味が染み込みやすい
冬瓜はほんとうに美味しい。
冬瓜、美味しいねぇ。
と久しぶりに旦那さんが料理の感想を呟く。
それはよかったです。
あと4回分くらい冬瓜料理ができるよ。
え?
旦那さんの箸が止まった。