IT/ICT系では、モバイルがらみの企業群の陰に隠れてとんと露出が落ちた会社の筆頭のようなIBM。今年の第1四半期の決算が発表されたばかりだが、何が起こっているかというと、
今のマクドナルドを思い出していただければよろしい。
つまり、株主の気にする指標をよく見せるためにどんどんビジネスや組織の内容を空洞化させていった末路というやつですね。専門メディアの方で、日本法人が社員や大手顧客から訴えられるニュースが時々報じらていた理由が納得できます。
日本のマクドナルドも子供連れで入るような雰囲気でなくなってから久しく、さらに色々なところで指摘されているように、元アップルジャパンの原田氏が社長になってから急速に「看板だけ」度が増したわけですが、世界全体のリザルト見れば想像つくように、IBM同様米国本社の意向に忠実だっただけかな、と。まあ、そういう人でなければアップルジャパンの社長を長くやってられないわけで…
実際、目立つ話題は機械学習と買収したソフトレイヤーばかりになってしまっているIBM、この本は「投機主義」と関連指標が「実体」をいかにして蝕んでゆくかについての恰好のケーススタディとなっています。もっとも、日本に住んでいる人なら漏れなく書籍どころか日々「それ」を体験しているわけですが。
一緒に買った『文化時評アーカイブス』、対談集ということを考慮しても、コストパフォーマンスがかなり高い本になっている。僕のように、この本で取り上げられている(切り口としての)素材それ自体の多く、つまりアイドルや日本のテレビドラマなどに実は殆ど興味を持てなかったりする人間でも楽しめた。「ラジオで面白い人」宇野氏にしても、「興味深いラジオの人」吉田氏にしても、ストレート(という形容でいいのかな)な考察と出てくるコトバはある意味クセがなく、それ故読みやすい。勿論このように語ることができるこういう場をつくるために相当頑張ってきているのだろう。
やっぱりルサンチマンで商売している連中の残念さと比較してしまうよなあ。