op's weblog

文字通りのログ。経験したことや考えたことの断片のアーカイブ。

今日のひとこと:権威主義は作り手も視聴者も殺し続ける。「馬鹿のハコ」には近寄るな。

2024年01月30日 13時24分29秒 | Weblog
この手の話題は取り上げるつもりなかったんですが。

https://twitter.com/ryohin_jp/status/1751935402397872353

これねえ、「調整役」の質ももちろん問題なんですが、そもそも脚本家から相当問題のあるツイートが出たのが問題なわけです。そして原作者の自殺を受けてテレビ局が素早く出した「責任逃れ声明」がまた醜悪で。

最近の大御所漫才師?のスキャンダルも結局根は一つなのです。つまり放送業界の権威主義です。善悪や価値判断が独特の権威構造に基づくものになってしまっているので、「業界外のクリエイター」や「新しく入ってくるカモ」に対して無茶苦茶な事しても疑問をもたない。知人の物書きもテレビ局の傲慢さに辟易して、一度取材を受けて以降は断っていると言っていました。最初に挙げたURLのツイートも、「業界内の論理」でしか考えていない発言です。

同じことはもうちょっと大きなハコ、つまり映画業界についても言えます。米国、そして日本でプロデューサーや監督等の性犯罪が暴露されてしばらく経ちますが、「肝心な」クリエイティブのプロセスにおいても問題が露呈してごまかしが効かなくなっている状況である事を僕も時々指摘してきました。最近では以下かな。

2023年06月19日 今日のひとこと: いまさら「ハリウッド映画が終わってる」と言うのはギョーカイ内の人だけだと思うぞ

今回の事件で今更言わなくても「シフト」は加速するでしょうが、とにかくもう旧来のマスメディアにはクリエイターは近寄らない事です。
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今日のひとこと:震災と不景気が加速させる居住空間の捉え方と使い方の進歩と進化。

2024年01月06日 14時48分06秒 | Weblog
仕事柄と引越し経験が多かったことから、コンテナ型/モジュール型/セル型住居の可能性というか、こと近年の日本の自然環境下では必然性を強く感じています。が、ネットを漁っても、事例として紹介されていたりや提案されているモデルはその持ち味を活かし切れていないものが多く、また建築関係の法律で無駄に割高にもなっていてじれったく思っていました。

で、今年の元旦に、期せずしてその可能性と有用性に注目が集まる大災害が起きたわけです。

そこで恐ろしくタイムリーに出た記事。

ラトビアから来た30歳女性バックパッカーが「1畳半の“持ち運べる部屋”」で暮らす驚きの理由|BUSINESS INSIDER

この記事で紹介され提案されているモバイルセルはかなり小さいものですが、それでも「外」と「母屋(ハウスコア)」を活用するセンスによって、居住空間/生活空間を豊かなものにできるという実例を見せています。

個々人が本当にスタティックであってほしい空間とそのサイズを明確にし(これが大事)、「エリア」ごとの役割を明確にし、必要に応じて「ダイナミックにつなぎかえる」。(一軒家住まいですが、実は僕もだんだんこの傾向が強くなっています。)

これなら日常を閉塞感を感じず、ミニマムなエネルギー消費で快適に過ごしやすい。そして大きな自然災害の様な「非日常」においては、圧倒的な堅牢さ・保温性・耐震性…そして可搬性で、モバイルセル/個人的空間をそのまま優れたシェルターにすることができます。特に、どんどん増えて問題になっている古い一戸建てをミニマムな改修で再利用できます。また、日常でも非日常においても「外」とのアクセス、関係性を必要に応じてコントロールしやすい。

なにより、「物理的な自分の居場所」の検討は、「自分が欲しい/欲しかった」ものは何かをしっかり考える良いきっかけになり、そこから得られるものも多いと思いますよ。
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今日のひとこと:総理大臣がババ抜きのババにしか見えない国って

2024年01月04日 20時38分18秒 | Weblog
昨年後半には個人の外面も内面もレームダックになっていた人が首相を続けている国で大災害が起きるとどういうことになるかを日本は今経験しているのですが、もっともその前とその前は更に質の悪い神輿とその担ぎ手達が重大な出来事がある度「日本」の崩壊を様々な形で加速してくれたわけで。それを考えれば事態はまだリニアに進行していると言えるのかもしれません。沢山の人達が「この先行ったら崖から落ちるからやめてくれ!」と叫ぶ時間があるのですから。お腹が痛いので今日はこれくらいで…
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今日のひとこと:『Re:CREATORS』もそうだった

2024年01月03日 18時11分07秒 | Weblog
「認知世界の物質世界への侵食・融合・重ね合わせを描いた作品」といえば、アニメの『Re:CREATORS』もそうでした。アメコミのフランチャイズ映画みたいにキャラクターが多いのですが、良質な正統派のSF作品です。しっかり描くべきことを描いて、ダラダラ続かない、しっかり終わったところもいい。音楽も澤野弘之氏が「ぴったりはまった」仕事をしています。オタクの痛い所を突いたストーリーなので、作品の出来など関係ない所で嫌われて(憎まれて?)、あのパッケージから当然期待された盛り上がりは得られなかったようですが。まあ近年アニメで大きな話題になっているのは、僕が「なぐさめ系」と呼んでいる、(建前はどうあれ)パターン化されて、自意識をささやかに満足させるか、怨念を内に向かって爆発させるようなものばかりのようなので、アニメや(より動的なコンテンツである)ゲームの主流はどんどん生成AI製のものに取って代わられてゆくのでしょうね。
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今日のひとこと: #AI がらみでこれから何が起こるのか(3) 今回の推薦図書は三宅乱丈著「Pet」

2024年01月02日 17時54分18秒 | Weblog
元旦は朝から飲み食いで夕方には大地震があって、もう「体調的に」、PCに向かってもさすがに仕事に気持ちが向かなかった…

さて、最近は現実世界の動きがダイナミック過ぎて、創作世界分野のコンテンツを楽しむときはかなり保守的になってしまっています。で、数年前にアニメ化された『Pet』、の原作漫画をやっと取り寄せて寝る前に楽しんでいました。原作は東洋マフィアの世界を舞台にしたサイキックスリラーとでも言いましょうか、これを少女漫画?でみかける柔らかいタッチで描いた紛れもない傑作なのですが、アニメ版では絵を劇画風に寄せて非常に上手に仕上げたこれまた傑作です。原作よりもよりリアルに見えてしまうので、とっつきにくいと感じる人もいるかと思いますが、OP・EDはじめ音楽、編集のし方もうまくて、特に最終回は原作を知らなかった僕でも感心するレベルでした。

で、この作品では、いわば無意識レベルで彼我の境界が自然に確立できない(放っておくと常に混乱状態になる)問題を抱えるが、それゆえに人間(/生き物)の自我を形作っている記憶を操作できてしまう「潰し屋」と呼ばれる人たちが主人公です。これ、突飛なようですが、個人的には色々成程と思える設定で、今まで自分や他人が苦しんだり傷ついていた色々な出来事が腑に落ちた感じがして、期せずして癒しの様なものが得られた気がしました。もちろん僕は超常現象的な経験はありませんが、経験的に現実感を感じたわけです。

この様な認知世界?の物質世界への侵食・融合・重ね合わせを描いた作品としては、僕は筒井康隆の『だばだば杉』を思い出しましたが、物理学の方では、宇宙とはなんぞや、という話から、「情報」の扱いについてもとても興味深い研究が進んでいるようです。そして僕はAIの研究も、「使える」AGIを期待するより、認知機能から出発して、人間の「内面」の成り立ちと可能性に関する豊かな収穫を期待するし予想します。
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