本日、東京ガス主催の建築セミナーに出席しました。
講師は千葉学氏、パネラーは淵上正幸氏、テーマは「環境の再発見」。
スタジオ御殿山(集合住宅)、日本盲導犬センター、weekendhouseALLEY(集合住宅+店舗)、富ヶ谷の家(個人住宅)の4作品より、
それぞれどのようにデザインアプローチしたかのお話しでした。
テーマにあるように、周辺環境をどのようにとらえるかを主眼とされていました。
スタジオ御殿山の周辺は密集市街地で住環境としてはあまり良好とはいえないところに、
当初はその中でも出来るだけ眺望の良いところを切り取ってプランされたそうですが、
それでは、その敷地を否定してしまっていると思い、計画しなおしたそうです。
室内の外周をすべて収納で覆い、部分的に窓を設けると収納の厚み分窓が深くなります。
その深くなった窓まわりにステンレスをはると、
周囲の風景が映りこんで万華鏡のような効果が得られる、
奥行がある分中が丸見えにならず周辺との適度の距離が保たれる、といった効果があるそうです。
「ありふれたものにちょっとした工夫をすることで新しいものが生まれる」
というアイディアの源を教わりました。
盲導犬センターは、以前見学に行ったのでどのような考えか大変興味がありました。
盲導犬を育成する、地域に開放するという相反する主題のコンペに対して、
各機能を分棟配置してそれを回廊で緩やかにつなぐ方法で採用されたとのことです。
盲導犬の就寝室、訓練室、リタイヤした盲導犬の室、病室等、必要な室があり、
近くに配置したい室、離したい室を、それぞれの関係性により形を決定したそうです。
就寝室内も犬同士で隣の犬が何をしているか気配が分かるように配置され、まさに犬の集合住宅でした。
↓以前日本盲導犬センターを見学した時の写真
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横浜の設計事務所
(株)コア建築設計工房
http://www.arc-core.co.jp/
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