おはようございます。
コア建築設計工房の井下です。
現在、H28.4開園予定の保育園を3園、H29.4開園予定の保育園を1園、設計中です。
その4園全てを木造で計画しています。
国内林業活性化、低炭素化社会に向けて、国、県、市をあげて公共施設等を木造、木質化を推進しています。
以前は、耐火性、耐震性、耐久性において公共施設で木造は敬遠されていましたが、
いずれも近年の技術向上に伴い、上記の懸念材料は改善されてまいりました。
保育園においては、2階に保育室を設けると準耐火建築物に、3階以上に保育室を設けると耐火建築物にしなければなりません。
木造で準耐火建築物とするには、木の柱、梁を被覆、隠ぺいするか、
燃えしろ設計といって、断面寸法をより大きい部材を使用して表層は燃えても中まで燃えないようにする必要があります。
せっかくの木造なので、木の雰囲気を出したいところですが、
そのためには上記の燃えしろ設計をすることになります。
敷地に余裕があれば、平屋または2階に保育室を設けないで計画できると、防火構造という仕様になり、
柱、梁の被覆、燃えしろ等の要求がなくなります。
↑緑園なえば保育園あかちゃんのいえ 0,1歳のための分園のため、保育室は1階のみ
↑一部の柱、梁を現しにしています
また、木造では防水上の観点から、屋根の傾きを大きくとる必要があります。
瓦屋根は、4/10(4寸勾配)
コロニアル屋根は、3/10(3寸勾配)
アスファルトシングル屋根は2/10(2寸勾配、メーカーにもよります)
ガルバリウム鋼板など金属で縦平葺きですと、0.5/10(5分勾配)
となり、外観を大きく左右します。
現在、コア建築設計工房には、木造住宅を設計してきた設計者が多数在籍しています。
今後も木造に力を入れていきたいと思っています。
------------------------------
横浜の設計事務所
【コア建築設計工房】 井下
http://www.arc-core.co.jp/