こんな古いペダルのメンテナンス記録なんて、まんづ見られることも無いだろう、と思ったけど、自分もちょっと苦労したので記事にしてみた。
ダストキャップを外します。
開けると、シャフトを止めているナットがありますので、それを外します。この時右と左ではネジの向きが反対なので、充分注意してください。
ネジを外してシャフトを抜くと
外側はリテーナーが
内側はニードルベアリングが抵抗摩擦を減らしています。
共にペダル本体に圧入してあるっぽいので、簡単には外れません。なのでそれぞれにグリスを塗るなりオイルを射すなりなりしてください。あとは外したのとは逆の手順で組み付けて完了。
あまりにも簡単な作業なので、わざわざ記事にするほどのものじゃないのに、と思った方は、この先にお進みください。
ペダル本体は一体成型なので、これ以上分解のしようが無いですし、クリートを押さえる爪の取り外しについても、あまりにもわかりやすくて説明する言葉を探すのが難しい位です。そこまで簡単な構造ながらわざわざ記事にする理由はひとつ。
『ペダルからシャフトが抜けない』
のです。いわゆるカップ&コーン式ならシャフト先端のナット(と玉押し)を外せば反対側からシャフト(とベアリングの玉)がゾロっと出てきますが、これはそんなに優しくなかった。
じゃ、どうやって外すのか。答えは
「ベンチバイスにペダル本体を乗せ、シャフトを打ち抜く」が正解。いや、正解というと語弊があるかもしれませんが、日曜整備士にはこの方法しか無いということです。(因みに組み付けの時はシャフトを差し込んでナットを締めるだけ。この時外側のリテーナーがシャフトに引っかかって出てきますが、ナットで締めこむことで固定されます)
ネットで見付けたときの、記事の書き方が振るっていた。
「ナットを外せばシャフトが簡単に外れます。このページを見ているあなたは外れなかったということですね(多少意訳)」
外れないシャフト。左側が外側で、ネジ切りしてあるところにナットが、そのすぐ右側のところにリテーナーが嵌って段になったところで止まる仕組み。この部分がリテーナーの差し込みとほぼ同一径のため外れないというわけ。
ナットも左右違います。
だから「緩み止め」にも違いが。当然のことながら「赤が左」。
MKSも顔負けの回転を手に入れた。
デルタクリートと言えば
この真ん中の黒いパーツの役割を誰か教えてください。
クリートカバーに付いてきたペダルは
LOOKのパテントモノのSHIANO PD1056。
ネットで色々調べられるとはいえ、やはりやってみないとわからないことは沢山ありますし、無事に整備成って良かったですね。そして仕組みの理解に苦労すると、その分愛着も湧きます▽・w・▽
日本国内のサイトでは「圧入してある」位しか表記が無くて「みんなこの辺で諦めたんだな」って感じでした。そして「打ち抜く」と知ったときの衝撃もそれなりだったんですが、ペダルの構造からして、これだけ衝撃を与えても壊れないものなんだ、と妙な納得をしたのでした。
因みに PD-1056 の分解整備のやりかたは国内で検索できますが、シャフトを抜くための専用工具が希少品らしいとのことです。
65って、加重調整できるタイプですか?
私のは出来ません、多分一番安いタイプです。
今現物がないのでうろ覚えだですが、
黒いのって表に出っ張ってませんでしたっけ?
クリートの減り止だとおもうのですが。
で、黒いのの件ですが「メモリークリップ」と言って対応しているシューズにはこのクリップ(クリートを並べている写真の中央下の、あるいは右側のクリートの中に入っているA型のパーツ)を止めるためのネジ穴があって(従ってソールにはネジ穴が4つ開いている)、このクリップを固定しておけば、新しいクリートをここに被せるように取り付けることによって、調整の煩わしさを解消するものだそうです。
シューズはMAVICのものですが取り付ける際にこれを確認していなかったので、次回までのお楽しみとなりました(涙
最近友人からLOOKのカーボンシャフトの奴頂いたんで取り付けたらレポートしますね。
ただ、感じとしてはPD1056の方が扱いやすそうです(^^;
KEOクリートとデルタクリートには互換性が無いと気付いたのは、その後のことでw