雨が降って雷も鳴って、今日も運休dayです。
勤務先でここにきて、二人同時に退職することになり(一説には「気に入らなかったからやめさせた」説アリ)、来月辺りに考えていたツーリングの計画も流れてしまって、今年は余程ツイてない年なのか、あるいは3月のJRのダイヤ改正で消えるE351系祭りで運を使い果たしたのか、だんだん訳分からなくなってきましたが、まだ「土砂降りの中を大笑いしてペダル踏んでた」なんて事態にはなっていないのが救いといえば救いです。
無駄に長いマクラとなりましたが、結局今日はカメラをバラしてました。
…といっても底蓋を外しただけですけどね。ここから先はノウハウが無いので通行止め。
バラしたのは「フィルムの巻き取りができなくなった」から。巻き取ろうとするとレバーが引っかかって止まってしまい、しばらくカタカタレバーを動かしていると巻き取れるようになる、という症状が出ています。調査のつもりが、精緻な歯車の動きを見ていて満足してしまい(それ以上、手を入れることもできないので)、ここで蓋をそっと閉じて終わりにしました。部品取り用なので直さなきゃいけないものでもないのですが、動くものが動かないのも悔しいものです。
いくら「部品取り」といっても、気になるものは気になる。
モルト(いわゆる”光学的パッキン”)が完全に腐っていたので撤去。ドナー機なので慌てて交換する必要は無いけど、モルトが無い場合は黒いアクリル毛糸で代用できるらしい。
この個体にはプリズム式のフォーカシングスクリーンが付いてました。実際に使っているほうにはスプリットマット式のものが付いていて、実はちょっと使いづらかったので、こちらのプリズム式のものと交換しました。
スプリットマット式のフォーカシングスクリーンから覗いたところ
この中心の円の中のズレが無くなったときが「そこにピントが合った状態」。横線が多い被写体だとカメラを一旦傾けないと、また絞り値によって陰って(上半分、あるいは下半分が真っ黒になって)しまい、焦点が併せられないから、ちょっと不便。
フォーカシングスクリーンを外したところ。
プリズムを通してファインダーの向こうが見えます。向こう側の下半分がレース模様みたいになってますが、これはプリズムに蒸着されたアルミが剥がれているから。これはもう持病みたいなもので、修理にはプリズムごと交換するか、プリズムにアルミを再度蒸着させるか、あとはプリズムにアルミ箔を被せるか。この状態でも焦点合わせに必要なファインダーの中心は見えているので、撮影には全く問題が無いところがミソ。
シャッターを押すとミラーが上がり、フィルムが露光されます。
カメラの向こうに見えているテーブルクロスの辺りにフィルムがあります。
ミラーが降りて露光終わり。M-1の場合、フィルムの露出時間は1/1~1/1000秒までアナログで設定できます。連続的でなく段階的なので、そういう点はデジタル的か。そういえば「絞り」も段階的なのでこれもデジタル的だw
シャッターを切ると軽い振動が走って、完全に機械の力だけで動いていることを実感します。
自動巻き腕時計もそうだけど、「手のひらに小宇宙を納めている」感覚って、すごい不思議。
すごい不思議、といえば。
目を離していたスキに、記事が書き進められていた。
犯人。
ツイッター仲間で「東京カメラサービス」さんという方がドナーからの修理や古いカメラのメンテ教室をやってます。
tokyo-camera-service.com とりあえずは情報まで。
あと、モルトプレーンもキタムラ系列のショップとかで糊付き売ってます。
アルコールで湿らせてから春とカッティングシートの水貼りの要領で簡単ですよ。
ドナーといえば、たまにオークションサイトを見ていて「これは部品取りにしては高いなぁ」とか「小銭あるから落札しちゃおうか」とかケシカラヌ事を思いつくので、ちょっとイイ価格での出物は本当に心臓によくないデス。
モルトプレーンの貼り方、大変参考になりました。一度やったら途中でねじれてしまってエラい目にあったもので、是非参考にいたします。