フレットペダルのデメリットといえるのかは微妙なのですが、より速く走るためにはペダルの回転数を上げる必要があります。『弱虫ペダル』の小野田坂道君を思い浮かべて下さい。彼はペダルの回転数、「ケイデンス」と呼ばれていますが、このケイデンスを上げて坂を登ることが得意なのです。「ケイデンス」は1分間にクランクが何回回るか、“rpm”(回転数/分)がその単位です。坂道君は120rpmくらいでペダルを回せるようですが、これはプロの領域で、フラットペダルの普通のママチャリなら50~60rpm程度です。これがロードバイクになると70~90rpmが目安になるのです。80rpmくらいなら頑張って踏めば何とかなるかもしれませんが、長時間維持することは出来ません。理由は「引き足」にあります。このペダルを踏むだけでなく、ペダルを引けることがビンディングペダルの最大のメリットなのです。
ロードバイクに乗り始めの頃もしばらくはフラットペダルでした。ペダルが外せるかが不安だったからですが、実際にビンディングペダルの練習中に大きな立ちゴケを経験しています。それでも、何故、足を固定するビンディングペダルが使われるのかを考えてみましょう。
自転車通勤や街乗り程度なら、せいぜい20~25km/h程度の速度域ですから、フラットペダルで十分でしょう。また、街中は信号機が多く、頻繁に自転車を止めてスタートするストップ&ゴーが多くなるので、フラットペダルの選択が無難でしょう。また、自転車通勤の場合でも歩くことが多くなるようなら、やはり歩き易いフラットペダルの方が向いているともいえるでしょう。
ただ、ロードバイクで50~100kmを走ることを考えると、街中でのストップ&ゴーの不自由さを差し引いても、ケイデンスが上げ易いビンディングペダルが必要になって来るのです。今回、足の骨折でフラットペダルでロードバイクに乗りましたが、30km/hを超えるスピード領域になるとビンディングペダルの有難さが実感できました。また、上り坂でも軽いギアをクルクル回すことが、フラットペダルでは難しくなるのです。つまり、ビンディングペダルは速く長い距離を走るために必要なのです。
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