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UAEツアーの第4ステージは前半は逃げを容認するまったりモードから一転、風が強まると一機にプロントンは横風分断を狙いペースが上がりました。その先頭にいたのはY1Rsを駆るUAEチーム・エミュレーツでした。
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女子ツアーではUAEチームADQが5名中3名を占める強力な逃げを成功させましたが、男子エリートでは強力なスプリンターを抱えるチームが必死で食らい付きます。このステージでは残り20㎞過ぎからポガチャルも先頭交代に加わりますが、結局、残り3㎞で後続に捕まってしまい、最後はゴールスプリントに持ち込まれます。
やはり男子エリートのレースは距離も長いし、参加選手も多いので、Y1Rsをもってしても横風分断は簡単ではないということなのかもしれません。ただ、今回は初日に落車でスプリンターを失い6名での戦いを強いられているのも影響しているのかもしれませんが...
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最終ストレートでシモーネ・コンソンニの抜群のリードアウトから発射したジョナサン・ミランが写真判定でヨーロッパ王者のティム・メルリールを退けてこの大会2勝目を飾りました。個人的にはスパートが少し早かったように見えたのですが、結果的にメルリールも3位のフィリップセンも虚を突かれたようで、スパートのタイミングが遅れています。
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若さが目立つこともあるミランですが、この日もMAX1840Wという破格のパワーでライバルをねじ伏せた感じでした。これで24歳というのですから末が恐ろしい選手です。先にも書きましたが、ジロではなくツールに出場してもマイヨヴェールが十分狙える選手だと思っているのです。
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フィリップセンが昨年あたりから集中力を欠くシーンが目立ってきているのが少し心配です。昨年はミラノ~サンレモを勝った頃はフィリップセン時代の到来かと思わせたほどでしたが、GCでは斜行降着が目立つのです。このレースの第1ステージでもゴール前で踏み止めて後ろも見ずにスーッと右に寄って行き、後ろから来たフィッシャーブラックの進路を妨害しているのです。昨年のツールでも斜行による降着で失ったポイントが最後まで影響し、2連連続のマイヨヴェールを逃しているのです。これからも平坦ステージが続きますから、ミランの連勝が続きそうです。
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