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UAEツアーの5日目はポガチャルが中間スプリントポイントを取りに動くという驚きの展開になりました。確かに登りゴールのステージが2つしかないため、総合のタイム差が開き辛いレースなので、たかが3秒を取りに総合リーダーが動くというのは珍しいことです。この逃げにはディフェンディングチャンピオンのレナルト・ヴァンイートヴェルトも入っていたのです。
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タイム差を稼ぐというより、平坦コースが続くステージでポガチャルはあえて見せ場を作ったと考えるべきなのかもしれません。チームの地元のレースで、過去2年総合優勝が無かったことを考えれば、ポガチャルが地元のファンサービスを考えていても不思議ではないでしょう。
当然、逃げ切りなど考えているはずもなく、集団に吸収されることになるのですが、単調になりがちなスプリントステージでエース自らがリーダージャージを着て逃げる姿もなかなかのものでした。
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予想通りゴールスプリント争いとなり、早目に抜け出したミランも流石にライバルたちはしっかりマークしていて、このステージは欧州チャンピオンのティム・メルリールが前日の雪辱を果たしています。ミランはアスタナのマッテーオ・マルチェッリにも交わされ3位に終わっています。この辺りはミランの若さでしょう。
残念だったのはゴール前3㎞を切ってからの落車が続き、最終ステージでポガチャルとバトルをするであろうモビスターのパブロ・カストリリョやデカトロンのフェリックス・ガルが巻き込まれてしまったことでした。3㎞を切っての落車なのでこのステージでのタイム差は付きませんが、最終日への影響が心配されます。
また、フィリップセンの名前がトップ10に無く、落車の影響を受けたのかもしれません。前日から気にはなってはいたのですが、アルペシン・ドゥクーニンクの位置取りが後ろ過ぎるのです。フィリップセンにモチベーションの高さが感じられないのも気がかりな材料です。中間スプリントポイントを狙って動いた後も、しっかり前目のポジションでチームメイトに守られているポガチャルとは対照的でした。
このステージの結果を受けポガチャルのリードは21秒に広がっています。残り2ステージを無事には仕切ればUAEツアーでは負け知らずの3度目のタイトルとなります。
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