大同マルタ会

大同マルタ会の方々が自由にこのブログに集い、会員の思いや写真などを思い存分に披露できる開かれた広場にしたい。

「大同コレクション」のその後(Ⅳ)

2019年08月01日 | 文化

「大同コレクション」のその後の続き(Ⅳ)

 先にお知らせした「大同コレクション」の本が、本屋の店頭に並べられています。表題は『アフリカンプリント』となっていますが、お客が手にとってパラパラ見ていると嬉しくなります。一般の人が、2.500円もだして読んでくれるのかと思いましたが、結構興味をもっている人がいるみたいです。

以下、7月28日(日)付き 読売新聞の朝刊 文化欄に書評が載っていましたので、紹介します。   東山十条89 

7月28日 (日)付け 読売新聞の朝刊 文化欄 の書評

 並木誠士、上田文、青木美保子著

   「アフリカンプリント」

 アフリカンプリントとは、もともとヨーロッパ各国がアフリカ市場を意識して制作した綿布を指す。

風呂敷縫製を生業とする京都の家に育った私は、布に対して少なからず関心をもっているが、195060年代の京都でアフリカ輸出用生地が作られていたとは、初耳だった。

2008年、京都の大同マルタ染工株式会社が閉鎖された際、多くの資料が廃棄されたが、ある一群の段ボールが助け出された。本書では、そこに見つかった同社製作アフリカンプリントの断片、資料としての現地収集品、195773年の「生産技術部研究ノート」などが紹介される=写真=。 図版はもとより、プリント技法の解説、植民地支配と布の関係、第2次世界大戦後、GHQ復興推進策により輸出を伸ばした話など、歴史背景も興味深い。

今人気のアフリカンプリントを扱うショップ案内も嬉しい限り。

(青幻舎、2500) 評・通崎睦美