海外協力隊への応援歌

青年海外協力隊はじめJICAボランティアを心から応援しています。
2010年1月帰国、イエメン、青少年活動隊員より

南アフリカ

2006-01-21 | business
 先週、南アフリカに商品のサンプルが届くはずだったが、クライアントからヨハネスブルグの空港でなくなってしまったとメールがきた。「恥ずかしい。ヨハネスブルグに到着した記録は残っている。トランジットのとき空港職員か税関職員が盗ったに違いない。かかった費用は全額補償してもらうよう必ず交渉する。」

 南アフリカは割とまともな地域だときいていた。が、まあ商品のサンプルが無事に届かなくたって驚きゃしない。空港職員や税関職員が盗ったとしても世界の半分はそんな国だ。サンプルがなくなったというメールがきたときは、やっぱりな、と思った。もう一回送れと言うんだろう、その手にはのらんぞ、次のサンプルは買ってもらう。よくある話だ。

 結局、サンプルが小さかったため、ヨハネスブルグの空港の倉庫の隅に置き忘れられていただけらしく、輸送業者の担当が見に行って無事見つけ、ケープタウンへ転送したようだ。来週会社へ行ったら配達完了通知がきているだろう。

 メールの相手はマイク。彼の「恥ずかしい」発言と、南アフリカがなくなった品物について全額補償するようなモラルの通用する国であるということに驚いた。彼はきっと若いんだろう。空港で荷物がなくなってしまうことに怒り、ほかの国に対して恥ずかしいと考えるなんて、なかなか世界に通用する常識人じゃないか。見直した。

 彼とのメールのやりとりには以前から一種すがすがしいものを感じていた。が、だまされていないとも限らないので、まだ完全に信用はしていない。残念ながら、世界と取引するときには、完全な信用というのは有り得ない。今回も、とにかく初回の売買取引を完了して、ビジネスのできる国であることを示してほしいと願っている。そうやってどの国も一歩ずつ信用力をつけていくのだ。

 今はまだちょっと青くさいけど、このマイク、立派な商人になれるような気がする。
コメント (2)
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