6月26日(木)
数珠玉を抜きつつ歩く通学路
子どもたちには子どもたちの世界があるようでいて聞いているとおもしろい。普段はばらばらになって思い思いの遊びに興じてはいるのだけれど、ひとたび通学団を組むと軍隊的整列と絶対的服従としての組織が即座に構築される。たぶんこの服従方式は班長の言うことは聞くことと学校側から子どもたちへの通達もあるのだろう。
住宅の通学団は6年生が不在のため5年生の女子・エヌみが班長になって指揮している。チェンジと指を交叉して一番後ろへと途中で入れ替えさせられた男子、昨日姉と喧嘩して回し蹴りを入れていたS五郎が、これじゃ最初と同じだと行くたび不平不満を叫んでいた。後ろでも中でも何が違うのか見当もつかないのだけれど大人にはからない何かが違うようだ。Y子はY子でFみと話ができないのが不満のようで、入れ替えてと終始叫んで歩いているが絶対的権力を持っている女子・Nみはそのたび後ろを振り返りふりかえり、ときには後ろ向きのまま歩いているものの聞き入れない。これまではただ黙々と学校まで歩いていたのだと単純に思い込んでいた通学団だったのだけれど厳しい世界がこうして毎日構築されていたのだと知る。馬には乗ってみろ人には添ってみろと言うが。歩いてみないことには子どもたちの世界もわからない。歩くが基本と、ひどい二日酔いではない限り常に言い聞かせている今日は陸場競技場外周を一回りだけ走り通学路の半分を先に歩いて朝の運動を済ませていた。同人のI泉さんと図書館の駐車場で落ち合い会場へ出向く。
アタシの個展などそんなに他人様が訪れてくれることはないのが肌でわかっているものだから、期日が迫ってくるたびにいつこれを止めようかもうよそうか考えるのだけれど、終われば終わったでなんとなく次の開催日の予定を組んでしまうのも一つの病気みたいなものかもしれない。正直自己顕示欲などまったくなく流されて流れのままについでついでとやって来ている展示会なのだった。
碧南の喫茶店のオーナーで蛙ばかり画いている作家がいるとU田央さんから聞き及ぶ。河童を画くヒトはたくさんいるとは思うが蛙を画く人も、そう、いらっしゃったのか。今回は小手先だけの蛙だったがどれくらいこの先蛙が画けていけるかやってみようじありませんかと奮い立つ。モチーフが決まれば仕事もしやすい。今日は15時に蛙ぞ。いえ、帰るぞ。と思う矢先どやどやとお客さんが入ってきた。
厨房メモ
I泉さんが絵はがきを買ってくださった。手間暇かけてこしらえただけにうれしい結構根性の入った仕事だったのだ。ご来場くださったU田央さんNむらゆたかさんOかだきよこさんTづきかずおさん、それと大勢の顔も名前を覚えきれない方々、ありがとうございました。励みとしてめげずに頑張ります。10時過ぎてまで歌番をやっている。なんだこれ、アタシは一杯飲んでいる。明日の朝も歩く信号まで子どもたちのおしゃべりを聞きながら。ママ-、子どもができちゃったの~とCM子どもの声であるひどくびっくりする。なんだとよく聞いたらおできができちゃったの、だった。あれおできじなかったかな。
画像は東部小学校の5年生。きららの里。2班12名。班長はアタクシ。