渚と坂
渚
渚
渚は暗いか 明るいか
渚の色はどんな色
ぶくぶくブック
ページをめくる
ペラペラぺラと
紙の音
それとも
せいたかあわだちそう
渚はいつもぬれている
傷んだ心のやり場かな
ほんにほとほとしたたって
助けてほしいとささやいて
もういらないと沈みゆく
変なものだね
渚とは
それでもほしいという人は
こっそりお家にもちかえり
ベッドでこっそり眺めては
愛おしそうになでている
ヒーリングのコントラバス
みたいな音色のやさしさよ
虜になってはなりませぬ
どんなに寂しく思っても
てばなさないで
ころがして
なんとか坂を登りましょ